♡エッグタルト
マカオの人気店「アンドリュー」の上陸により、各地で専門店が登場。
♡シナモンロール
アトランタから東京に上陸したフロストシュガーのシナモンロール専門店「シナボン」が2時間待ち行列に。
思えばこれが「上陸系スイーツの行列の元祖」といえるのかも。
シナモンロールはシアトルコーヒーショップチェーンですでに出回っていたが、この年から、コンビニやデパチカのベーカリーで「シナモンロール」が多く商品化される。
♡クレーム・ブリュレとクレーム・アメリ
まとめサイトなどには、”1991年に雑誌Hanakoの「91年のデザートの女王はクレーム・ブリュレ」という特集で大ブーム”とコピペ拡散されているが、このHanakoの記事そのものは事実だったろうが、平成12年にクレーム・ブリュレがブームだったというにはスイーツ番長的には抵抗がある。
そもそもフレンチは当時は一般化されておらず、カセットボンベ式のバーナーも多く普及しておらず、食べられる場所もつくるところも少なかったのだ。
クレーム・ブリュレが一般化するのは、原宿に平成7年(1995年)にオープンした「AUX BACCHANALES (オーバカナル)」の登場以降だろう。
同店は「カフェ」や「ブラッスリー」といった業態が日本ではなじみのない当時に、制服のギャルソンを揃え、原宿の明治通り沿いにオープンカフェというスタイルで登場した、日本のカフェシーンのレジェンドである。
平成12年には恋愛ファンタジー映画「アメリ」が公開され、主人公アメリが「クレーム・ブリュレ」の表面をスプーンで割って食べるシーンで、世界中の女子にクレーム・ブリュレブームを巻き起こりました。
この年に前述のAUX BACCHANALESでは、クレーム・ブリュレを「クレーム・アメリ」として販売しブームとなりました。
そしてこの年以降にクレーム・ブリュレは待場のカフェで多く見かけるようになったと思います。
♡パティシェブーム
自由が丘モンサンクレールの辻口シェフが、フジテレビ人気番組「料理の鉄人」(平成11年)に出演し勝利したことで、世間が海外のコンテストで受賞したシェフや、海外のミシュラン有名店で修業したパティシェというワードに注目。
欧州から帰国した鎧塚俊彦シェフは店舗がないにもかかわらず、Toshi Yoroizukaブランドを立ち上げ、大手百貨店の催事に出店話題となり、平成16年東京・恵比寿の「Toshi Yoroizuka」の店舗をOpen、平成17年には「 Sadaharu AOKI (青木定治)」が東京・丸の内のオープンする頃から、パティシェがさらに注目され、”スターパティシェ””スーパーパティシェ”という言葉も生まれる。
ここ数年”小学生がなりたい職業ランキング”で、パティシェがトップを占めている。
♡抹茶スイーツの全国化
抹茶スイーツの元祖は、京都の老舗「京はやしや」が昭和44年(1969年)に販売した「抹茶パフェ」といわれています。
80’年代には、京都の老舗茶店も抹茶パフェを販売し、京都ガイド本に多くとりあげられ京都名物として観光客にブームとなりましたが、平成8年にハーゲンダッツから抹茶のアイスクリームが販売され、抹茶スイーツが日常でも注目されます。
平成13年スターバックスから「抹茶フラペチーノ」が販売され、抹茶スイーツが多様化全国化し、14年にはパリの「pâtisserie Sadaharu AOKI paris」で抹茶のエクレアが紹介されるとパリでもブレイクし、以降「抹茶」はお菓子の素材「matca」としてスイーツ界を席巻することになる。
♡焼き立て生地のシュークリーム
シュー生地は常にオーブンで焼き上げ、目の前でクリームを詰めて販売する、シュークリーム専門店「ビアード・パパ」が11年に1号店をオープン。
その後順調に出店ラッシュ。
各地で行列がみられ同業態店も増えた。
♡マンゴープリン
この年香港から日本進出した「糖朝」のマンゴープリンが女性誌などにとりあげられ、ブームとなり現在も同店の看板メニューとなっている。
平成19年開業したザ・ペニンシュラ東京のシグネチャースイーツもマンゴープリンで、マンゴープリンは、香港デザートからパティスリーやコンビニでもなどでも販売される定番人気スイーツ化した。
♡ショコラというワードの登場と定着化
平成13年東京・銀座に「ピエールマルコリーニ」が日本進出。
そして伊勢丹によりサロン・デュ・ショコラ初開催。
それまでチョコレート呼ばれていた、ヨーロッパブランドやパティシェメイドのものはショコラという言葉に置き替わり、内外から多くのブランドが登場。
ショコラブームは現在では短なるブームとは異なる定番となる。
バレンタインデーも当初本来の趣旨から大きく変わり、チョコレート楽しむ、爆買いするイベントと化した。
♡自由が丘スイーツフォーレスト
平成5年新横浜ラーメン博物館に遅れること10年、ついにスイーツにもテーマパークが自由が丘に誕生した。
スイーツという言葉が、より一般化する。
♡1本売りロールケーキ
「TVチャンピオン」のケーキ職人選手権大会で何度も好成績を収めた小山進シェフの「エス コヤマ」が兵庫県・三田市にオープン。
番組でも取り上げられたロールケーキの1本売りを求め、店舗は連日大盛況。
予約が1~2か月待ちと話題になり、以降各地で1本売りのロールケーキを扱う店が全国に広がる。
♡ニューヨークチーズケーキ
