LATER SEQUELS SERIES #12
2024年12月 後年になって続編orリメイクが作られたシリーズ 愛及屋烏
忍者戦隊カクレンジャー(1994)
忍者戦隊カクレンジャー 第三部・中年奮闘編(2024)
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復活までの歩み
『忍風戦隊ハリケンジャー 10 YEARS AFTER』から俄かに活気づいたスーパー戦隊のアニバーサリー作品ブームだが『ハリケン』以前の戦隊のアニバーサリー作品は奇しくも同じ忍者戦隊であるカクレンジャーが初となった。
オリジナルキャストが多数登板しているが、TV版で講釈師を演じた三遊亭圓丈氏は2021年に惜しまれながら死去した為、新たに神田伯山氏が就任。
また、圓丈氏は本放送当時、キャラ紹介や妖怪解説、あらすじも担当していて、目立ち過ぎを危惧した、スポンサーの都合で中途降板させられたとされており、そういった事情もあって、今回の講釈師の復活はカクレンジャーのメンバーからも驚きと歓迎の声が上がっていた。
30年前の作品故に、企画当初は何度企画書を提出してもなかなか首を縦に振ってもらえず、『ハリケン』や『特捜戦隊デカレンジャー』同様に「やるならメインキャスト全員が出るのが大前提」という条件を出されていた。
幸いにも、ライダーや戦隊界隈で多い、メンバーのやらかしや早すぎる鬼籍等は無かったが、それでも厳しい道ではあった。
実際、当時のプロデューサーだった鈴木武幸・髙寺成紀両氏が東映を退社、セイカイ役の河合氏も芸能界を引退していた事もあった為、頓挫しかけたが、小川氏が坂本監督がメイン監督を務めた『ウルトラマントリガー』及び『ウルトラギャラクシーファイト』にアブソリュートディアボロ役で参加した事をきっかけに、『パワーレンジャー』が坂本監督のキャリアの始まりだった事を思い出した小川氏は、坂本監督に企画書を見せてオファー。
その後、坂本監督が担当した『仮面ライダーリバイス バトルファミリア』及び、そのスピンオフ作品『Birth_of_Chimera』でケイン・小川・広瀬各氏の出演が発表されると「カクレンジャー」がSNSでトレンド入り※した為、坂本監督は企画に好意的という主旨をTTFCのスタッフに伝えた上で、当時『仮面ライダーギーツ』のAPだった瀧島南美女史がプロデューサーに就任した事で見事、実現にこぎ着けられた。
クライマックスの廃工場での決戦シーンの撮影は、同日に戦隊恒例の『王様戦隊キングオージャー』と『獣電戦隊キョウリュウジャー』のコラボ(VSシリーズ)編の撮影が行われており、現役を差し置いて、撮影の順番を待たせている後輩達が見学に来たのもあり、かなり緊張した様である。
※土田氏も同時期に放送された『ウルトラマンデッカー』に参加しており、それでサイゾウを思い出したファンも多かったという。
ジライヤはパーフェクトボディだからっ!
新時代妖怪との全面対決を前にして、本編の最終回で封印の扉を閉じる為に使用していた、カクレンジャーの変身アイテム・ドロンチェンジャーの回収と変身が必要になった時、「スーパー変化は隠流忍術の究極奥義だ。今のお前達の体でそれを使えば、命に関わるやも知れんぞ」と忠告する鶴姫の父・義輝に対して――
サスケは「アラフィフだろうと、俺達はカクレンジャーだっ!」と気迫を見せ、 ジライヤが「ノープロブレム」と言った後にサイゾウが続けた迷言。 それに合わせて、ジライヤが腕の筋肉を強調するのも面白い。
とは言え、廃工場での決戦で実際に変化した時には気合や根性だけではどうにもならず、パーフェクトボディなジライヤ以外はスーツの負荷に腰砕けだった。 そんな他のメンバーの姿にはジライヤも動揺し、取り乱していた。 改めて、全員で気合を入れ直した後、お決まりの名乗りシーンを披露して、戦闘に突入したが。
未だに各方面で現役なケイン・コスギへのメタ&揶揄、サイゾウ特有のセリフ回し等々、色々な物を内包した悪ふざけっぽいが、良いセリフである。
劇中のジライヤに限らず、演者のケイン・コスギも心身共に今が最盛期らしく、他のメンバーからも(三十年経っても)ケインはケインだよね、と言われてる。 (ジライヤではなく、ケイン扱いなのも面白い)
更に他メンバーが今回のアクション撮影で筋肉痛になったので、ケインは自主的にニンジャ・エクササイズを考案している。(面白いし、優しい)
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