好きなものは好き!
前回も書きましたが私は着物が好きで、最近はほぼアンティーク着物を着ています。
特に華やかな色柄が好きなので、街中で着ていると振り返る人や凝視する人もいますし、時には盗撮されて嫌な思いをすることがあります。勝手に写真を撮るのは本当にやめてほしいですが、好きを諦めたりしません。
反対にご年配のご婦人に「懐かしい」「昔こういうの着ていた」と喜ばれることもあります。
アンティーク着物との出会い
私が着物を習っていたのは、着物も販売しているお店のサークル活動の1つでした。そこで初めてアンティーク着物と出会ったのです。
柄はどこにでもありそうな縦縞でした。なんとなく気になって試着してみると、その色使いといい何とも言えない華やかさに一目で気に入ってしまったのでした。それは今でもお気に入りの一枚です。
時を経て今に残る着物たち
アンティーク着物の魅力といえば、まずはその色使いだと思います。渋い色柄もありますが、現代ではあまり作られないような大胆で華やかな着物は間違いなく街中で目立ちます(笑)
次に柄行です。古典的な柄だけでなく、当時の流行を取り入れた面白い柄もあります。特に銘仙(めいせん)と呼ばれる種類の着物には面白柄が多く取り入れられています。
また、現代ではほぼ決まっている袖丈が仕立てる人によって様々な為、今では小振袖や中振袖と呼ばれる長めの袖丈を普段に着られるのも魅力の1つです。
そもそも何十年も昔のものが残っていることに私はうれしくなります。昔の良家の人や着道楽の人が仕立てたであろう凝った着物に出会うと、その鋭いセンスに感嘆します。
博物館では戦前どころか江戸時代の着物が展示されているところもありますが、その手仕事の素晴らしさにはいつも感動を覚えます。
進化した技術で現代に甦る
アンティーク着物は骨董市や最近ではフリマアプリなどでも手軽に購入できます。ただ、古い物なので生地そのものや糸が弱っていたり汚れがあるのも事実です。あまりに状態が悪いと着物を解いてきれいな部分だけを残す”端切れ(はぎれ)”にされることもしばしばです。
しかし今はその端切れや例え穴が開いた着物からでもデータを起こして最新の生地(セオαやポリエステル)などで復刻オーダーできるお店や、特定のアンティーク着物の柄を復刻着物として制作販売しているお店もあります。
アンティーク着物沼の底から
ここまでお話ししたようにアンティーク着物には様々な色柄があり、私は基本的には華やかなものが好きでどうしてもそちらに目が向いてしまうのですが、実は渋い着物にも憧れがあるのです。そしてそういう着物をかっこよく着こなすお友達が羨ましくなることもあります。
しかし以前、アンティーク着物屋さんの店主さんに「かわいいものが似合う人は一生かわいい系。年齢は関係ないよ」と数々のお客様を見てきた経験から言われました。更にお友達からは「着物は本人の素が出る、ある意味正直な衣服なのかも。ねむるちゃんは妖しい&艶やかな方が似合うよ」と言われてしまいました。実際、渋い着物を着てもかっこよく決まりません。憧れの着姿とは遠く離れてしまうのです。
それでもたくさんの魅力を備えたアンティーク着物を前にすると、なんとか様々な色柄の着物を着こなせるようになりたいと願ってしまいます。それに年々数も少なくなっていくので、少しでも多くの人にこの魅力を知ってもらいたいと願わずにはいられません。
この記事を読んで少しでも興味を持った方が、どうか少しでも多くの人がアンティーク着物沼にはまってくれますように☺︎