LATER SEQUELS SERIES #10
2024年6月 後年になって続編orリメイクが作られたシリーズ 愛及屋烏
LIVE A LIVE(ライブアライブ) リメイク(1994→2022)
オクトパストラベラー(2018)
オクトパストラベラー2(2023)
Continuation from last page. 10-5 https://no-value.jp/column/67464/
OCTOPATH TRAVELER Ⅱ
“ソリスティア”と呼ばれる新たな大地で、
新たな時代に、新たな8人の旅が始まる。
何処に行くのか、何をするのか、そしてどの物語の主人公となるのか、
全ては君に託される。
旅立とう、君だけの物語へ――
概要
2018年に発売された『OCTOPATH TRAVELER』の続編。 世界観は前作より一新され、新たな8人の主人公による物語が展開される。 基本ジョブに纏わる、奉じられている神などは前作と共通している。
ゲームシステム面においても昼夜の概念の導入や主人公同士による前後シナリオ「クロスストーリー」といった新要素が追加されている。
前作と同様にHD-2Dによるグラフィックを採用。 頭身が伸びた事も含め、演出面では新たにカメラワークの変化等が加わった。
進化したゲームシステム
昼夜の概念
フィールドに昼と夜の概念が存在し、それぞれ使用するフィールドコマンドが昼と夜で変化する。これにより、各人が情報系・戦闘系・アイテム系・加勢系の中から2種類のコマンドを持つようになった。
時間帯は時間経過以外にも、ワンボタンによる任意での切り替えが可能。 ドラクエで言うならボタン一つでラナルータする状態。
夜のフィールドコマンド効果は王子でもある剣士・ヒカリの「金を支払って情報を聞き出す」【買収】や薬師・キャスティの「特殊な薬草系アイテムを消費して作った薬でNPCを気絶させる」【眠らせる】等、既存コマンドに類似している。固有アクションも基本は前作を踏襲しつつ、新たな付加価値が足されているものが多い。
バトルとジョブ
戦闘は前作と同じく「ブースト」「ブレイク」システム。
1ターンに1ずつ増えるBP(ブーストポイント)と、剣・短剣・槍・斧・弓・杖の6つの武器属性/火・氷・風・雷・光・闇の6つの魔法属性を駆使し、敵の弱点を突いてシールドを削っていく。シールドをゼロにするとスタンさせられる。
引き続き2ターン程度分先の敵味方の行動順が常に表示されており、単純なダメージの応酬だけでなく、スタンや特殊スキルによる行動順操作で戦闘の有利不利が左右される。
倍速戦闘が実装。戦闘のテンポが大きく改善された。
バトル中に特定の行動を行ったメンバーに対して、次の行動順のメンバーが名前を呼びつつ、称賛する等の掛け合いが行われるようになった。単純な要素だが、一緒に旅をし、共に戦っている仲間である事を一層感じ取れる良い演出である。
8人の初期ジョブは前作と同一。4つの隠しジョブは一新された。装備可能武器や方向性は変更なし。だが、多くのアビリティが変更されており、既存アビリティでも性能調整が入った。
今作では同じバトルジョブに複数のメンバーが就ける。
「全員剣士の脳筋編成」「全員盗賊でデバフかけまくり」のような偏った編成も可能になり、戦術の幅が大きく広がった。
一方で4つの隠しバトルジョブは前作同様、1人しか就くことが出来ない。
隠しジョブは全て前作から一新。 「剣士」→「武芸家」や「学者」→「魔術師」のような既存職の上位互換かつ、単純な強ジョブはなくなり、癖の強い性能になった。低レベル帯で行ける場所の「発明家」だけはかなり序盤から入手できるが、今作の12のジョブ全てが強みを失い難いデザインになっている。
底力
バトル用の新システム。
専用ゲージが満たされることでキャラクターごとの固有アクションを使用可能。 ゲージは被ダメージやブレイクにより貯まっていく。
「高威力攻撃」「BPを最大まで増やす」「弱点を無視してシールドを削る」等、キャラによって効果は様々。
溜めたゲージは次の戦闘に持ち越せる。宿屋に泊まることでも全回復できる。 戦闘開始時にいきなりMAXになる、強力なサポートアビリティもある。
クロスストーリー/エクストラストーリー
「クロスストーリー」は2人の主人公による物語を展開する新シナリオシステム。
パーティ内の2人をメインとして展開するやや本筋から逸れたシナリオで、4通りの組み合わせ×前後編があり、全部で8つのストーリーが存在し、出会った人物や事件と関わりを見ていく。仲間同士のフルボイスでの掛け合いが楽しめ、仲間感を強調するのに一役買っている。
一見寄り道的なサブイベント要素に見えるが、どれも各シナリオや全体の物語の根幹に関わる、かなり重要な内容となっており、台詞回しや演出も8シナリオ同様にしっかり練られている。
更に物語を締め括る8人全員参加の「エクストラストーリー」も登場。
出現条件は8主人公のシナリオと全てのクロスストーリーをクリアする事であり、実質的な最終目的となっている。
明確に世界の危機が描かれ、主人公達8人が一致団結して黒幕に立ち向かい、世界を救う為の最後の戦いに赴く、と同時に前作同様に8つの物語が繋がり、全ての謎が明かされる。
前作と異なり、ボイスや主人公同士の掛け合いも豊富にある。
主人公達の活躍の裏で着々と陰謀が進められていた事が判明したり、意外な人物が各シナリオで暗躍していた黒幕だった事が明かされたりといった、衝撃の事実が次々と舞い込み、プレイヤーを引き込む。
過去の各シナリオで伏線/キーワードが丁寧に散りばめられているので、展開の唐突さもなく、「あの描写はそういうことだったのか」という納得感がある。
前作では最初に選んだ主人公のシナリオを終わらせた時点で流れていたスタッフロールが、今作ではこのエクストラストーリーをクリアして初めて流れるようになった。
前作での「8シナリオのブツ切り感が強い」「物語終了後の主人公の立ち位置が不明瞭」といった批判を受け、明確なクライマックスと大団円、そして旅の終わりまでも描いたことで達成感を大幅に高め、EDに大きな余韻を持たせることに成功している。
フィールド移動の変更点
新たな移動手段として「カヌー」「大型船」が追加。
フィールドでは特定の桟橋からカヌーでフィールド内の水上を移動し、他マップや隠れたダンジョンに侵入できる他、パルテティオのサイドシナリオで自前の船を購入すると海上を船で移動できるようになる。
EXアビリティ
ジョブアビリティや固有アクション、底力などとは別に各主人公ごとに2つ専用のアビリティが用意されており、各主人公のストーリークリアや、各地の祠訪問で解放する事ができる。
他のキャラが同種のバトルジョブに就いても使用はできない。前作はベースジョブがある種の制限に近かったが、これにより固有性が出るようになった。
パーティチャット
主人公間の会話が見られる「パーティチャット」も大きく改善。
メニューの「旅の記録」で後から何時でも見返せる様になり、更に編成や見逃しで回収し損ねたパーティチャットもシナリオの進行によって(発生時期を過ぎると)自動で旅の記録に追加される。
「面白いチャットがあっても一度しか見られない」「チャット回収のために、一々パーティを組み直すのが面倒」といった不満が一気に解消された。
チャットの数自体も前作より増加。 全く性格の異なる8人の個性が炸裂する掛け合いは時に笑いを、時に涙を誘う。 主人公達により一層愛着が湧くこと請け合い。
しかし残念ながら前作同様、ボイスはついていない。
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