断捨離

先日からいわゆる「断捨離」を始めている。
わたしが断捨離を行うことになった動機は「アニメファンをやめること」である。
どんなにアニメを観ても満たされることのなかった気持ちが本を読むことで満たされるようになったからだ。

最初に少しだけ残っていたグッズをリサイクルショップに売りに行った。査定より早く手放すことを優先したため、アニメグッズ特化ではない店舗に行き手放した。板タブレットも最近は鉛筆の下書きからベジェ曲線でペン入れをすることがほとんどであることと、唯一所有していた理由であるお絵かき掲示板やお絵かきチャットに参加することは今後ないだろうという理由から手放した。
数日後、古本屋で買った本数冊を図書館のリサイクルに出した。売却を選ばない理由として、遠い割には大した金額にならない、つまり図書館の方が近いということ。再利用されるという点では同じということで、図書館を選択した。本棚に残っている本もいずれ電子版を購入し手放していくつもりだ。

不要なチラシ類とか

次に、不要なチラシ類をまとめた。資源回収の紙の日に備え、ビニール紐でくくりつけた。同人誌印刷会社の資料が結構多かったが、コレクションみたいなものであったため、実際に資料として使うことはなかったということを実感する。アニメ関連のフライヤー類もファンから撤退したジャンルということで処分することにした。

読み返すことがないだろう手紙の類も処分することにしたし、自分が書き込んだ掲示板やSNSのログも消せる限りは消去した。自分がそこにいた証明はできる限り消したかった。それくらい満たされなかった期間は何なんだろうという虚しさがあった。

断捨離の基本である少数精鋭となった

残したグッズはほんの少しだけで、本以外は今後も推すことになるであろう推しのCDや映像ソフト群のみだ。スタッフが亡くなり、作品の境遇の変化が今後ないであろう今の推しは安心して推すことができるし、ファンとの交流を求めなければ心乱されることもない。だからディスク本体と解説書・ジャケットの紙だけを残しケースは捨てることにした。
これは私にとって一種の覚悟だと思っている。今後二度とアニメ作品を推すことはしない。漫画や小説作品も自分自身が本当に関心を持ったものにだけ触れる。情報収集はしない。
既にアカウントがあるSNSアカウントはログインしないと閲覧できない発言用に登録しているROM専用のXアカウントのみである。それ以外のSNSは前述のとおり出来る限り退会した。

ずっとわたしはアニメファンをやっていたが、どんな作品に出会っても満たされることはなかった。
けれども今の推しアニメ作品に出会って原作小説を読んだ。そして別の映像化に怒りを感じて、それをきっかけでアニメへの情熱がなくなってしまった。商業主義が嫌いだと判明した。アニメへの情熱が無くなる少し前に、商業主義が希薄な古典・ロングセラー小説に自分の関心が移った。そういう条件が重なり、わたしは「アニメファン」をやめることとなった。

今の推しの二次創作サイトも、一次創作サイトも続けるつもりである。ただ今後は推しジャンルが増えたとしても文学作品になるかもしれないということだ。
今までも何度か断捨離はしていたが、ここまで吹っ切れることはなかった。それだけわたしは自分が本当に夢中になれるものに飢えていたということであるかもしれない。
こうして物を色々手放して気づいたが、わたしは交流活動が伴う推し活が苦手なんだろうと思う。孤独でいい、自由に推したいという気持ちの方が強かったということになる。

加齢でオタクをやめるという話をたまに聞くが、自分が不惑を目の前にしてそうなるとは思ってなかった。一部描き手としては続けるが、読み手としてはもうオタクではないかもしれない。だけども今はとても気分がいい。今の推しにありがとうとしか言いようがない。

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bio

普段は別名義の個人サイトで二次創作やっているような、いにしえのオタクです。ここは一次創作と雑記置き場です。

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