相撲とはまわしを締めた2人の競技者の力士が土俵で勝負を争い、相手の身体(足の裏以外)を土につけるか、土俵の外に出すことで勝利となります。相撲は、「礼に始まり礼に終わる」と言われるようになり礼儀作法が重視されています。
○土俵作法
1、花道から控えに入るときは土俵に向かって一礼をし、土俵上の力士の基本である(そんきょ/中腰)の姿勢で互いに向き合います。
2、しこを踏む。東方を赤房下、西方は白房で力水をつける。力水をつけてもらった力士は徳俵の近くに戻りそんきょして「ちりをきる」(両手を前に出して手の平を打ち、左右を広げ手の平をかえすこと)
3,土俵の邪気を払い清めて、力士がケガをしないように塩をまく。
4,両力士が土俵の中央で向かい合い、腰を下ろして両肘をひざにつけた体勢から両手を仕切り線あたりに下ろし、「仕切り」の体勢を取る。その後、両力士が立ち上がって取組を開始する(立ち合いという)
〇決まり手
決まり手とは、勝負を決めた技のことです。決まり手には82種の「技」と5つの「勝負結果(非技)」があります。
●技:突き出し/寄り切り/上手投げ/内掛け/他
●非技:腰砕け/勇み足/つき手/つきひざ/踏み倒し
その他
〇土俵
現在の土俵は「一辺が6m70cmの正方形の土台に高さ34~60cmの土を盛り、その中央に直径4m55cmの円を20俵の俵でつくる」と決められています。
〇番附表
力士、行司、年寄りの地位を示す一覧表のことです
現在の番附には若者頭、世話人、呼び出し(十枚目以上)、床山(特等)の名前も記載されてます。中央に書かれる「蒙御免」の文字は「ごめんこうむると読み、その近くには開催年月日と場所、審査員が書かれています。番附独特の相撲字で書かれ、上位になるほど文字が大きく太くなり、地位が下がるにつれて小さく細くなります
関取になると
十枚目以上の力士を「関取」と呼び、月給が支給され、一人前の力士としての待遇を受けることになります。
力士の階級は横綱から序ノ口まで10段階あり、場所ごとの勝敗によって格付けされます。序の口から幕下までの力士は「若者」と呼ばれ、手当として小遣い程度を受け取ります。関取の給与は、2019年1月時点で横綱が300万円、大関が250万円、関脇と小結の三役が180万円、平幕が140万円、十両が110万円でした。テレビ中継が行われるのは、幕内同士、十両同士など関取の取組です。
〇本場所
日本相撲協会が主催する、大相撲の定期興行のことで、現在では年に6回開催されています。
開催月 正式名称 通称 会場 開催地 初日
1月 一月場所 初場所 国技館 東京都墨田区 第一もしくは第二日曜日
3月 三月場所 春場所(大阪場所)大阪府立体育館 大阪府大阪市浪速区 第二もしくは第三日曜日
5月 五月場所 夏場所 国技館 東京都墨田区 第一もしくは第二日曜日
7月 七月場所 名古屋場所 愛知国際アリーナ 愛知県名古屋市北区 第一もしくは第二日曜日
9月 九月場所 秋場所 国技館 東京都墨田区 第一もしくは第二日曜日
11月 十一月場所 九州場所 福岡国際センター 福岡県福岡市博多 第一もしくは第二日曜日
一月場所(初場所)・五月場所(夏場所)・九月場所(秋場所)は総称して東京場所と呼ばれ、それ以外の場所で開催される三月場所(春場所・大阪場所)・七月場所(名古屋場所)・十一月場所(九州場所)は総称して地方場所と呼ばれる。