AIエージェントの登場

最近エンジニア界隈を賑わせている話題は”AIエージェント”だ。優秀な人間のようにタスクをこなしてくれるAIだ。いつか出来るだろうと思っていたが既に存在するのだ。

一昨年は「AIが画像を作って凄い」「AIと対話できて凄い」なんて賑わっていたのが遥か昔に感じる。

一昨年はAIに「ゲームを作ってください」とタスクを与えたらAIがコーディングをして「ちゃんと遊べるゲームが出来て凄い」と大騒ぎしていた。それが遥か昔に感じる。

去年は「AIがコーディングが出来ても、そのレビューをする人間は必要だ」と真面目に議論されていた。

しかし今は「どのAIが意図通りに的確なコードを書いてタスクを完了できるのか」「その金額が、お得なのか高いのか」そんな話題ばかりだ。

もう並の人間よりAIの方が賢いのが当たり前なのだ。

少し前までは「AI企業の有料モデルよりもフリーでオープンソースのAIをローカルで動かしたほうが安い」なんて話題だった。※高性能GPUや最新のMac miniを連結させて自宅のパソコンで動かすのだ。

しかし今は「AI企業の高性能AIのAPI利用料金の方が日本の電気代より安い」とAPI代を払って最新の高性能AIを使ってタスクを投げる。現に月に数百万円や数千万円を稼いでいる人達が居るらしい。

※APIとは、ソフトウェアやプログラム、Webサービス間で情報をやり取りするインターフェース。例えば電子マネー決済システムを0から作るより既存の電子マネーサービスのAPIをアプリやウェブサイトに組み込むことで簡単に電子マネー決済システムを実装できるなど

そうすると人間の雇用はどうなる?と言う話になるが私は考え方を変えれば良いと思う。

数千万円の資金調達や融資を受けてスタートアップを立ち上げて数年で自己破産する人やラーメン屋を開いて半年で潰す人達が世の中には大勢居る。

ならば今後はAIエージェントの活用を前提にして一人や少人数でも出来る事業をやれば良い。初期費用も維持費も大きく削減できる。

例えばラーメン屋を始めるにしても家賃が安い割に、そこそこ人流が有る場所をAIに探してもらったり、SNSや口コミの評価を上げて集客するためのコンサルをAIに手伝ってもらえば良い。

人気のラーメン屋も混んでる時間帯に行くと急いで作るからか麺が柔らかくて「味が落ちたなあ」と言う事が有るがAIなら1000分の1秒単位で正確に麺の硬さを指定できるだろう。

スープもいつも正確に、更に「今日は暑いから少し塩分を増やしたほうが美味しく感じられる」などAIがノウハウも教えてくれるし新メニューやレシピの相談もできるだろう。

ところでAIが作ったラーメンは美味しくなさそうだろうか?私はむしろ、やる気のないアルバイトがキッチンタイマーで適当に作ったラーメンにガッカリしたことの方が印象深い。写真と全然違うものが出てきたりすることも多い。

家賃や人件費が節約できる分、お金を原材料費に回せるだろう。

更に人件費を節約するためにトッピングはセルフサービスにして、その分、値段の割に豪華なトッピングが出来るお店は喜ばれるかもしれない。麺とスープは機械が正確に作ってくれる。

更にAIが進化して画像認識技術で正確に盛り付けまで出来るロボットアームと連動させたら期待通りのラーメンがいつでも食べられる。※既にお弁当におかずを盛り付けるロボットは実在する

「AIが作ってるから安くて美味しいです」「人間が作ってるから高くて適当です」どっちが好まれるだろうか?きっと短期間でAIの方が選ばれると思うのだ。何故なら人間が作ってるお店でガッカリする度に「AIのお店のほうが安くて美味しかった」と思い起こすからだ。

私が上げた例より、もっと良いアイデアが思い浮かんだ人はAIに手伝ってもらって、しっかりとした内容の事業計画書を作り銀行から融資を受けてラーメン屋を始めてみてはいかがだろうか?

今まではコンサルや融資なんて無縁だと思っていた人もAIに手伝って貰えるようになったのだ。

AI時代に雇われる人は減るかもしれないが、誰もがアイデア次第で事業を始められるチャンスは増えるだろう。上手く行って余裕が生まれたら人を雇って既存の店を任せて自分は新たな事業に挑戦することも出来る。

AIは敵じゃない。時間とともにどんどん進歩する。ならば活用して自分の可能性を広げるべきだ。

  • 3
  • 0
  • 3

おすすめのタグ

イノベーター

半導体、機械学習、深層学習、AI技術などテクノロジーの調査、考察、見解を発信します。

作者のページを見る

寄付について

「novalue」は、‟一人ひとりが自分らしく働ける社会”の実現を目指す、
就労継続支援B型事業所manabyCREATORSが運営するWebメディアです。

当メディアの運営は、活動に賛同してくださる寄付者様の協賛によって成り立っており、
広告記事の掲載先をお探しの企業様や寄付者様を随時、募集しております。

寄付についてのご案内