・はじめに
精神の病気にかかり10数年。目に見えない障害だから周りに理解されずただの性格とみなされ、見当違いな説教や見当違いな支援をされ苦しんできました。今回はそんな私が言われて嫌だった事、されて嫌だった事を話したいと思います。
※あくまで私の場合なのですべての精神障害者が嫌と感じることではないかもしれません。
・嫌なことその①「両親死んだらどうするの?」と聞かれる
主に親族から言われることが多いこの言葉、今よりも症状が重かった時に祖父母や両親から定期的に説教されるたびに言われていましたが、聞くたびに責められているようで死にたくなってやる気がなくなるだけで苦痛でしかありませんでした。追い詰めればやると思っている見当違いな説教をする人が絶対に使う厄介な言葉です。
今の私は頭のモヤが晴れ福祉関係の知識を取り入れることが出来たので、もしそうなった場合は生活保護を頼りにすればよいという事が分かります。
そして今年片づけに目覚め、数々の片づけ動画を見まくったからこそ言いたい。「そういうあなた達は終活出来てますか?」と。酷いかもしれませんがここ最近遺品整理の動画を見てから親が亡くなった後のことを想像するようになり、口座番号やサブスクの解約、スマホ料金、保険関係等の重要な個人情報が分からないと無駄なお金を払い続けたり、遺品整理の処分費も遺族が負担しなければならずで、ただでさえ精神的に辛いのに金銭面と体力面と時間の負担もかかることを知りました。
私はもし自分が死んだときに見られたくないモノや負担になるモノは家族のために手放そうと決めました。余談ですがこの間遺品整理の話を母にしたら「お母さんが死んだら捨てて」と言われ愕然としてしまいました。どうにかもう少し元気なうちにモノを減らしてほしいと思うので根気強く説得を頑張ろうと思います。
・嫌なことその②「障害が重い人が出来ない作業をやっているのに工賃が変わらない」
就労関係の施設を利用して散々苦しんだ原因の1つ。私の場合前の事業所で責任者スタッフに「沙鞠ちゃんは他の人より出来るから少し工賃高くするね」とか「今月はたくさん売れたから工賃アップするよ」という事を言われてましたが、通っていた4年間何度工賃明細を見ても時給通りの工賃しか貰ったことしかなかったです。本当に工賃を上げているのなら時給以外に特別報酬等の項目を表記してくれれば、工賃が上がった実感を得られて通い続けるモチベーションを維持して頑張ることが出来たと思います。
甘い言葉に乗せられ頑張りましたが変わらぬ工賃に段々と腹が立ち、自分より障害が重く単純な作業しか出来ない人達に対して苛立つようになり頑張るのがバカバカしくなりました。
週5で通えるようになったらA型に行こうと決めていましたが、作業の負担と疲労度に見合わない工賃にここで週5で通うモチベーションはないと悟り、前の事業所で頑張るのを止める理由の一つになりました。
ちなみに姉が通う事業所では日給なのでどれだけ他の人より数をこなしても、どれだけ難しい作業をしても工賃が他の人と変わらないそうです。訓練なのは分かっているのですが、訓練を継続するためのモチベーションの工賃さえ貰えないのならなんのために頑張っているのか分からなくなります。工賃の話をするたびにB型は稼ぐ所じゃない訓練する場と聞きますが、訓練なら尚のこと能力やこなした分工賃アップするべきです。
マナビーさんに来てからデータ入力やコラムや作品の納品数分工賃がアップするので前の事業所の工賃の倍稼げるようになり、自分の好きなモノや暮らしを良くするモノにお金を使えるようになってから心身安定するようになって、心の回復にはお金とやりがいが必要なのだと改めて思いました。
・嫌なことその③「専門知識を持っている人を持ち上げて都合よく利用する」
私は趣味で少しレジンをやっていたのをきっかけに前の事業所に通所していました。通いながら、レジンの動画を沢山見て知識を深めたことで他の利用者に教えるように頼まれるようになりました。最初は頼りにされたことが嬉しかったのと、人に教える良い経験になると思い2年ほどは教えながらレジンを頑張ってました。
おだてられる事に違和感を持ちながら頑張れば頑張るほど障害がある人に教える難しさに悩むようになり、段々と負担になっていきました。元友人は何度言ってもレジンを数回に分けて固めるのめんどくさがり、こだわりが強いので自分流のやり方を新しい利用者に教えたりしてしまうし、知的障害?のある子で自分の好きな色などを主張出来ない子がいて私が全部色やら封入物を指定するので毎日疲れ果てました。
上で話したことにつながっていくのですが、他の利用者に専門的なことを教えるという他の人が出来ないことをやっているのに負担に見合った工賃を貰えない事実は体力的にも精神的にも私を削っていきました。断ろうにも他の人の知識不足で新規の利用者さんが失敗の確率が高いやり方を覚えてしまい、レジン液などの材料を無駄にしてしまうので「私が責任を持ってきちんとレジンを教えなければ!」と背負いこんでしまい更に疲弊していきました。
