LATER SEQUELS SERIES #09
2023年11月 後年になって続編orリメイクが作られたシリーズ 愛及屋烏
蒼穹のファフナー(2004年・第一期)
蒼穹のファフナー RIGHT OF LEFT(2005年・前日譚)
蒼穹のファフナー HEAVEN AND EARTH(2010年・劇場版)
蒼穹のファフナー EXODUS(2015年・第二期)
蒼穹のファフナー THE BEYOND(2019年・第三期 OVA)
蒼穹のファフナー BEHIND THE LINE(2023年 スピンオフ OVA)
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交戦規定アルファ
「交戦規定アルファ」とは、テレビアニメ「蒼穹のファフナー EXODUS」の第15話のサブタイトル。同時に作中で人類軍において発令される攻撃命令。
作中において、フェストゥムに同化された人間は救出は不可能とされている。 更にその同化された人間もフェストゥムとなって襲ってくる為に、攻撃する以外に対処方法が存在しない。
そうした対処方法として発令されるのがこの命令であり、新国連本部による発令と現場単位の発令が存在する。どちらも絶対厳守命令と扱われている。
新国連本部による発令
同化された地域や友軍部隊を敵の群れごと焼き払う事実上の最終攻撃命令。
『EXODUS』の第1話では、ハワイ基地と増援部隊が交戦中で、更に民間人の避難さえまともに行われていない状況下で発令。核攻撃で全て焼き払われた。
ただし、生き残った人類軍の兵士や民間人は正式に保護された模様。
この命令は将官クラスが中止命令を出しても認められず、爆撃機の副操縦士が、銃を向けて撤回を要求しても逆に拘束される。
とはいえ、数少ない人類の生存圏がフェストゥムに襲われると見るやこれを発令し、核攻撃によって友軍も市民も敵も全て焼き払われ、ただ闇雲に軍と市民の犠牲者を増やすと共に生存圏を減らす上にフェストゥムだけは残るという悪循環に見舞われ、現場に立つ人類軍兵士の多くはただ犠牲者を増やすだけの新国連に強い怒りを抱いている。
現場単位による発令
戦闘地域において、フェストゥムに同化された友軍、主にファフナー部隊に対する発砲許可。特にディアブロ型は戦闘能力だけでなく、IFFの概念を理解して同化した機体を友軍機として扱われたまま襲ってくるために、この命令下で機体認識コードを消去した上でなければ発砲も不可能。
竜宮島の子供達にとっては、人間が人間を攻撃するというあまりにも信じがたい地獄絵図として映り、各々に大きな心の傷を残す形となった。
形骸化と悪用
作中では、ヘスター・ギャロップら新国連上層部が極秘に進めるトリプルプランの一つ『アルファ作戦』「赤い靴作戦」を体よくすすめるための隠れ蓑として利用される。
ナレイン・ワイズマン・ボース率いるペルセウス中隊や竜宮島、同士討ちを避けようとした基地司令官など、意に沿わない派閥を『同化された』という名目でアルゴス小隊に抹殺させる方便にも用いられた。
交戦規定アルファに諾々と従う兵士の実態は、新国連(ミール)に従う人類軍(フェストゥム)と変わらない。
新同化現象・SDP
『EXODUS』では、キールブロック内におけるゴルディアス結晶の出現以降、パイロットに超次元現象(SDP)と新たな同化現象が発現している。
新種のフェストゥムと計算された作戦行動にファフナー部隊が完全に封殺され、立上芹は確実に死亡した状態から発現し、逆転せしめた。
SDPは機体およびパイロットごとに最適化された固有のものであり、搭乗するパイロット同士を入れ替えた場合、SDPの出力も低下(不完全な状態で発現)する。
なお、ゼロファフナーのみ各々の搭乗者のSDPを発揮できる事が後に明らかになっている。
作中では、パイロットの身体に起こった現象が生命を守るための部分的同化と肉体の変貌であると言及され、その原因の大元がゴルディアス結晶にあると推察されていた。
後に近藤剣司の閃きにより、新同化現象を引き起こす場所がファフナーに一番近い場所である指と脳である事、そして指輪の痕(末梢神経に起こる小規模な同化現象)と同様の現象が脳のダークフロアのR複合体、すなわち変性意識に関わる部位で生じていた事が判明。
ただし、指と脳の因果関係は明らかになっておらず、現時点では未だ明確な治療方法は確立されていない状態にある。
また、新同化現象の進行によって、人としての姿を失ったり消滅(事実上の死)を迎えたケースもあり、従来の同化現象がかなり進行していた場合は新同化現象を発症する前に肉体が結晶化する事もある。
- パイロット(機体名→改良後コードネーム) 発現したSDP能力 同化の副作用(力の代償)
- 立上芹(マークツヴォルフ) 再生【リバース】:機体とパイロットの不死化およびそれに伴う同化 同化結晶の出現