デパチカの洋菓子店「グラマシーニューヨーク」のホールタイプのニューヨークチーズケーキは、の1日3回販売時間、個数限定のため、整理券を配布したが、その整理券をもとめる列ができるほど人気に。
フジテレビの人気バラエティ番組の”喰わずぎらい王”のゲストのおみやげで紹介され、人気に拍車がかかる。
この年からニューヨークチーズケーキという呼び名が一般化する。
♡メロンパンブームとサービスエリア限定スイーツの誕生
90’年代中頃に、東名高速海老名サービスエリアにサービスエリア初となるベーカリーショップ「ぽるとがる」がオープンすると、焼き立ての「メロンパン」が、サービスエリア利用者の評判となり、15年にはメロンパン専門SHOPを併設。
サービスエリアにしか店舗がなく他で購入できないことも相まって、メディアに大きく取り上げられ、さらにブレイク。
この後、「メロンパン専門店」が巷に増え、さらに「サービスエリア限定スイーツ」の人気のもととなる。
♡プレミアムケーキ市場
ホテルニューオータニのパティスリー SATSIKI から、素材のすべてにこだわったショートケーキが販売される。
「スーパーショートケーキ」という商品は、一般的なショートケーキの3倍以上もしたにもかかわらず、連日完売。
このころから、プレミアムケーキ市場が開拓される。
♡マカロン
平成15年ごろから徐々に人気となった、いわゆる「パリジャンマカロン」は、「ピエール・エルメ パリ」のブティックが青山通りに2月にオープンしたことで一気にブレイク。
各地に専門店も登場し、以降日本にも定番化する。
♡フルーツタルト
人気バラエティ番組「いきなり!黄金伝説」の“全国の超人気ケーキベスト100を食べ尽くす ” 企画で、フルーツタルト専門店「キルフェボン」が1位となり。
各店舗で大行列化。
フルーツタルト専門同業態店が拡大するきっかけになる。
♡グレイズドーナツ
12月、新宿サザンテラスに「クリスピークリームドーナツ」がアメリカから初出店。
実演販売する「グレイズドーナツ」を求めて2時間以上も行列する社会現象となる。
♡ひと巻きロールケーキ
1本売りのロールケーキブームから、うず巻きロール状ではなく、生クリームを真ん中にひと巻きにした「堂島ロール」が話題となり行列スイーツに。
その後、ひと巻きタイプのロールケーキは業界トレンドとなり、平成21年にローソンなどコンビニに登場する。
♡ホットケーキからパンケーキへ
パンケーキ愛好家がブログを綴り、やがて専門店「パンケーキママカフェVoiVoi」を東京・三軒茶屋に開業。
パンケーキブ―ムのはしりとなり、その後20年にリコッタチーズのパンケーキ「bill’s」が上陸、22年にはハワイアンパンケーキの「エッグスンシングス」が日本初出店を果たし大行列店となり、パンケーキブームを牽引。
23年には原宿に個人店「レインボーパンケーキ」が開業し、スフレタイプのパンケーキが人気となるきかっけとなり、時代は「ホットケーキ」から「パンケーキ」とその呼び名が変貌し、パンケーキは単なるブームに終わらない、国民的なスイーツとして定着すようになる。
♡ラスク
ガトーフェスタハラダのホワイトチョコレートがけしたラスク「グーテ・デ・ロワ」の都内百貨店の出店により大行列。
ラスクがギフトとしてもてはやされる。
♡生チョコレート
生キャラメル元祖のノースプレインファームが販売し、タレント田中義剛の花畑牧場ブランドで大ブレイク。
♡バウムクーヘン(バームクーヘン)
平成12年にクラブハリエが梅田阪神に開設したバウムクーヘン実演工房を皮切りに、各メーカーがバ―ムクーヘン実演工房をオープン。
この19年に大丸東京店が新装グランドオープンし、出店した「ねんりん家」の焼き立てバ―ムクーヘンを求める行列がニュースとなり、各地に実演焼き立てバウムクーヘンブームが広がる
♡第2次タピオカブーム
平成4年に、前述のとおりタピオカが話題となり、20年には本場台湾から快可立(Quickly)、EasyWay などのタピオカ入りのミルクティーブランドが日本に上陸し、コンビニなどでも飲料メーカーがタピオカドリンクが販売されてブレイク。
このタピオカはほぼ現在のタピオカと同じ、キャッサバを原料とした、カラメルを入れて煉られた黒い球体のものである。
さらに後の平成30年、原宿エリアに人気店が相次いで出店してインスタ映えと相まって再ブレイク中
♡マラサダ
ハワイのご当地ドーナツ「 マラサダ」の有名店が日本に初出店、「マラサダドーナツ」がコーヒーショップ各社で販売される。
♡コンビニロールケーキからはじまった、コンビニスイーツの競争激化
ひと巻ロールケーキのブームから遅れること3年、ついにローソンでカットされスプーンで食べるひと巻きロールケーキが販売され、各社も追随。
21年はコンビニ各社の売上高は前年比微増という厳しい環境の中、スイーツだけで好調に推移したという。
ロールケーキ、シュークリームなどチルド洋生菓子は、コンビニ各社が展開するオリジナルブランド商品が人気を集め、コンビニのスイーツ全体の売り上げの過半数を占めるほどに成長したほど。
この年からコンビニスイーツが本格多様化し競争も激化しさらに高品質化。
これまでは、コンビニスイーツ市場は、意外にも男性優位市場だったが、高品質化によりデパチカや洋菓子店を利用していた女性客をとりこむようになる。
♡天然かき氷
「食楽」といった。グルメ雑誌で天然氷のかき氷店が紹介され、食通が注目。
東京から離れた秩父、藤沢といった郊外の店が平日でも行列し、その後の「かき氷」大ブームのきっかけとなる。
6続く・・・