このままここに居ては私は心も体も終わると思い、別な事業所を探しながら通所していたある日。新しい商品を作っている過程でどのやり方が効率が良いか試行錯誤し、スタッフに相談したところ翌日になぜか私の作品を勝手に仕上げており話を聞くと、やっておいてほしいと頼まれたと思ったとのこと。私はAかBどっちのやり方が良いか?相談したうえでAのやり方の場合こんな手間がある。Bの場合はこうする必要があることを大量生産する上で知ってほしくて説明したのに、なにも理解できていない上に私が仕上げようとしていたモノを汚く仕上げられてガッカリしました。
その後別のスタッフが私と同じものを作ったけどこんな風になっちゃったと失敗作を見せながら失敗の原因を聞いてきました。私は呆れながら硬化不良が原因だと説明しました。硬化不良を防ぐためにレジンを数回に分けて硬化させるのはレジンをやる人の間では常識です。通所して4年ほど経ってもスタッフのレジンの基本知識のなさに呆れ果て、一切やる気が出なくなりました。
やる気がなくなり抑うつが悪化した時に何とか気が強い女性責任者スタッフに「スタッフさんがレジンの作り方を全然覚えてくれない」と話したら「作れる人が分かればよいよね」と言われ「ああ、この人たちは最初からレジンを覚えるつもりなんて一切なくて、私に勝手にやらせてこの4年間楽をしてただけなんだ」と悟り苦笑いで帰りました。今にして思えばブチギレておけばよかったと思うけど怒るエネルギーもなかったです。
幸い当時はもうマナビーさんに行くことが決まっていたので問題になりませんでしたが、あのまま前の事業所に居続けてたらなにか大事件が起こっていたと思います。
・嫌なことその④「疲れが出ている時に普段通り振舞えないのを機嫌が悪いと決めつける」
私は抑うつ状態だった時期に肉体も疲労状態の時に通所してしまった時に態度が悪いと思われた結果大変な事態になりました。(※大変な事態については以前のコラム共依存と障害者差別に書いています。)
確かに自分が休んでさえいれば起きなかった事態なのは承知していますが、私の自業自得ですべて片づけられてとてつもなく悔しい思いをしたのを覚えています。
抑うつ状態や疲労状態の時に正常な判断は中々難しいです。せめてスタッフが気にかけてくれていたらここまで大事にならなかったと感じますが、一切話もせずに放置し私の態度が悪く機嫌が悪いと決めつけていたので無理だったのでしょうね。この一件で感情的になるスタッフは精神障害者と相性最悪だと確信しましたし、社会復帰がしたいのにステップアップどころか希死念慮に襲われるほどボコボコにされ抑うつになるたびに思い出して現在まで苦しむほどの深い傷を負いました。いつもニコニコと愛想よくしていないとダメなんだと思ったらもっと苦しくなったし、少しでも疲れが態度に出たらダメなら一生週5で働くのは無理だと絶望しました。私が愛想よくニコニコ出来てたのはコミュ力を上げるために人に合わせて無理して頑張ってきたからで、笑っている=元気だと思わないでほしいです。
前の事業所のやり方はとにかくノリでゴリ押すといった感じで、私は周りに合わせてしまう特性から毎日のように体力を使い果たしてしまい趣味をやる気力が湧かないことも多々ありました。マナビーさんに来てからはこの疲労が一切なくなったおかげで、鬱っぽくなっても何とか通所出来ています。
・嫌なことその⑤「他の何かを下げて褒める」
私が前の事業所に通い始めて間もない頃、事業所が集まるマルシェがあった時に他の事業所のレジンをみて「ウチのよりクオリティ低い」と言うようなことを言ったり、私のモニタリングのたびに「レジン○○ちゃんより上手く出来てるよ」などと他の人を下げて私を褒めてきました。
※そもそも当時ウチの事業所でレジンやってるの私だけだが!と思ったし、しかも相手のレジンそこまでクオリティ低くないしこの人たち見る目ないんじゃないの!?っと驚きました。
心身安定してきた今だからハッキリと分かるのですが、個人名を出して言われたことで段々と自分の中でその人に対して優越感を抱いて心の中で見下す気持ちが大きくなったと思います。なぜかというとその②とその③で語ったように、みんなが出来ない事をやっているのに工賃変わらない上に他の利用者の作業の直しなどもやっていたので、段々と特定の出来ない利用者にヘイトが溜まっていったからです。
※正直私以外の利用者もこれが原因で他の利用者に嫉妬したり怒りを感じたりしていましたし、私も元友人と縁を切る決断をする原因の1つになりました。
褒めるなら「前より上手くなったね」とか「ここが良いとか」あくまで本人の過去と比べて言うべきです。人を下げるような言い方に当時違和感を持っていたのに、甘い言葉に乗せられてスタッフの人間性の低さに気づけなかった自分が嫌になります。
・おわり
最近地元で縁を切った前の事業所の元友人の姿を何度か見かけたことがきっかけとなり、前の事業所で嫌だった事を詳細に思い出してしまい苦しくなったので思い切ってまたコラムに吐き出してみることにしました。ほぼ前の事業所の不満な上に長くなりましたが読んでくださりありがとうございます。少しでもなにかの役に立つと嬉しいです。