2025年1月 日常生活アウトプット系コラム・映画編 愛及屋烏
劇場版シティーハンター 新宿プライベート・アイズ
劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)
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概要・2
『新宿プライベート・アイズ』は2019年2月8日に公開開始となった、TVアニメ・シティーハンターシリーズの劇場版。
正式名称は「劇場版シティーハンター 新宿PRIVATE EYES」。
時系列的には続編だが、パラレルな世界を描いた「エンジェル・ハート」を除けば1999年の「シティーハンター スペシャル 緊急生中継!? 凶悪犯冴羽獠の最期」以来、実に20年振りの映像作品となる。
制作はサンライズ、配給アニプレックス。
2018年3月に「2019年初春に、新作映画が公開」される事が発表されたのだが、メインキャラの声優は80年代当時のキャストから変更無し、そしてエンディング曲も作品の代名詞とも言える、TM NETWORKの「Get Wild」という、当時からのファンにとっても嬉しい発表もあった。
更に原作者の北条司の別作品『キャッツ・アイ』から来生瞳、来生泪、来生愛の美人泥棒三姉妹が登場し、夢の共演が実現した。
また、劇中では過去に映像シリーズで使用された一部楽曲がBGMや劇中に登場する施設内のBGMとして使われている。 往年のOP・ED曲は挿入歌としてバンバン流れ、本作品の劇中曲アルバムの内容は、ほぼシティハンターベスト様相を呈している。
スマホゲームモンスターストライクともコラボを行っており、劇中で同ゲームが登場する他、ゲームの方もシティーハンターとのコラボイベントが開催された。
あらすじ・2
裏社会ナンバーワンの腕をもつシティーハンター・冴羽獠。 普段は新宿に事務所を構え、相棒の槇村香と様々な依頼を受けている。
ある日、獠は謎の組織に狙われている美人モデルの進藤亜衣からボディーガードを依頼される。美女からの依頼という事で毎度の如く、快諾した獠。 だが獠は撮影スタジオで更衣室を覗いたり、もっこり全開のやりたい放題…。
そんな中、亜衣がキャンペーンモデルを務める、IT企業の社長・御国真司が香の幼馴染だと発覚。撮影現場で久々に香と再会した御国は彼女をデートに誘う。 しかし、獠は香に無関心で亜衣にスケベ心丸出し…。
一方、海坊主と美樹は傭兵が新宿に集結する、という情報を入手した。 そして、傭兵達は何故か亜衣を狙うのだった…
敵の正体を探る冴子が直面する巨大な陰謀!
来日する大物武器商人・ヴィンス・イングラードと最新兵器――
御国の登場により、すれ違う獠と香。
シティーハンターは亜衣と新宿を護りぬくことができるのか!?
復活までの道のりとその後
シティーハンターの復活をプロデューサーは長年打診してきたが、なかなか企画が通る事はなかった。
また、レギュラー声優陣は皆健在であったとはいえ、20年の時を経た事から加齢の影響が否めず、不安視されていた事もある。厳しい目線からは、加齢を感じる演技は聞きたく無いといった声もあり、当事者達も不安を拭えなかったという。
ところが、いざオリジナルのキャストをそのまま起用し、可能な限り往年の演出に拘った所、映画は予想を超える大ヒットを記録する。 再アニメ化において、キャストが変わるのが当たり前であったこの時代にこのヒットはシティーハンターという作品が元々獲得していた人気の高さのみならず、「リメイクではない、過去作と地続きの作品の価値」を今の世に知らしめる事となった。
楽曲も挿入歌にTVアニメ版の歴代の主題歌をはじめとする、当時のままのBGMを使用。エンディングでも(止めて、引く)のGet Wildの終了直後にサプライズでSTILL LOVE HER(失われた風景)を流し、ファンの感動を呼んだ。
ネット上では「(昔、通っていた)ラーメン屋でラーメン頼んだら、(当時のままの)ラーメンが出てきた」という賞賛の言葉が話題になった。
この言葉があってか、2023年のグリッドマンユニバースでの「一人前のラーメンを頼んだら大盛りになってトッピング全部乗せになってチャーハンと餃子10個が付いてきた!」という文言が自然と浸透した様に思う。
本作の舞台挨拶などで、冴羽獠役で主演した神谷明は「山田康雄さんのルパンのようにTVスペシャルでシティーハンターをまたやりたい」と語っている。 一方で槇村香役の伊倉一恵は、後に神谷のラジオ番組で「どうせやるならテレビ放送で」と、より前向きな声を寄せている。
それら願いは4年後の2023年に叶い、更なる続編として、劇場版『天使の涙』が公開される事になった。
019年・新宿の世界観
今作は2019年現在の新宿が舞台という設定で描かれている為、これまでの映像作品とは大きく世界観も異なる。 一例を挙げれば、
- 劇中にTOHOシネマズ新宿やバスタ新宿等が登場。
- 新宿東口にあったアナログ伝言板が現在は撤去されている。その為、劇中ではかつて伝言板があった場所でスマートフォンのアプリを起動させ、画面に表示された伝言板に指なぞりで「XYZ」を描いて送信する事で獠の元に依頼が届く様になっている。
- 喫茶店『キャッツ・アイ』にAIロボット(通称「海小坊主」)が置かれる。
- 獠のセクハラの一つにドローンが使用される。
- 全席禁煙施設が増加した事や新宿が路上喫煙禁止区域となっている事から、劇中キャラが喫煙するシーンはない。(エンディングでは獠が喫煙している。)
- 獠達が人間だけでなくAI兵器や遠隔操作兵器などの無人兵器とも戦う。
- 物語の鍵に最新の科学技術が関わっている。
使用挿入歌
「Angel Night〜天使のいる場所〜」歌 – PSY・S
「MR.PRIVATE EYE」歌 – 大滝裕子
「RUNNING TO HORIZON」歌 – 小室哲哉
「SUPER GIRL」歌 – 岡村靖幸
「PARTY DOWN」歌 – 北代桃子
「ゴーゴーヘブン」歌 – 大沢誉志幸
「FOREVER IN MY HEART」歌 – Kirsten Steinhauer
「SARA」歌 – FENCE OF DEFENSE
「FOOT STEPS」歌 – 北代桃子
「CITY HUNTER〜愛よ消えないで〜」歌 – 小比類巻かほる
「CAT’S EYE」歌 – AMAZONS (今作用の英語カバー)
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