
1978年放送、東京ムービー新社制作。
同じ監督で、前番組である「家なき子」がとても面白かったということで観た。
元々は家業を手伝っていた普通の少年、ジム・ホーキンスが海賊たちと宝を求めて旅をする話。旅を共にする海賊たちは男ばかりであるが、ワクワク感に没頭できるため良し。当時の出﨑統監督はあまり女性キャラクターを自作品に求めていなかったのかもしれないと邪推する(笑)(「家なき子」とか以前観た「白鯨伝説」は女性キャラが少ない。まだ未見だけど「ガンバの冒険」もそれっぽい)
船の中では最年少のジム少年が頑張っていく姿が爽快。敵だったはずのシルバーにどんどん惹かれていき、最終回においてはジムが再会を望んでいた相手となる。大人になったジムも大好き。ジムの成長が丁寧に描かれていた作品だと思う。
最終回でシルバーがジムのことを忘れたふりをして去っていく姿は、ジムの少年時代の終わりを感じさせる。本当はジムも一緒に酒を飲みたかったんだろうと思う。以前飲もうとしたときはまだ子供だったからな…と、あのエピソードが伏線になっていることに気付いた。
キャラクターデザインも優れている。子供向らしさを保ちつつスタイリッシュ。ジムのシルエットがスマートでいて子供らしくかわいい。海外アニメが好きな方と親和性が良さそう。
全26話ということで、現代人が観るハードルも1978年の作品としては低いと思う。おすすめ。