精神病があっても出来る!?【やる気を出すための片づけ法】

・はじめに

前回の片づけコラム【こんまりメソッド書類編】で話した通り、私は精神病でメンタルが落ちているのにも関わらず無理をしてこんまりメソッドに失敗し、数年ニートと派遣の仕事をしたのち就労関係の施設を2つ利用し現在はマナビーさんにお世話になっています。

精神病を抱えながらも社会復帰を目指して施設に通い始めたときは、作業で体力を使い果たし家に帰ると眠るという生活をおくっていました。そんな状態では部屋を片づける事など出来るわけもなく、「散らかってる片づけなきゃなー」という思いはあっても異常な重怠さの症状のせいで体がついてくることはありませんでした。今回はそんな私が人並みに片づけられるようになった【やる気を出すための片づけ法】をこんまりメソッドとからめて語りたいと思います。

※今までの片づけコラムはこちらから↓

その①【衣類編】 その②【本類編】 その③【書類】

・明らかなゴミを捨てる

まずは明らかなゴミを捨てましょう。めんどくさくてゴミ箱に投げ捨てたけどゴミ箱に入らなかったティッシュクズ、レシート、くしゃくしゃの紙、お菓子のゴミなどなどこれらを捨てるだけでゴミ屋敷になるのを遅らせることができます。ゴミを捨てる動作で体が動きやすくなり私は怠さがあっても何とか片づけに取り組むことが出来ました。ちなみにお菓子のゴミはプラゴミがほとんどなので、プラゴミ用の小さな袋を用意しそれをカラーボックスに貼り溜まったら捨てるようにしたらプラゴミは散らからなくなりました。

・範囲を狭めて片づける

こんまりメソッドでは場所別の片づけはNGなのですが、精神病持ちだとこんまりメソッドの一か所にモノ別に集めるというのが体力的にも精神的にもかなり辛く、汚部屋なため物を片づけるためのスペースがなく、こんまりメソッドで片づけるための片づけをしなければいけない状態で面倒に思ってしまい先送りにしてしまいます。実際私はこんまりメソッドで片づけなければと思い込んでいたため「やらなきゃ…でもだるいめんどい来週やろう」というように先送りにして汚部屋でグダグダと過ごしてしまいました。

ある日前にいた事業所に通っていた時「このままじゃダメだ!もう自分がやりたいところからやるわ!」と思い立ち片づけることにしました。まずは目についた小物入れに手を付けました。すると少しスペースが空き他の物を収納することが出来「少しの達成感」が得られました。その後も少しづつ今日はこのかごの中、今日はデスクの上、引き出しの一段だけといった感じで場所別や収納別に片づけると心身の負担が軽く済んだことに驚きました。劇的に片づくことはないけれどゴミ屋敷は防げるので心身の状態に合わせて片づける範囲を狭めるのが良いでしょう。

・一時的に片づいた状態を作る

2年ほど前、当時の事業所さんと揉めたことでメンタルが激落ちし希死念慮に襲われていました。しばらく寝て過ごし何とか動けるようになったころ、友達と遊べば元気になると思い遊びに誘ってみました。その時に友達の家はダメだったので、自分の部屋を片づけるやる気を出すため思い切って自分の部屋ならOKと言いました。友達が遊びに来るまでの1週間、自分の部屋との闘いが始まることになりました!

多少怠さの症状はあるものの「何とかこの状態を脱したい!」「友達に汚部屋を見られたくない!」という気持ちが強くあったので少しづつ片づけることは出来ましたが、片づけることから逃げた専門学生時代のプリントや教科書類、買ってそのままの漫画本、ハンドメイドの材料が収納に入りきらず部屋に点在している状態でした。

残り1日というところで「1つ1つに向き合ってる場合じゃない!もう見えなければよいのよ!」と開き直り部屋中にある物を押し入れやベッド下に放り込み、入りきらなかった物はリビングに置くという力技で何とか突破し無事友達と自分の部屋で遊ぶことが出来ました。

⇚片づいた部屋のイメージです。実際はもっとごちゃついてます(笑)

友達が帰った後、後片づけをしてふと部屋を見渡すと「床に物がないだけでこんなにきれいな部屋なんだ!」と感激しました。こんまりメソッドでは短期的に一気に片づけることで意識が変わるとありますが、私はそれを力技で一気に実現したことでこんまりメソッドを成功させる疑似体験を得たのです。その後は希死念慮も体の怠さも消えていました。勇気を出して友達を誘って良かったです!

・まとめ

精神病の私が安定して片づけが出来るようになった主なルールは

 1.ハードルを下げまくる

 2.明らかなゴミから捨てる

 3.究極に範囲を狭める

 4.自分のやりたい、やりやすい所からやる

 5.家事をやってから片づけに取りかかる

この5つです。このルールのおかげで今では定期的に片づけが出来るようになりました。

後は上で話した通り力技でもいいから一時的に片づいた状態を作ることで「まずはこの状態を維持できるようにしよう!」「もっと理想の部屋に近づきたい!」というモチベーションがわいてきました。

前回のコラムを書いていて自分の過去を振り返り、自分が一番ダメな状態の時に何とかしようと編み出した片づけ法を書きたくなったので書きました。少しでも片づけるやる気が起こらない人の背中を押せたら嬉しいです。

次回はこんまりメソッドの【小物類と思い出の品】について書こうと思います。お楽しみに!

こんまりメソッドをやってみた!その④【小物類、思い出の品編】へ

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沙鞠

ゲーム、漫画、アニメ、カラオケ好きなのでそれらに関するコラムや、ハンドメイド関係、精神病や事業所で体験したことを伝えられれば良いと思います。

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