- 西尾里奈(マークノイン→改・イザナミ) 増幅【アクセル】:ザインと同系統の火力の異常増幅 嗜眠症【レタルギア】戦闘時以外は激しい睡魔に襲われる
- 御門零央(マークエルフ改・スサノオ) 消失【ロスト】:一次元に潜り込み一瞬で消失・移動 肉体の部分的消失・拡張(心臓部分を中心に消失)
- 水鏡美三香(マークフュンフ改・ツクヨミ) 壁【ウォール】:二次元体による防壁形成 肉体への球体出現・増加(全身が砕けて黒い球体となる)
- 鏑木彗(マークゼクス改・アマテラス) 引き寄せ【アポート】:武器等の瞬間転送 肉体の質量増加(元々52kgだった体重が100kg超に重量だけ増加)
- 要咲良(マークドライ) 機体(指揮下の無人機トルーパー・モデル)の分裂 体温の低下(平熱が29℃に低下)と存在感覚の分裂
- 羽佐間カノン(マークドライツェン) 可能性として起こり得る未来の予知 肉体の質量減少(体重が30kg台に減少、最終的に消滅)
- 近藤剣司(マークアハト) 概念的な薬の力。損傷した機体や武装の再生、僚機の同化現象の代替 感覚の喪失(温度感覚や痛覚が消えて行く)
- 春日井甲洋(マークフィアー→改・アバドン) フェストゥムに対する毒性の発揮 エレメントなので副作用不明
- 西尾暉(ゼロファフナー) 増幅【アクセル】:西尾里奈と同じ火力の異常増幅 副作用判明前に同化により消失
- 遠見真矢(マークジーベン→改・アズライール) 多次元視界による、マルチロックオン+遠距離狙撃 後期での発現かつ、続編では早期に喪失したため不明
- 来主操(マークドライツェン→改・クロノス) 今をたくさん見せてくれる(タキサイキア現象による体感時間の拡張) エレメントなので副作用不明
ファフナー・エインヘリヤル・モデル
『蒼穹のファフナー EXODUS』で羽佐間カノンが命を懸け、自身のSDP(超次元現象)未来予知によって手に入れ、残した情報を元に開発された次世代型モデル。
ノートゥング・モデルを改修する形で第三次蒼穹作戦より導入された、4世代目のAlvis製ファフナー。機体開発コードE-FA。
名称のエインヘリアルは、北欧神話に登場するワルキューレによってヴァルハラへ召し上げられた永遠の戦士を指す。
それまでのファフナーはパイロットを犠牲にして「兵士を一人でも多く生かす」か、「一体でも多くの敵を倒す」のどちらかをコンセプトに開発されていたが、エインヘリアル・モデルはそのどちらとも異なり、「一秒でも長くファフナーに乗せる」、つまり、ファフナーパイロットの負荷を極限まで軽減する事を目的とした設計がなされている。
また、パイロットとファフナーのコアとをクロッシングさせるシステムが構築されており、竜宮島のミール及びゴルディアス結晶と情報共有をする機能を有する。これにより、過去に倒れた敵味方双方の生命の情報から更なる力を得る事が可能となっている。
加えて、判明したばかりの新型同化現象への対処法が全て導入されている他、開発予定の新技術すら取り入れる事を前提に設計がなされていた。
完成した機体は同時期の人類軍製ファフナーと比較して10分の1以下にまで同化現象の抑制を達成し、加えてカノン式アクセラレーターと命名されたSDP増幅器が搭載された事により、機体出力は勿論の事、SDP能力の大幅な向上をも両立させている。
なお増幅器によって強化される能力を最大限に行使する場合のパイロットの負荷を考慮し、機体にはリミッターが設けられているが、このリミッターを外すことでザルヴァートル・モデルに匹敵する強力なSDPを発揮することが可能。しかしながら増幅された能力に耐えきれず機体が自壊する恐れがある上、パイロットにも莫大な負荷が掛かってしまう。
機体の外観はノートゥング・モデルを踏襲しつつ、肩部に装甲が追加されたほか、頭部・胸部・両肩・スタビライザーに赤色のセンサーが追加され、ヒロイックなデザインへと変化している。
頭部はバイザーで覆われたセンサー部を中心とし、各タイプごとに追加された装甲やセンサーによって形状が異なっている。
最大の特徴であるカノン式アクセラレーターは胸部と大腿部に内蔵され、使用時には装甲を展開し増幅器を外界へ露出、赤色に発光する増幅器を回転させる形で稼働する。
マインブレードやデュランダルに代わる基本兵装は前腕部に内蔵兵装として集約され、ファフナー毎に多少の差異がある(手甲部には小型ブレードやナックルガードが、腕部の内側にはフェイルセーフ用の機関砲が搭載されている。
『THE BEYOND』にて、Alvisのメンバーが第三Alvis・海神島に移住してからは一部の欠番機らも再建造され、既に改修した機体も含めて、それぞれにコードネーム(脚本の冲方丁氏曰く「死と生のネーミング」)が与えられている。
ツヴォルフは芹と共に竜宮島に封印され、ナハトとドライはパイロットの引退の為、コードネームは無い。
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