LSS #10-3

LATER SEQUELS SERIES #10

2024年5月   後年になって続編orリメイクが作られたシリーズ   愛及屋烏

LIVE A LIVE(ライブアライブ) リメイク(1994→2022)

オクトパストラベラー(2018)

オクトパストラベラー2(2023)

Continuation from last page. 10-2 https://no-value.jp/column/66368/

OCTOPATH TRAVELER

主人公は、「8人」の旅人たち。

物語の舞台となるのはオルステラ大陸。

プレイヤーはその1人としてこの世界を自由に旅することができる。

生まれた場所も、旅の目的も、そして特技も異なる8人。

はたしてプレイヤーはどのような旅を体験するだろうか?

旅立とう。君だけの物語へ

『OCTOPATH TRAVELER』(オクトパストラベラー)は、スクウェア・エニックスより発売されたゲームソフト。

2018年7月13日にNintendo Switch版、2019年6月7日にMicrosoft Windows版、2020年4月28日にGoogle Stadia版、2021年3月25日にXbox One版が発売。

同時にXbox Game PassにてPCおよびXboxの両方に対応。

概要・2

高精細なグラフィックで描かれる、昔ながらのドット絵。

本作は「HD-2D」と呼ばれる特殊なグラフィックによってゲーム画面が描画されている。

キャラクターは昔ながらのドット絵を採用しながらも、背景は3Dグラフィックにドット調のテクスチャを貼り付け、更に「Unreal Engine 4」によって光の表現や遠景のぼかし等を加えて、まるでミニチュアや一枚の絵の様に美しく表現されているのが特徴。

開発者によると、「今のモニターの解像度だとフルドットではかえって汚く見えてしまうのでこのようにした」との事。

本作に対し、現実のゲーム史と異なる進化を辿ったRPGと評価する向きもある。

90年代半ばのゲーム業界は「次世代ゲーム機戦争」に伴い、猫も杓子も2Dドットから3Dポリゴンへと移行していった。かつてのスクウェアも例外ではなく、美麗なドット絵で魅了した『FF6』の次回作は、3DポリゴンとCGムービーで彩られた『FF7』である。                                                                                その後、ドット絵はゲーム業界の第一線から引いていく事となった。

本作はポリゴンではなく、新しいドット絵の表現を実現しており、『FF6』『クロノ・トリガー』などの流れを汲んでいるとも言えるのである。

ドット絵以外の最新技術も効果的に使用されている。前述した被写体深度を生かした遠景のぼかしや、砂漠と雪原を照らす砂や雪の煌き等でドットを活かす表現は本作ならでは。

原点回帰なRPG

本作は、ターン制、コマンド選択、装備品の購入やジョブシステムなど、古典的なJRPGのシステムを踏襲しており、まるで90年代の作品を思わせるゲーム性となっている。

上述のグラフィックと併せ、古き良きRPGの正当進化が本作のコンセプトとなっている。

UIもRPGの基礎は押さえており、特に操作に支障が出ることはない。一度訪れた町に瞬時に飛べるファストトラベルもバッチリ搭載。

パーティメンバーのドット絵も作り込まれており、バトルジョブに変更した時も基本ジョブのキャラとは違った個性が出ている。特に商人のトレサ。                                                                                                      踊子に至っては「露出度が高い」という共通点しかなく、服の色や装飾など完全に系統がバラバラなのである意味必見。

ゲームの流れ

本作には8人の旅人が登場する。ゲーム開始時は、この中から好きな1人を選んで主人公とし、各々の目的を果たすべくオルステラ大陸を冒険する。

ゲームを進めていくと、各地で他の旅人も仲間に加える事が可能。                                                               8人中、最大4人までをパーティとして連れ回す事ができる。

パーティの入れ替えは、『ドラゴンクエストシリーズ』のように酒場で行う。                                         なお、最初に選んだ主人公は自分のシナリオの4章をクリアし、エンディングを見るまではパーティから外せない。

