多くの人間が目的とは目指すもので、手段とはとった方法であると認識しています。
目的と手段は別物だと頭の中では分かっています。
しかし、人間はしばしば手段が目的化してしまいます。
目的と手段をきちんと分けていますか。
手段が目的化すると、むなしいことになります。
目的と手段の代表的な例
「生きること」と「働くこと」が代表例だといえます。
人間は、長生きではなくても健康的に生きることが目的の一つと言えるでしょう。
生きるという目的のために、心身の健康のために、お金が必要なのであって、
お金を得る手段として働くことを選択しているわけです。
しかし、多くの企業がこれを転倒させて会社を運営しています。
すなわち、
「人間の目的は働くことである」
「働くための手段が健康的に生きる事である」
と定義してしまっているのです。
「働くことが人生の目的」という物言いは、人間を決して幸せにしません。
学習における目的と手段
同じようなことが学習についてもいえます。
学習の目的は学力の向上や知識の習得です。
その先の目的として、テストの得点向上、入学試験や資格試験の合格があるといえます。
知識の習得が目的であって、そのための手段として読書をしたりノートを取ったりするのです。
ところが、この手段が目的になってしまっている人がしばしばいます。
今日は本を20ページ読む、
色とりどりのマーカーやペンできれいなノートを取る、
といった手段が目的になってしまうのです。
手段そのものが悪いわけではありません。
手段が目的になっていないか振り返ってみませんかということです。
知識として身についていないのであれば、
何ページ本を読んでも、何色のペンを使っても意味がなくなってしまいます。
目的のその先
また、目的が達成された場合は、新たな目的に向かって進むことが多くなります。
入学試験に合格して進学した場合がその例です。
進学した学校のカリキュラムに従って、知識を深めていくことが目的になります。
学習に限らず技術を習得する場合でも、それぞれに合った環境がありますので、新たな目的は存在するといえます。
そして、新たな知識習得の先には就職やさらに上の学校への進学といった目的が見えてきます。
まとめ
目的は、自身の修練や成長とともに変わっていくものです。
目的を見つけつつ、目的と手段をきちんと使い分けることで、さらなる自身の成長が見込めます。