振り返ってみれば私が最も継続しているものは、料理かもしれません。
と言っても、簡単で素朴な家庭料理ばかりですが、気付いたら20年近くは興味を持って行ってきました。
しかし、料理も奥が深くて色々なものがあるので、まだまだ知らない事ばかりなのでしょう。
周囲への過敏さ、気分変動、思春期鬱に悩まされ実家で過ごしていた時期が長く、台所でのお手伝いもさほどせずに来てしまったので、最初はラップの使い方すらよく分からなかったのを覚えています・・・。
料理をするようになったきっかけは、当時通っていた授産施設のお弁当を自分で作ってみようかなという気持ちになったことです。
超初心者で何をするにも時間がかかりますし、早起きも苦手なので、前日の夜にクックパッドを見ながら母にも手伝ってもらい、卵焼きやハムチーズのくるくる巻き、ちくわ炒めなど作っていたものです。
そのうち段々と祖母がくれるたくさんの野菜を使って料理をしてみたり、”晩ご飯兼お弁当”になるような野菜のきんぴらや煮物を作り出し、広がっていった気がします。
私の母は料理は苦手と言いながらも、毎日シンプルな調味料で素朴な家庭料理を作っていて、それを食べて育ちました。
野菜炒めや、お浸し、味噌汁、魚肉ソーセージ入りのポテトサラダとナポリタン。時々、パンやマドレーヌのおやつ。
今思えば、それはとてもありがたい事だったなぁと思います。
祖母の煮物やおはぎ、味噌おにぎりなどの手料理も今でも忘れられません。
児童精神科医の佐々木正美先生の『はじまりは愛着から』という本に、子どもとの愛着形成に、手作りの食事はとても良いということが書かれていました。
高価な食材を使うのでは決してなく、質素でも心を込めて子どもが望む食事を作ることは、親の愛情が具体的に効果的に伝わると書かれています。
確かに子ども時代を振り返ると、家庭での食事は私にとって安らぐものでした。
また、大人になった現在も手作りの食べ物を食べると、栄養を摂れた感じがしたり、心が満たされるなぁと感じています。
育児について何が正解なのかは、人間一人一人の事ですから、いくら本の通りにしても大きくなって本人に聞いてみなければ分かるものではないと思います。
けれど、「チャーハンが食べたいな!」「お弁当にチーズの入った卵焼きを入れて欲しい!」なんてリクエストがあれば、できる範囲で応えてあげると子どもも喜んでくれますし愛情も伝わりやすいのかなと感じています。
お弁当は、完食しやすいように子どもが食べられるものと量を心がけてきました。冬季限定納豆チャーハン弁当は好評です!
少しでも体に優しくなるように、子どもが大好きなフライドポテトはジャガイモから作り、こめ油で揚げるようになりました。(写真下のお弁当)
お弁当作りは私にとって疲労困憊してしまう家事ですが、小学生の子どもたちはたまにあるお弁当を楽しみにしてリクエストしてくるので、その時は頑張っています。
生活習慣病が心配な夫にも健康的なお弁当を用意したいのですが、更に朝が早いため、なかなかできないのが心苦しいのです。
一般就労への橋渡しとなった料理
病気の寛解時には、訪問介護員としてお客様のお家で料理を作ることもできました。
再発してしまい8ヶ月で退職してしまいましたが、このような一般就労の経験が少しでもできたことは日々料理を積み重ねたことも大きかったのだと思います。
身体介護や掃除のほかにも、お客様と一緒に料理をしたり様々なことを教えていただきました。とてもやりがいと喜びを感じるお仕事でした。
体調や疲れ具合を見ながら・・・
あまり調子が良くない時は、レトルトや超簡単調理などで、なんとか乗り切ってきました。
インスタントラーメンの上に肉野菜炒めを載せたり、素を使った調理も喜んでもらえますし温かく食卓を囲むことができます。
粉末だしを使えば味噌汁もとても簡単ですし、コンソメスープも栄養が摂れ美味しいので喜ばれます。
鮭の塩焼きも焼くだけでみんなが好きなので、よく登場します。
材料は冷凍ストックをすることも多く、買い物の負担を減らしています。
子どもたちが食べるようになったきっかけ
休日は家族で料理をすることも多くなりました。
バーベキューが難しくても、ホットプレートで焼肉、餃子やたこ焼きパーティーなど家族と食事を楽しむのも良いものだと思います。
私の子どもたちは、少食で食わず嫌いで偏食気味でしたが、こうしたホットプレートを使った食卓で食べられるものが随分増えたように思います。自分たちで作って、焼きたてを食べることで美味しさに気付いたのかもしれません。
また、園や学校給食の効果も大きいと思います。
保育園では「〇〇をよく食べました!」と先生に教えていただき、献立の材料欄を参考に家で再現し、家庭でも定番メニューになったものもあります。
現在の学校では少人数のクラスで、校庭にある畑で1年中様々な野菜を育て、それを子どもたちと調理して食べさせてくださったり、給食では苦手なものも1㎜程から口に入れてみるということから丁寧にご指導いただき、随分と食べられるようになりました。
様々な人から愛情と栄養を注がれ、子どもたちは健康を育んでおります。
最近子どもたちと作った料理
子ども向けレシピ本を購入したら子どもの「作りたい!」が増えました。
本の通りにやってみると、お店のように美味しくなりました!
これからも体が動く限りは、日々料理を積み重ねていくことと思います。
他の人が作った料理を食べたり本やネットで勉強したり、家族と作ったり、程よく手を抜いて休んだり・・・料理を楽しんでいきたいと思います。
また、子どもたちにも食事の大切さを伝え続けていけたらいいと思います。