それぞれの旅人には全4章のメインストーリーが用意されている。                                                                                                                                                                                                       大陸内の特定の街に入ると旅人ごとのストーリーが発生し、街の中で物語が繰り広げられた後、周辺のダンジョンにいるボスを倒すとクリアとなる。

章の開始時にはこれまでの『あらすじ』が表示されるほか、メインストーリー内で発生するイベントも細かく回想できるので、間を空けてプレイした場合でも内容を思い出しやすくなっている。8人のストーリーがそれぞれ大きく異なるための配慮だろう。

エンディングを見るには、最初に選んだ主人公の第4章をクリアする必要がある。

パーティメンバーの個性

各メンバーには「フィールドコマンド」と「固有アクション」が存在する。

フィールドコマンドとは、各地の住民に対して使える固有のコマンド。町の住民に対して使用する事で、増援に加えたり情報を聞き出したりするなど多様な恩恵を得られる。イベントを進行させる条件になっていることも。

サイラスプリムロゼテリオンハンイット邪道枠のコマンドは失敗すると不審がられ、街の住民から信用を失っていく。失敗を繰り返すと、最終的に一切のフィールドコマンドを受け付けなくなる。ただし、酒場で金を払う事で住民との関係性を修復してもらう事が可能。

オフィーリアオルベリクアーフェン正道枠のコマンドは、住民によってはレベルが一定以上でないと使用できないが、使用時は 必ず成功する 。                                                                                           商人トレサの『買い取る』はレベルに関係なくリーフ(金)さえあれば使用可能。ただし上記4人のコマンドの失敗により住民の不信が最大になっている場合は使用できない。

固有アクションとは、文字通り各メンバー固有の能力。                                            戦闘に使える物やフィールド上で発生する物など、千差万別。

パーティがコマンドを全力で使用すると、パーティメンバーは町中の人間を片っ端から誘惑し、詮索し、持ち物を盗み、果ては老若男女問わず暴力をけしかけた挙句、住民の意思に関係なく住居に押し入る不審者集団となる。本作がCERO:C(アイコンは「犯罪」のみ)になった原因の一つかもしれない。

BPとブレイク

BP

各メンバーは「BP」(ブーストポイント)という値を持っており、これを最大3まで消費する「コマンドブースト」で攻撃性能を上げる事ができる。通常攻撃の場合攻撃回数がBP毎に1ずつ増える。

BPは毎ターン1ポイントずつ獲得できるが、BPを使用したターンには、追加獲得できない。BPを大量消費したい場合は、むやみに使わずに温存したり、BPを回復させるアイテムやアビリティをあらかじめ使う必要がある。

BPの最大値は5。それ以上は溜める事ができない。

各戦闘の開始時にBPは1にリセットされる。                                                                                                                                               次の戦闘には持ち越せないので、各戦闘の内に使い切ってしまうのが吉。

ブレイブリーシリーズのBP(ブレイブポイント)のように、BPをマイナスまで減らしてコマンドブーストを発動させる事(前借り)はできない。

ブレイク

全ての敵には耐久力が設定されており、弱点の武器や魔法で攻撃すると耐久力を減らす事ができる。0にすると敵をスタンさせる事ができ、1ターンの間行動不能にさせた上で防御力も引き下げる事ができる。

これにより、戦闘において攻撃回数は大きな意味を持つ。                                                      ブーストによって攻撃回数を上げれば敵を早く気絶させる事が可能になるという訳である。

また、ブレイク中は防御力が下がる為、格好のチャンス。                                                                BPを全開まで上げて攻撃すれば、大ダメージを与える事ができる。

ただしブレイクした敵は回復したターンに必ず先制で行動する為、こちらが無傷のままブレイクさせ続けるのは難しい。

ジョブと成長

このゲームには基本のジョブが8つあり、各メンバーがその1つに就いている。                         ジョブに応じて戦闘能力や武器が異なり、成長によって得られる能力も異なる。

ゲームを進めると「バトルジョブ」としてもう1つのジョブを習得できる。                                基本のジョブ8つに加え、隠しジョブも4つ存在する。隠しジョブは強力だが取得難易度も高い。

