『海の上のピアニスト』

※ネタバレになりますので、映画をご覧になっていない方はご注意下さいませ。

私は思い出す
この映画を友人と観た時のことを

流れた歳月は幾程か
記憶は薄れつつあるけれど
感覚的に覚えている

船上で生まれ
ついに地上に足を踏み入れることがなかった
孤独な青年、その名も1900(ナイティーン・ハンドレッド)

1900年生まれ
音楽の才能に恵まれ
クラシックからジャズまで
ピアノで操る

時代がどう変化しようと
彼は陽気に繊細に
時には狂気じみて
演奏する

ある少女を見てから
彼の中で何かが動き出す

胸の奥に熱いものを感じる
なんて美しいのだろう
彼の瞳に映る彼女のあどけなさ
まだ女性になりきれていない仕草

クローズアップされる彼女の色っぽさ
その目、鼻、唇、耳、髪の毛……

手に触れたい衝動を抑える1900
彼女のために曲を書きたい

やがて港を出て行ってしまう彼女
彼のたった一度の恋は終わってしまう

一緒に観た友人は「退屈な映画ね」
と言う

私は答える
「え?そう?私は酔っちゃった(笑)」

エンニオ・モリコーネの優しい旋律
切ないだけではない
どこか気持ちを奮い立たせてくれるようなメロディー

夢中でこの映画を鑑賞した私は
文字通り、主人公と共に船旅に出かけ
船酔いしてしまったのであった(笑)

※『海の上のピアニスト』(1998年イタリア映画)
原題 La leggenda del pianista sull’oceano
英題   The Legend of 1900
監督 ジュゼッペ・トルナトーレ
音楽 エンニオ・モリコーネ
出演 ティム・ロス(1900)
   メラニー・ティエリー(The Girl)
   他

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そらいろ

自分とは?この胸のもやもやは、どこから来てどこへ向かっているのか。「当事者研究」という自由な発想での自分自身の病気の研究をもっと多くの人に広めたい。共有したい。と思いつつ、ポエムも嗜む吾輩です。

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