皆様、こんにちは。アンドルです。寒暖の差が激しい今日この頃、見ごろの時期になってきた植物があります。その名はつばきです。おもに冬の終わりくらいから春の終わりぐらいに花を咲かせる低木です。今回は動物や昆虫でなく植物について解説していきたいと思います。
つばきとは、日本原産のおよそ5メートルから10メートル程に成長する樹木であり、全国的に広く分布しています。木としてはそこまで大きく伸びなく、高いものでは15メートル程です。ですが、寿命が長く京都のお寺には室町時代から生き続けているものも存在します。また、かなり密集した葉が茂り結構とがっているので触るときは注意しましょう。花を咲かせるのは主に2月から4月が多いのですが、上述したように冬に咲くこともあります。色は紅色で五枚の花弁とおしべとめしべは黄色になります。果実は秋ごろに熟し、中には種が2から3個ほどがはいっています。また、つばきの花ことばは理想の愛や謙虚とされています。
さて、つばきは様々な形で私たち日本人の文化に根づいています。例えば、園芸用として庭などに植林されたり、種が椿油として食料用や染色油、整髪料として使われていたりします。材木としても人気が高く様々な製品に加工されていましたが、伐採のし過ぎで大木として用いられるものはほとんどなくなってしまっているようです。また薬用として、花、実、葉を用いて傷薬や軟膏、育毛剤などにも使われています。もちろん観賞用としての用途も高いです。さらに茶道においては冬場において珍重され茶葉の女王として扱われることもあります。ここまで見た人はさぞ縁起物であると思ったでしょうが、じつは忌避されものとしての側面があります。それは花弁が散るのではなく、花そのものが落ちることが落馬や斬首を連想されるとし、馬名には落馬を連想させることもあり実際つばきの名をもつ馬がスタート時に転倒してレース中止以降、つけられることもなく、病人のお見舞いとして持っていくのはタブーとされています。
今回はこれにて終いとさせていただきます。ご愛読ありがとうございました。