一度取得したバトルジョブはメニューからいつでも変更可能だが、バトルジョブは1つにつき1人しか習得できないので、「基本ジョブ・バトルジョブ含めて全員同じジョブにしたパーティ」等はオクトラ1では実現できない。

戦闘中は「SP」を消費し、「アビリティ」と呼ばれる技を使える。                                         最初は2つしか使えないが、戦闘で手に入る「JP」を消費することで、新しく習得していく事が可能。

入手するアビリティの順番はそれぞれのジョブで最大5つから選べる等、その自由度も高い。ただし、必要になるJPは少しずつ上昇していくので、どれを先に習得するかは慎重に決める必要がある(最終的に全て習得は可能)。

アビリティを覚える度、特殊効果「サポートアビリティ」も1つずつ習得し、最大4つまで装備できる。HPやSPの自動回復、追加ターンの獲得等、効果は多彩。

一度習得したサポートアビリティは、他のジョブを使用していても装備可能。                      この辺の多彩さは『ファイナルファンタジーV』に通ずるものがある。

サブストーリー

一部のNPCに話しかけることで発生するクエスト。クリアすると金やアイテム等の報酬が貰える。極一部を除いてメインシナリオには影響せず、受けるかどうかは任意となっている。                                      受注済みのものはメニューから確認でき、クリア後はそのストーリーのあらすじが追記される。

クリア条件が複数設定されているものも存在する。                                                                                                    例・冤罪で捕まった男を助けるサブストーリー                                         →『鍵を盗んで来て脱獄させる』                                        →『アリバイを証明する情報を探って来る』の二択。 

例・盗賊を引退したいが代わりをする人材が居ないと悩む男のサブストーリー                                             →『実は盗賊団の利益が孤児院へと流れている情報を探ってくる』                                            →『盗賊志望の影の薄い少年を男の元へと連れていく』の二択。                                                      いずれの方法でクリアするかは任意で報酬も変わらないが、クリア後のあらすじは変化する。

パーティチャット

仲間間の交流が少ないオクトラの欠点をカバーする要素。                                                                    RPGにはよくあるパーティメンバーの会話イベント。                                 これを見てもストーリーやパラメータに全く変化はない。強いて言えば、仲間の解像度が上がる。

基本、パーティチャットは進行中のシナリオの展開について、そのシナリオの主人公に対し、仲間の一人が会話する一対一の形式だが、酒場で発生する複数人の雑談タイプのモノもある。

「〇〇に到達してから××に行くまでの間に△△がパーティにいる」等、見る為のタイミングの条件がかなり厳しいので、攻略情報なしで全てのパーティチャットを見るのは、非常に難しい。

緊急性のあるシナリオによっては、酒場に戻れないタイミングが存在するので、メンバー的に両立不可で見れなくなるチャットがある。また、最初に選んだ主人公をクリアまで外せない仕様もこれに拍車をかけている。

この仕様は続編の2で大幅に改善された。

to be next page. 10-4 https://no-value.jp/column/67304/

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愛及屋烏

ゲーム好き、小説好き、アニメ好き、三役揃いの物書きの端くれ。 ピンチに陥っても、それはそれで気楽にやるタイプ。 ●好きな言葉:続編・クロスオーバー・オールスター・アンサーソング・データ引継ぎ ●好きなゲーム:DQ・軌跡&イース・スパロボ・ゼルダ・神宮寺・逆裁・ラチェクラ ●好きなサブカル:ロボ全般・特撮全般・少、青年誌系 ●好きなドラマ:科捜研・相棒・CSI・キャッスル・十津川警部・赤い霊柩車 ●利用ソシャゲ:へプバン・ギアスロススト・Dr.STバトクラ・シンフォギアXD・スパロボDD・うたわれLF・ギター少女・勇者の飯 ●経歴:宮城出身、30代、なろう出版経験有 ●現在:脳梗塞療養にともないリハビリ&失業中

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