THRILL SHOCK SUSPENSE #18
2024年7月 変わらない評価を受ける名作推理ADVを紹介 愛及屋烏
ゴーストトリック(2011-2023)
前述
推理ADVという一大ジャンル。
日本では1983年の『ポートピア連続殺人事件』から幾星霜。
名作と呼ばれるゲームはFCやPS1のソフトであろうとも未だに上位を譲らない。
そんな中でも実際にプレイしてみて、おススメしたい作品を紹介したい。
自叙
DS版の発売当時に堪能した懐かしのゲーム。
待望のSwitch版に追加された実績(トロフィー)や図鑑要素も素晴らしく、
逆転裁判のSwitch移植にもその流れが引き継がれたのは嬉しい限り。
あらすじ
…しばらく 気を失っていた…
気がついたら、女が立っていた
知らない女だ…たぶん
その横に、男がヒトリ
やはり、知らない男だ…たぶん
…そして、私はといえば…
すでに、死んでいた
「アナタ様は”死者のチカラ“を得た。
しかし、それはほんの”一時”
夜が明けて、明日の朝日がさすとき…
アナタ様は”消滅“いたします。」
今夜。街の片隅で、命と記憶を奪われた”私“は、タマシイとなって目覚めた。
私は、なぜ殺されたのか?
私は、誰に殺されたのか?
そして…私は、誰だったのか…?
…タマシイは、明日の朝”消滅”する…
一夜かぎりの “孤独な追跡劇” が、今。始まる!
概要
『逆転裁判』シリーズを手掛けた、タクシューこと「巧舟」氏の新作という事で話題になったり、ならなかったりした新感覚ミステリー。
当時は物議の合った逆裁4の直後だったので、その巧舟押しで逆に不安視されたが、良質な内容で評価を覆した。
タイトルは「トリック」と「憑りつく」のダブルミーニングである。
そこからも分かる通り、プレイヤーは主人公のタマシイ(魂)となって、様々な物に憑りつきながら、自らの死の真相を追う事となる。
基本的に一本道のアドベンチャーゲームなのだが、会話パートの間に、主人公のタマシイを操作して、デンワ線での移動や各所で問題解決を行う、パズル要素を含んだパートが挟まれる。
話が進んで事件が起き、被害者が出てしまった場合は、その遺体に《トリツク》そして《アヤツル》事で死の4分前に戻り、死の運命を変える。
ゲーム的には、画面上に存在する物体を動かし、ギミックを発動させて被害者の生存=《運命の更新》というゴールに辿りつかせるという、 ピタゴラスイッチ的なパズルゲームとなっている。
なお、制限時間は現実世界での4分ではない。 これはあくまで物語の設定上の数値である。
画面は完全に立体感を消し、世界を舞台を見る観客のような視点で平面的に描いたもの(一部のムービーを除く)となっており、キャラクターは全身で演技する為、小さい。
視点が完全に固定されているため、建造物や車両等は中が丸出しになっている。
一定以上の年齢の人ならば、「『全員集合』で屋内を舞台にしたコントをやる際に使われるセットのような感じ」と言えば分かりやすいだろうか。
ストーリーは全18章で構成されている。「それは死から始まる一夜の追跡劇」という本作のキャッチコピーに合わせ、各章のタイトルは時刻となっている。
ゲーム開始時点の時刻は午後7時頃であるが、ストーリーの進行に合わせて時間が経過していき、終盤になると明け方近くの時刻になる。
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