再読。深く理解したくなったため別の邦訳で読み直す。 守銭奴で親戚からの嫌われ者だったスクルージが過去を旅することで、本当に大切なものは何か?を思い出していく話。
かつて共同で事業を行っていた友人の亡霊が、スクルージの前に現れたことが旅のきっかけとなる。友人であるマーレイは最初だけしか登場しないものの、スクルージの現状を見かねてスクルージの前に現れたのだろう。マーレイの死因については言及されなかったものの、もしそれが(部分的にせよ)スクルージに影響するものだとしたら少し恐ろしくなる。
序盤はスクルージがひたすら嫌われ者…というか孤独である話。彼の当時の態度が周囲を遠ざけてしまったのだな。
途中、自分の墓を見たスクルージが自分は死んでしまったのか?と問う場面があるが、それは精霊がスクルージを救うための方便だったんだろうな。逆に言えばそうでもしないとスクルージは自分の過去の行いを振り返ることもなかったのかもしれない。
死んでしまったのか?といえば又甥のティムもそうだ。スクルージと精霊の旅の中でティムは死んでいた。その光景を見てスクルージはティムが生きながらえてほしいと願う。それがスクルージの持つ良心であり、立ち直るきっかけだったのかも。
スクルージの「新しい世界」でティムは生きていた。物語が終わった以降、どうなったかは不明だが、あの分なら良い大叔父になれたと思う。甥であるフレッドや部下のボブにも優しくなってすっかり彼は「旅」で成長したのだ。 人間は気づけさえすれば、いつだって成長できる。スクルージの様子がそれを物語ってるのだろうと感じる。
スクルージのように、クリスマスのような記念日に新しい人生を始められたら、どんなにロマンチックだろうかと思う。スクルージが神から貰ったプレゼントはまさに「新しい人生」なのだろう。
