気ままな短編作品 『食べることから逃れたい!』 ~水鈴の逃亡日誌~

みなさん、こんにちは!

毎度おなじみ、水鈴です。

みなさん、タイトルに驚かれた方もいらっしゃったでしょう。

私だって、文章にするとこんなに生々しいものになるなんて、

思ってもみなかったですよ!!!

私は、毎日「食」から、全力疾走で逃げています!

決して、食べたくないわけではないんです。

ただ、気分がそうさせないんです。

「はて・・・?」

そう思われても仕方のない状況下なんです!

今現在も!

事の発端は、今から3年前の8月下旬に遡ります。

この時期、人生史上初と言っていいほど、体調を崩しました。

その頃、食べることも、飲むことも出来ない状態に。

私は、見た目が「ぽっちゃり」な感じだったのですが、

この時を機に、転がるように体重が落ちていきました。

立ち上がることもままならない中、

「食べる」という、事を今すぐにしたい!のに

「食べれない」

箸を持ったまま、笑顔で固まる私。

「おしゃべりは、ここまでにして、食べましょ!」と、

勧めてくる母。

逃げる事の出来ない状況。

「さて・・・今日は、どんな言葉で逃げましょか?」

お腹の減らない身体。

減っているのか、減っていないのか分からない身体。

どんどん体重が落ちる身体。

段々と日常生活にも支障が出てきました。

1日の鬼門!

「お風呂!!!」

さすがに20代後半の女性が、お風呂ごときで喚きふためく・・・

なんて・・・ないですよね・・・?

と言うか、子どもじゃないんだから・・・。

が、

出来なくなりました。

ある冬の寒い日。

いつも通りお風呂に入り、上がろうと浴槽から出た瞬間・・・!

「身体から、全身の力が抜けきってしまいました。」

「やばいぞ!」と、思ったのを最後に、記憶がなくなりました。

目を開けた先には、母と愛犬ゆっちゃんが心配そうに私を眺めていました。

母が、一言衝撃的な言葉を放ちました。

「もう、明日から一人でお風呂に入らないでね。

こんな状態じゃ、お母さん心配でならないよ。」

その言葉を聞いたのが・・・多分・・・最後だったと思う。

天井がグルグル回っていたのが記憶的には最後だった。

翌日。

「では、お風呂に入ろうか。」

その言葉を掛け声に、母とお風呂を共にすることに。

正直、こちとら

「恥ずかしい」だの「子供みたいで嫌だ」なんて、

1ミリも思いませんでしたよ!!!

この時の脳内で再生されていた言葉が、

「速やかにお風呂を済ませ、一刻も早く自室に帰ること!

それが、お前の任務じゃ!」

でした。

みなさん!体験したことあります?!

頭を洗うだけで、息が上がって「ハアハア」言うんですよ!?

まったく・・・堪ったもんじゃないですよ!

「食べない」ことが、こんな事まで付き纏うなんて・・・。

いい加減にして!!!

って、いつも怒ってましたね(笑)

この怒りと言うのも、また付随するものであって・・・。

数日後、母が重い口を開き、こんなことを言ってきました。

「すい・・・最近、ずっとゆっちゃん(愛犬)とか花鈴(愛猫)に、

怒鳴り散らしてるね。

何にも、悪いことはしてないよ。

ゆっちゃんもカリも・・・。

怒りんぼさんになっちゃったね。」

いや、確かにゆっちゃんやカリが、

私に近づかなくなったのは感じてたけど・・・。

と、考えていたのもつかの間、私は更に怒りの導火線に火がついて、

その場の、収拾がつかないことになったのは、

後日知ることとなったのです。

「そんなつもりじゃないのに・・・。

ごめんなさい。」

こればかりが、頭の中で自動再生され、

正直、この期間は

「苦しかった」

「生きた心地がしなかった」

と言うのが、本音です。

もちろん、今も殆ど状況的には変わっていないので、

上記の気持ちは、今もなお、強く感じています。

決して

「痩せたい」

訳ではありません。

純粋に

「食べれない」

のです。食との戦いは、本当にシビアです。

逃げたくても逃げれない。

だって、1日3回も逃げ続けなきゃいけないんですもん。

疲れちゃいますよ。体力のない人間が、全力で逃げるのは。

今、わたくし水鈴の様な状況の方々に向けて、

書き始めたというところもある作品です。

毎日、「食」と闘っているあなたへ

逃げてもいいんです。嫌ならば。

「簡単に言うなよ!」と、怒り狂う方もいるでしょう。

私だって、毎日怒り狂ったり、悲しくて涙が止まらなかったり。

でも、いつか・・・いつか・・・

「逃げなくてもいい時」が、

訪れるはずなんです。

その時まで、逃げましょう!

私も、全力で逃げます。

「あっ・・・美味しい!」と、感じる時まで、

逃げて!逃げて!逃げまくりましょう!

最後に、今作で書ききれなかった「裏話」について、

いつか、お話し出来るようになったらいいな!と、

思っています。

その時まで、逃亡日誌を書き続けますよ~

では、また元気にお会いできることを心から楽しみにしています!

水鈴

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水鈴

初めまして!水鈴と申します。主に、ライティングをしています。 内容は、動物の事、自分の好きな音楽、病気のことまでマルチに 活動していきます。宜しくお願いします。

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