ざっくり映画紹介~十二夜~(ネタバレあり)

今回ざっくりと紹介する映画は、『十二夜』です。
作者はロミオとジュリエットやリア王などで有名なシェークスピアです。
1996年の映画『十二夜』はトレヴァー・ナン監督によるイギリス映画で、原作は16世紀なのですが、映画版では、19世紀が舞台に変更されています。
イモジェン・スタッブスがヴァイオラ役、ヘレナ・ボナム=カーターがオリヴィア役、トビー・スティーブンスがオーシーノ役である。メル・スミスがサー・トービー、リチャード・E・グラントがサー・アンドルー、ベン・キングズレーがフェステ、イメルダ・スタウントンがマライア、ナイジェル・ホーソーンがマルヴォーリオを演じました。


簡単なあらすじ
双子の兄妹セバスチャンとヴァイオラの乗った船が嵐に遭い、ヴァイオラはイリリアの海岸に打ち上げられる。彼女は消息の分からない兄を死んだと思い、身を守るため兄そっくりに男装してシザーリオと名乗り、イリリアの公爵であるオーシーノに小姓として仕えることに。オーシーノは『シザーリオ』をとても気に入り、『シザーリオ』が女性と知らずに自分とオリヴィアの仲を取り持ってほしいと頼み、告白を手伝ったら女性である自分に恋をされてしまい三角関係に……?!というお話です。

映画の見どころをネタバレを含んで紹介します。

登場人物紹介と相関図(ネタバレを含みます)

ヴァイオラ(シザーリオ)
・物語の主人公。シザーリオは男装時の名前。
オーシーノ公爵
・ヴァイオラの仕えるイリリアの公爵。オリヴィアに求婚。
オリヴィア
・イリリアの伯爵令嬢。
サー・トービー・ベルチ
・オリヴィアの叔父。
サー・アンドルー・エイギュチーク
・オリヴィアの求婚者。
マライア
・オリヴィアの侍女。
マルヴォーリオ
・伯爵家の執事。
フェステ
伯爵家の道化。
セバスチャン
・ヴァイオラの双子の兄。
アントニオ
・セバスチャンの友人。
船長
・ヴァイオラの協力者。

プロローグ 突然の別れ 

船上でパーティをしている場面から始まります。にぎやかな雰囲気でみんな楽しんでいると、突如船が傾き、悲劇に見舞われます。双子の兄妹もお互いの手を離さないようにもがいていましたが、波に押し流され、二人は離れ離れになってしまいます。流れ着いた先は、イリリア。オーシーノ公爵が治める領地でした。

原作では

映画では、ヴァイオラ視点ですが、原作では、セバスチャンがアントニオに助けられ、一緒に行動している描写があります。──実はアントニオは、イリリアでは指名手配されていたりします。実はこの人もキーパーソンの一人だったりします。彼のおかげで、物語が一気に進みます。

小姓になれたものの

一緒に流されてきた船長の協力を得て、オーシーノ公爵の小姓になった数日後。
オーシノ公爵から話したいことがあると言われました。
内容は……「伯爵家のオリヴィア様とオーシーノ様の恋のキューピッドになって欲しいとのことでした」
私はオーシーノー様に惹かれているのに……どうしたらいいの?
女である自分の報われない思いを重ねて吐露したら、

「──オリヴィア様が、女性である私に恋をするなんて……」

ヴァイオラの不安は現実のものとなりました。


真夜中の大騒ぎと悪だくみ

──真夜中のオリヴィア邸。人々が寝静まった頃。サー・トービーはマライアを起こし、道化のフェステとアンドリューと共にどんちゃん騒ぎをはじめます。すでに出来上がっている3人は、朝まで飲み明かす気満々でした。
ピアノを弾き始めたり、近くにあったお玉をたたいてご機嫌でしたが、マルヴォーリオが注意をしに来たので、たちまち不機嫌に。せっかくいい気分が台無し(当人達はほろ酔い気分のため)と不満でしたが、マライアが、マルヴォーリオをぎゃふんと言わせる計画を立て実行に移します。

なぜか決闘をすることとなりました。

『シザーリオ』の役目を終えた帰り道。待ち伏せをされていました。
オーシーノー様以外にも婚約者が……?
オリヴィア様をかけて決闘!?
憲兵さんまで来ちゃった……。
誰かは知りませんが、助けていただきありがとうございます。
お金が必要!?お礼にお金をお貸しします。
──えっ?私とあなたは初対面ですよね?
……一体どうなっているの?

君は誰……?

オリヴィアからは夫と言われ、恋い慕っているオーシノーからは裏切り者と呼ばれ、身に覚えのない彼女は否定します。証人である神父まで呼ばれることに。さらには、サー・アンドルーが駆け込み「こいつにやられた」と証言され、悪化の一途のたどるばかり。

──そこへセバスチャンが現れ、オリヴィアに

「身内の方に怪我をさせてしまった。先ほどの愛の誓いに免じて許して欲しい」と謝罪する。

「鏡のようにそっくりな君は……誰?──身内には弟はいない。──父の名前は?──君の出身地は?」

「──父の名前は……」


ヴァイオラとセバスチャンがお互いに近づきながら、質問と答えとなる言葉を紡いでお互いの素性が行方不明となっていた兄妹と判明し、再会を喜びあいました。

エピローグ 二組の結婚式

誤解も解け、行方不明だった兄との再開を喜ぶヴァイオラ。
同時に女性であることもバレてしまい騒然となってしまいます。
オーシノーの口から改めてクビを告げられ、謝罪とともにプロポーズをされるヴァイオラ。
こうして2組のカップルがめでたく誕生することとなりました。

物語はハッピーエンドだけではないのです。

表向きハッピーエンドですが、視点を変えると悲劇になります。──彼を除いては。
彼の名はマルヴォーリオ。伯爵家の執事です。偽の手紙に騙され、手紙に書かれていた通りの行動をとり、危ない人判定をされた彼は閉じ込められ、やっと出られたと思ったら手紙が偽物だと告げられさんざんな目に遭います。
……どの時代も人の考えることは恐ろしいですね。


──この映画の見どころは、たくさんあります。
ヴァイオラの行動力やフェステとオリヴィアのやり取りなど個性豊かな登場人物が織りなす人間模様です。クスっと笑えるシーンや、ドキッとするシーンがあり、考えさせられる映画です。ドタバタ劇やどんでん返しが好きな方や男装が好きな方、悲喜こもごもが好きな方にお勧めしたいと思います。

それでは、また別の記事でお会いできるのを楽しみにしております。

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コロレ

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