休日、何をしているかと問われると、図書館にいると答える。
図書館はお金がかからないし、たくさんの雑誌や本もあるし、勉強机もある。
私の中では、お金がないときの行きたい場所ナンバーワンである。
小学生のころ、私は公民館の図書室で本を読み漁った。
母親が自慢げに私に言った「小さいころ、お母さんは公民館の本を全部読んだ」という嘘か誠かわからぬ言葉を信じて、自分もやってみたいと思ったのだ。
本にはいろいろな世界の話が詰まっている。
図書館はまるで不思議な世界だ、と当時の私は思った。
学生時代には、学校の図書館で勉強に励んだ。
受験勉強の時は、静かな環境がとても集中できて毎日図書館に通った。
卒論を書いていたときは、図書館はたくさんの学者の知識の宝庫なんだなと感じた。
今、私は図書館でこの文章を考えている。
周りには、おそらく受験を控えているのであろう学生たちに交じってポチポチパソコンを打っている。
疲れて熟睡している子もいるが、そんな光景も微笑ましい。
カフェで文章を考えるのも好きだが、何しろお金がかかる。
お金をかけずに自由に勉強机で作業できるのが最高だ。
時々、趣味の塗り絵をしたりもする。
並べてあるファッション雑誌を読んだりもする。
もちろん、興味のある小説を読んだりもする。
図書館司書さんたちの、手作りの張り紙にほっこりしたりもする。
物価高のこのご時世、低所得の私にはなくてはならない場所である。
しかし。
電子化が進む昨今。
図書館はいずれなくなるのだろうか。
もしくは形を変えて残るのだろうか。
図書館はいつの時代も、私に寄り添ってくれる優しい場所だ。
いつまでもそのままであってほしいと願う、今日この頃である。

