看護の世界、小児看護~第二部

前回に引き続き、小児看護についてお伝えします。

特発性肺線維症

肺の奥にある肺胞は、酸素を取り込み、二酸化炭素を排出する動きをしています。肺胞と肺胞の間を仕切る壁が変化して 、肺胞がうまく機能しなくなる病気を間質性肺炎といいます。間質性肺炎の中で発症の原因が特定できないものが特発性間質性で、治療が難しいことから国の難病指定を受けています。その中で最も多いのが特発性肺線維症です。IPFでは、徐々に肺胞壁が硬くなっていく線維化という現象が進行し、肺が十分に膨らまなくなってしまいます。その結果、息苦しくなり、最終的には生命が脅かされるようになります。平均的な生存期間は3~5年と言われていますが、個人差が大きく予測が難しい病気です。近年では病気の進行を遅らせるための治療薬も登場しています。

原因

近年の研究で、特発性肺線維症で肺胞の壁が厚くなっていくメカニズムが徐々に明らかになってきました。肺胞の壁を構成する細胞(肺胞上皮細胞)に繰り返し傷がつき、その修復過程で過剰な反応が起きてコラーゲンなどが大量に蓄積し、厚くなっていくと言われています。しかしその現象が起きる根源ははっきりわかっていません。主に肺胞上皮細胞の機能が関係する遺伝子の異常、傷をつける原因となる環境要因の両面から研究が進められています。ただわが国のIPFの患者数は1万数千人と推定されていますが50才以上の男性が多くほとんど喫煙者であることから、危険因子の一つとして喫煙が挙げられています。その他の危険因子の候補としては、ウイルスなどの感染や逆流性食道炎、空気中の有害物質なども挙げられています。また、遺伝的な影響と考えられる家族性の肺線維症の存在がわかってきました。

症状

特発性肺線維症の初期の自覚症状として、出現しやすいのは、コンコンという痰の出ない咳(空咳)です。また、坂道や階段の上り下りで息切れを感じるようになります。こうした症状が徐々に進行し、入浴や着替えなど日常動作でも息苦しさを感じるようになり、やがて酸素吸入が必要になることも。 また人によっては指の先が太鼓のばちのように太く盛り上がる「ばち指」という独特な症状がでることもあります。初期は同じような症状ですが、症状が長引くようなら呼吸器の病気がある可能性がありますので、呼吸器内科を受診してみましょう。

検査・診断

問診や体の診察に続き、呼吸機能検査、胸部エックス線検査、CT検査、血液検査などが実施されます。IPFで画像で網状でやすりガラス状の陰影を確認します。線維化が進むと、肺が硬く縮んで穴だらけになった蜂の巣のような画像が見えることも。また、体を動かしたときの呼吸状態を調べる6分間の歩行検査も実施。さらに、IPFと他の特発性間質性肺炎や呼吸器の感染症、悪性腫瘍などとの鑑別診断を行うために、全身麻酔手術や胸腔鏡によって肺組織の一部を採取して顕微鏡で検査する肺生検や、気管支鏡で肺胞を洗浄した液を回収し、液中の細胞や成分を調べる気管支肺胞洗浄検査を行うこともあります。

治療

IPFに対する治療はこれまで、症状を一時的に改善するための治療でしかなく、不治の病とされてきました。現在この病気を完治させる事はできませんが、2008年と2015年に肺の線維化の抑制を目的とする薬が開発され、病気の進行遅らせる治療が行えるようになりました。ただ、IPFの進行具合は個人差が大きいため、ごく軽傷で息切れなどの自覚症状がない場合は、喫煙者であれば禁煙治療を行いながら、病院の進行状況を数ヶ月間観察することもあります。さまざまな検査の結果などを踏まえ、総合的に判断して病気の進行が認められるようであれば薬による治療を開始します。IPFでは、急激に呼吸機能が悪化する「急性増悪」という状態になることがあるため、ステロイドや免疫抑制剤などを使用することも。また、病気が進行して呼吸不全という状態に陥ったときは、在宅酸素療法などの酸素吸引治療を行います。残された肺の機能や呼吸筋を最大限に使う呼吸リハビリテーション進行抑制に有用です。他に治療手段がない場合には手段ない場合には肺移植する検討もあります。

予防・治療後の注意

IPFに限らず、呼吸器の病気全般に共通することですが、喫煙者の場合は禁煙が病気の悪化を予防する上では非常に重要です。日常生活においても、疲労や睡眠不足を避け、できるだけストレスのかからない生活を心がけてください。また、風邪、インフルエンザ、新型コロナウイルス感染症、細菌性の肺炎などをきっかけに、IPFの悪性増悪が起きることも多いため、マスク着用や手洗いを習慣づけ、ワクチン接種も検討してください。いつもより症状が強いなど、体調の異変に気づいたときは、すぐに主治医に相談しましょう。

