「小さな天使は・・・小さなモンスターだった!?~静かな水鈴家に“無邪気”がやって来た!~」

みなさん、こんにちは。
毎度おなじみ水鈴です。

今回は、静寂が蔓延る水鈴家にやって来た、小さな天使?小さなモンスター?について、

長い目で書いていこうかと思います。
要するに“育児エッセイ”みたいな感じです。

我が家の長老であるエビネが亡くなったことに胸を痛めていた私。
なかなか前向きになれずボーっと、心ここにあらずという状態で

花鈴を撫でる日々。

「もう、猫は花鈴だけで十分だよ」と、

いつもなら言わない言葉が口から出てしまう。
そんな私を母は大変心配していたようだった。
ある日、母の職場で人生初めて犬を飼う方の話しをしてくれた。
数日後、母が嬉しそうに私に声をかけてくれた。

「この間話した方が、水鈴ちゃんを連れて遊びに来て!って、

誘ってもらったんだけど・・・。
どうかな?行ってみない?

いつまでもエビちゃんの事ばかりでは、エビちゃんも安心できないわ。」と。

「エビちゃん」という言葉が耳から入ってきた瞬間、
私は反射的に涙が出そうになった。

”ズーっ”と鼻をすする。

数週間後。

目の前にはとても可愛い子犬の「小春ちゃん」という、
「小さな無邪気」が、私の顔をペロペロと舐めまわしてくれる。

「子犬とはこんなにも元気で無邪気なのか・・・。」

家には「無邪気」がすっかり抜けきった
“3時の専業主婦”のようなダルダルの「ゆず」に、
ポーっと鳥を眺めている「花鈴」。
この時気が付いたが、我が家からは一切“無邪気”が、
抜けきっているのだ!と、感じさせられた。

しかし、この「無邪気」は、

「たまにだから楽しい!」を、

思い知らされる

「小さなモンスター」が、

やって来ることをペロペロ舐めまわされている時点では、

気付くこともなかった。

なかなか、水鈴家から静寂が抜けきらずに、

「シーン」

とした空気が流れる日々を勢いよく壊したのは、
いつも楽しそうな「母」だった。

「水鈴!聴いてよ!お母さんのご利用者さんのお家でね、

半野良のオス猫が居るんだけど、

何と!何と!そのオス猫が、彼女を連れて来たんだって!

赤ちゃん産んだらひと毛玉くらい貰おうと思っているんだ!

何色毛玉が良いと思う?」と、

まるで少女のように色めき立つ母。

それを、見てはいけないものを見てしまった様に固まる私。

「猫・・・?!何・・・?ひと毛玉だって?!」

と、言いながら怒りがこみ上げて、

大きな声が出そうになり必死に堪えたが、内心「怒り」で、

炎がメラメラしていた。

「もういいって言ったじゃん!エビちゃんの別れに
あれだけ尾を引いて苦しんだのに。
同じことをまた繰り返すの?!
若いうちは、そりゃ楽しいけど「死」を、
1日また1日と数える日々を私はもう体験したくない。」

わなわなと肩を震わせ息まく私に、
一瞬、母が怯んだように見えたが、
母のマシンガントークは止まらない。

「毛~~~玉~~~♪け~~~だま~~~♪

何色毛玉が~~~♪
いい~~~か~~~な~~~♪」

鼻歌が止まらない歳ばかりとった少女は、
私ではない何かに思いを馳せていた。

いよいよ、我が家に来る毛玉が水面下で決まったようで、

毎日楽しそうな母。

「もうそろそろ連れてくる?」と、

何とも楽しそう。

しかし、どうしたこうしたあったもんじゃない

「変化」が、

私の中に着々と芽生え始めていた。

「久しぶりにお母さんになるのか・・・。」

「一体どんな子かしら?・・・。」

「花鈴のようにいい子に育つかな?・・・。」

「エビネ。おねーちゃんを・・・
どうか・・・許して欲しい・・・。
あなたが亡くなって早4か月。

“新しい子”

早いよね。おねーちゃんも早いと思う。
それでも・・・暖かく見守って欲しい。」

エビネの遺影を眺めながら両手を合わせて、

ボソボソと呟く。

―――――数日後―――――

「ニ・・・ニィ・・・」

弱弱しく泣く子猫。
子猫を目の前に

「わわわわわわわわわわわわわ・・・!!!」と、

絶叫する私と花鈴とゆず。

子猫の大きさは、Lサイズの卵2個半くらいの大きさ。
久しぶりの小ささに心がドキドキする。
我が家に着くや否や、

「カーーーーーーッ!カッ!」と、

威勢よく威嚇する子猫。

「チビのくせに一端に威嚇しているよ。生意気ね。」と、

久しぶりに笑う私。
私を見つめる母の顔には、

「良かった。」と、

しっかり!クッキリ!書いてありました。
きっと子猫の話しを一生懸命しても、上の空だった私を、

ギリギリまで心配していた母は、
ホッと胸を撫で下ろしている様だった。

子猫を迎え入れたのは良いものの、離乳食まで、
もう少し時間がかかる月齢で、

母と私は交代、交代でミルクに付きっきりになった。

私の経験上、

「離乳食」が、
始めると早いと分かっていたので、
ミルク地獄も少しの辛抱だと言い聞かせて、
母も私も必死に眠い目を擦りながら授乳をしました。

たっぷりのミルクにパンパンのお腹。

「張り裂けそうだねぇ・・・」

と、私と母は呆然とした。

寝る時間と起きている時間が半々になってきた子猫。
暇そうにクレートの中からこちらを見ている。

どんどん成長する子猫に幸せを感じながら日々の生活を楽しむ時間が、

私の中で少しづつ増えていった。

ようやく子猫の名前が決まった。
私は、必死に考え

「一鈴(いちりん)」と、

命名した。
母から即却下され

「鈴(すず)」

という名前で落ち着いた。

花鈴の時もそうだったが、私はなるべく早く名前を
覚えてもらうためにしつこいぐらいに名前を呼ぶ。
愛着もわくし「鈴!」と名前を呼んで、

ちょこちょこと近づいて来てくれることが何よりも嬉しかった。

ここ数日。ようやく着々と離乳食をスタートして、
一目散にお皿に食らいつく鈴に

「かわいい~」という、

声が私と母の口から漏れる。

どんどんとすくすく育つ鈴。
昨日出来なかった事が出来るようになる日常に、

私も母も笑みが零れる。

今のところ、ここまでが現状です。

また、何か変化があったらどんどん更新していこうかと思います。

小さなモンスターは、一体どうなる?

また、次回お会いしましょう!

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水鈴

初めまして!水鈴と申します。主に、ライティングをしています。 内容は、動物の事、自分の好きな音楽、病気のことまでマルチに 活動していきます。宜しくお願いします。

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