こんにちは、アンドルです。最近かなり冷え込んできている今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。私も寒波に震えていますが、何よりこの季節は、昆虫という昆虫がほとんどいないのが寂しいです。ですので、今回は季節外れではありますが、最近めっきり数を減らしてきている水生昆虫の、ミズカマキリについて紹介したいと思います。
ミズカマキリとは、なんと陸上で暮らすカマキリとはまったく関係のない昆虫で、分類はカメムシの仲間に近く、名前の通り水中で暮らすという面白い昆虫です。カマキリは捕食の際、周囲に擬態し獲物に襲い掛かりますが、ミズカマキリも同じで水中の水草や落ち葉などに擬態します。そしてカマキリは直接肉をかみちぎるのに対して、ミズカマキリはセミのような口吻(こうふん)とよばれる細長い口を獲物に突き刺して消化液を送り、溶けた中身をすするという捕食行動をとります。
彼らは田んぼや小さな池などに生息しています。また別の生息域に移動する際には、羽を使い長距離の飛行を行い生息域の拡大を図ります。この飛行能力は水生昆虫としてはトップクラスに高いです。主な主食は、ほかの昆虫や小魚、オタマジャクシなどが挙げられます。そして、特徴的なお尻についている管は呼吸器の役割を果たしており水上から外気を取り込み、擬態と捕食を行います。
そんなミズカマキリは、春先に越冬から目覚め初夏に交尾を行い、苔の中などに卵を産み付けます。そして幼虫のころには、もうすでに成虫と同じ生活サイクルを行い、約40日ほどで成虫になります。そして冬頃になると、水底の物陰で冬眠します。
余談ですがミズカマキリは水質汚染にある程度耐性がありますが、農薬に弱く、また水田が減ってきており全国的に数が減ってきてしまっています。また鯉やブラックバスなどにはさすがに勝てず、食べられてしまいます。昨今は水生昆虫そのものが数を減らしているのもあり私個人としては嘆かわしい限りです。
以上がミズカマキリの解説になります。冬になって昆虫もめっきり数を減らしましたがほかにも様々な生き物がいるので今後とも様々な生き物を取り上げて行こうと思います。
以上アンドルでした。