急性胃腸炎

感染性胃腸炎は細菌やウイルスなどの病原体が胃腸に感染して起こる疾患の総称である。急性胃腸炎の多くがこの感染性胃腸炎です。感染性胃腸炎のうち、ノロウイルスやロタウイルスなどウイルスによるものを「ウイルス性胃腸炎」と呼び、冬から春先にかけて患者が増える傾向がある。一方、病原体大腸菌やサルモネラ菌、カンピロバクター菌など細菌によるものを「細菌性胃腸炎」と呼び、一般的には夏場にかかる人が多いと言わなくている。多くの場合、患者はウイルスや菌に汚染された食品を食べたり、水で飲んだりすることが、

ペットや人に付着した病原体に手指で触れることによる接触感染もある。

原因

病原体となる細菌やウイルスが胃腸内に感染することで発症する。たとえば冬に患者が増えるウイルス性胃腸炎の中で特に重要な病原体のノロウイルスは、ノロウイルスが付着したカキなどの二枚貝を生や十分に加熱していない状態で食べることで感染する。また、ウイルス厨房で調理する料理人や学校・家庭内で感染した人がいる場合ウイルスが付着した料理を食べたり、手指についたウイルス口に触れることで感染する。夏場に感染者が増える細菌性胃腸炎にとなるカンピロバクター歯は鳥類や犬・猫などのペットの腸に存在し、鶏肉や鶏肉の加工食品、レバーなどしっかり加熱していなかったり、料理の際にまな坂や手に細菌が付着物していたりことによって感染する。同じく細菌性胃腸炎の原因となる病原体大腸菌は牛や豚などの家畜の腸内に生息しており、細菌が付着して水や食品を摂取することで感染する。また、細菌が付着して手足が口に触れることでも感染する。

症状

下痢や腹痛、嘔吐や発熱という症状が出ることが多い。特に下痢はほとんどの患者で見られるが、そのほかの症状は原因となる病原体によって少し異なる。血便は、細菌性胃腸炎の場合が多く、中でも病原や大腸菌やカンピロバクター歯の場合、血便となる頻度が高い。サルモネラ菌やカンピロバクター菌、ロタウイルスに感染すると高熱とともにへ激しい水のような下痢の症状が出る患者が多い一方・ノロウイルスが原因の場合は下痢を訴えた患者は多いが、発熱を訴える患者は少ない。同じく病原性大腸菌の場合も発熱がない場合もあるが、激しい腹痛に襲われる。また、ロタウイルスに感染する患者は乳幼児が多く、発熱や下痢、嘔吐とともに、白っぽい米のとぎのような白色便が出る場合が多い。

検査・診断

症状や患者の周りに感染性胃腸炎に感染した患者がいないかどうか等の環境、季節や食べた食品などから病原体となるウイルスや細菌を予測して治療を行うことが多い。より正解を下す場合には、細菌性胃腸炎においては患者の便や腸液を取って培養し、原因となる細菌を原因を検出する。診断結果がわかるまで2~3日の時間が必要である。また、ウイルス性胃腸炎の場合は患者の便や吐しゃ物の中にウイルス特有の物質がないか迅速便中抗原検査伝票診断を下す。

治療

感染性胃腸炎は一般的には、個々の症状に応じて対応する対処し、治癒を目指す。

ほとんどの患者がなる下痢と下痢による脱水症状には点滴で対応することが多い。下痢止めは腸内にある病原体を体内に押しとどめてしまい、その分身体が毒素を吸収してしまう可能性があるため基本的には使用せずに、整腸剤や乳酸菌製剤などの内服薬を腸内環境を回復させるために処方することもある。細菌が原因の細菌性胃腸炎では抗菌薬を用いる場合もあり、例えば赤痢やコシラ・チフスなどの場合は使用される。ただし、病原体大腸菌やサルモネラ菌、カンピロバクター菌においては患者の症状によって抗菌薬を使用するかどうかは異なる。下痢と嘔吐による病原体が体外に出ていくことで症状も快方に向かうことが多いが、乳幼児や高齢者は下痢や嘔吐による脱水症状が命に関わる場合があるため、水分補給をしっかり行うことが重要である。

予防・治療後

日常生活における予防方法は手洗いである。料理をする前や食事には手洗いを徹底してせっけんと水で十分に手を洗い流すことが大切。また大量の細菌やウイルスが含まれる便や吐しゃ物を片付ける際には感染を防ぐため、使い捨て手袋や使い捨てマスク、エプロンを使用し、ノロウイルスの効果がある塩素系漂白剤による消毒が効果的だ。また、カキなどの二枚貝や鶏肉、焼き肉などを食べる際にはしっかり加熱してから食べるという対策も大切だ。焼き肉やすき焼きなどを食べるときは、自分の箸で生肉を触らないことが重要。

最後に

今回は小児看護について書いてみました。主に子どもの病気についての記事でした。

難しい漢字がいっぱいでしたが、詳しく調べてかけることができました。

読んでくれた方、最後までお読みいただきありがとうございました。

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桜と空

こんにちは。私は今、看護師になる為の勉強をしています。看護師の勉強は思った以上に大変ですが、頑張ります!

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