1、はじめに
あけましておめでとうございます。こんにちは、幽刻ネオンです。(投稿の都合上、遅くなってしまいました。すみません。今年もよろしくお願いします)
お待たせしました!
今回でシリーズ最後となる三作目『学院怪談忌 背後に潜む妖魔』を読んでくださりありがとうございます。
『お化け屋敷』をテーマにしたのですが遊園地にあるような場所とは違います。
皆さんは『お化け屋敷』と聞いて、どんなイメージを持っているでしょうか。
和風系、西洋系、サイバー系など……様々な世界観がありますね。
今回の主人公は前作の二人に比べたら【あれ?】と思うかもしれません。
そんな意外な人物が『そこ』に入ったらどうなるのか……色々考察もできそうですね。
2、概要
※ここからはネタバレを含みますので、まだ読んでないという方は先に本編を読んでからこちらへ来てください。
※一部恋愛要素(百合(女子同士)、BL(男性同士)があるので注意してください
今回は『城ケ崎狂哉の章』ということで彼が経験したお化け屋敷で起こったストーリーでした。
短編にはなりますが最後の部分で衝撃の展開が明かされます。
物語の鍵を握るのは【すれ違い】です。
とても考えさせられる話にはなりますが、今回は精神的な部分もあるので慎重に。
狂哉のクラスには、韓国人留学生の美少女『ソ・シア』がいました。
彼女は『財閥の娘でお嬢様』という特徴的な女の子で、日本に引っ越してきてから一部の女子生徒から嫉妬されてしまいます。
オカルトに詳しく『魔女』扱いされて……差別はいけないですよね。
シアは我慢をして、噂になっている【お化け屋敷】に連れていかれてしまいます。
それを見て許せなくなった『クラスで一番の最恐不良』である狂哉はシアを救うため大きな決断をします。
しかしそこは様子がおかしく公園の近くにあるのにものすごく怖いのです。
怖くなった、いじめっ子たちはシアを置いて逃げ出します。
孤独になったシアに降りかかる障害を狂哉は打ち砕きます。
狂哉とシアは【狂ったお化け屋敷】から脱出するために『霊感』を頼りに奮闘します。
そして二人に忍び寄る妖魔が現れ事態は大きく変化し……。
はい、タイトル回収ですね(笑)
人外キャラには慣れましたか?
3、おまけ
では……物語の主軸となる四人を紹介します。
今回も、まにーさんのご協力でイラストを描いてくださいました。
(素敵なイラスト、ありがとうございます……!)
前回同様、コメントも入れます。それでは、どうぞ!
城ケ崎狂哉 (ジョウガサキ キョウヤ)【主人公、最恐霊感不良少年】
もしも不良が霊感を持っていたらという思考で考えました。
高校一年生ですが身長は高い。
カッコよくてどこか憎めない、いいキャラですね!
ソ・シア 【お嬢様系霊感少女で苦労人、実は魔女の末裔】
お嬢様で成績優秀、だけど少し寂しがりや。
彼女は不器用なだけで誤解されやすい性格ですが根は優しい少女です。
共感できるところが多くてかわいいですね!
白雪冷香(シラユキ レイカ)【妖艶な雪女】
お化け屋敷にいた、本物が彼女です。
女の子好きで心を許した相手にはずっと離さないそう。
美しく描いているので、イメージ通りですね!
アダン・ライオンハート 【好奇心旺盛な人狼】
一番の問題児ですね、彼はドS属性が多すぎる。
人狼は約束事を守る習性があるので一度見た人間を忘れたりしない。
狂哉のことが好きなのもその一つかもしれない……。
まぁ、カッコいいから良しです。
いかかでしたか? おや……? 誰かが、お話をしているようです。
ちょっと少しだけ覗いてみましょう。なんだか、大騒ぎになりそうです。
◇ボーナスミニトーク
狂哉「で、いつになったら解放してくれんの?」
シア「そうよ。契約はしたとはいえまさかとり憑く羽目になるなんて……」
冷香『ふふっ、このまま逃がすわけにはいかないの。シアはわたしが可愛がってあげるわ』
アダン『そうさ! 狂哉は俺と契約したからな。イヤとは言わせないぞ』
狂哉「ちっ……シアは止めなくて良かったのか? うるさい奴が増えるだけだろう」
シア「無理よ。だって私たちはお化け屋敷に入った瞬間から目をつけられたの」
狂哉「マジかよ……それより、二人は怖くないのか?」
タツキ「平気だよ。僕はあの出来事から勇気が身について仲良くしてる」
蘭「あたしも。タツキ君と同じで慣れちゃったみたい」
まりあ『三人のお話。とても素晴らしかったです……感動しかありませんの』
令菜『そうね、【私達のことを怪談で話す】なんて勇気がいるものよ』
万里『けどよ。一つだけ納得いかないことがある、なあ?』
九龍『同感だ。似たような話ばかりでつまらねえ』
影斗『そんな事言っていいのか? 俺は中々楽しめたぞ』
ランスロット『奇遇だな、影斗君。雰囲気と想いが強ければ更に恐ろしくなる』
狂哉「お前ら……マジで危機感ないんだな」
蘭「あはは……あたしたちが経験したのは事実だし」
タツキ「うん、怖かったけど。冒険みたいで楽しかった。さあ、帰ろうか」
・急に静かになる……
タツキ「あれ? みんなどうしたの。なんか様子がおかしいよ?」
蘭「わかる……狂哉君。なんだかイヤな予感がするわ」
狂哉「おい、冗談じゃねえぞ? 色々まきこむな!」
シア・まりあ・令菜『ねえ、一人にしないわよね……?』
冷香・万里・九龍『あれだけ交渉しておいて無視は悲しいなぁ……?』
アダン・ランスロット・影斗『一番君を愛しているのはこの俺たちだろう……?』
三人は顔を青ざめ、本を落とす……。
タツキ・蘭・狂哉「やめておくか……逃げよう」
4、最後に
そう、語り手の正体はこの主人公たちのこと。
真夜中の人気のない図書館で百物語風に怪談を話していた。
人間の言霊次第で怪談さえも本物になってしまう……。
そう、言わぬが花。
ちなみに怪談をしていると本物が出てくると言っていたけれど。
もう、来てしまったね。
このあと三人が無事に帰れるかどうかは皆さんの想像にお任せします。
とりあえず、『学院怪談忌』の物語はこれにておしまいです。
少しでも非日常を味わうことができましたか?
人ならざる者もいたっていいじゃない。
夜鎖タツキ。
朝宮蘭。
城ヶ崎狂哉の怪談を読んでくれたあなたに感謝の言葉を。
心から、ありがとうございます。
まるでノベルゲームをプレイしているような、感覚で楽しめてもらえたのなら幸いです。
次回もこんな感じでホラーやミステリーを紡げたらいいなと思います。
また次回の物語でお会いしましょう。
幽刻ネオンでした。