2022年3月 楽しかった海外ドラマをご紹介 愛及屋烏
『CSI:科学捜査班(ラスベガス)』(S1.2010~S15.2015)
Continuation from last page. 03-1
証拠は冷厳な事実だ。希望を託してはいけない。
初期のグリッソムの捜査におけるブレなさは凄い。
バラバラのチームが少しずつ、家族のように。
最初に簡単に初期メンバーを紹介。
彼らは捜査官として、現場にも出動し、専門分野についてラボでの分析も行う。(科捜研の女のメンバーと同じ感じ)
一方、ラボで分析に専念するCSI研究員も多く登場する。
まず、冷静に証拠を分析する、 昆虫博士で検視官でもある博識な主任ギル・グリッソム。
捜査官レベル2から3へ上がろうと競い合う ニック・ストークスとウォリック・ブラウン。
元警官で人好きのする性格のニックは毛根・繊維分析。 ギャンブル好きのウォリックはオーディオ・ビジュアル分析が専門。
副主任のキャサリン・ウィロウズは元ストリッパーでありながら、 常連の刑事に事件解決の助言をしていた事から才能を見出されCSIに。 犯罪学と血痕分析が専門。 だが、母子家庭でなかなか子供の相手ができないで悪戦苦闘。
グリッソムが招聘した、 かつての教え子サラ・サイドルは要素・元素分析が専門。
初期のCSIチームのレギュラー陣はこの五人。
シーズンを経て、ラボの研究員が捜査官レベル1として、現場に出るようになったり、他の人員にスポットが当たることも増えていく。
元々、研究者肌のグリッソムは、あまりメンバーに寄り添うようなスタンスは取らず、仕事一辺倒な振る舞いにメンバーが辟易する事も少なくなかった。
研究者・科学者・捜査官としての姿ばかりで私人の姿を職場に持ち込まないタイプだった。だが、ブレない姿勢は規範であり、大黒柱としての安心感も与える。
メンバーに降りかかる、様々な事件や災難において、グリッソムは仲間達の間違った振る舞いや行いを叱責する事はあっても、組織的に部下を切り捨てるような事は一度もしなかった。
事件を乗り越えながら、チームは上手く結び付いていくのだが、価値観の異なる昼番チームの主任のエクリ―との軋轢が、チーム分裂の憂き目の原因となる。
主任変わり過ぎでは?
スピンオフ作品のNYやマイアミでは、チームを率いる主任orチーフに変更(異動)は基本的にない。
一方でラスベガスCSIでは、その変遷も多く描写される。 基本は夜番が話のメイン。
まず、シーズン1の一話~二話での新人の殉職で、 それまで主任の立場だったブラス警部が左遷。
以降は殺人課刑事としての指揮に留まっている。 (コナンで言うなら目暮警部ポジ)
その後は、グリッソムが主任として長期間夜番のCSIチームを率いる。
だが鑑識課局長代理に昼番チーム主任のエクリ―が昇進(S5)してから、報復人事でチームは解体。
キャサリンが遅番主任、メンバーにニックとウォリック。 夜番はグリッソムとサラ、そこに昼番の主任候補だったソフィア・カーティスが加わった。 (エクリ―の部下だったが、内部調査でグリッソムを公平に評価した為)
S5の最終2EP「CSI12時間”の死闘(前後編)」でニックが犯人に拉致されて密閉状態の箱に監禁されて埋められ、命の時間が徐々に縮んでいく様子をCSI内にwebカメラで中継されるという、それまでのレギュラーで最大の事件が起きるまで分裂状態は維持された。
流石のエクリ―もこの事件では協力的で、 その後「部下たちを私に返してくれ」とグリッソムに懇願されチームの再々編成を受け入れている。
グリッソムが退職した後はキャサリンが夜番の主任に。
メンバーを欠き、苦しむもグリッソムがスカウトした新人に加え、 ニックを副主任として新チームは回りだすも、S11でメンバーが起こした事件(妻を拉致し暴行した連続殺人鬼を殺害)の責任を取って降格、シアトルCSIの主任だったD・B・ラッセルが後任となり、最終回まで維持される。
続編のCSI:ベガスでは、新たな女性主任が登場らしい、おいおい(笑)
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