長年使い続けているごわっとしたバスタオルからマイクロファイバータオルに切り替えて、いざ、お風呂上りに試してみると、吸水力の桁違いさに驚いた。
濡れた髪や肌に押し当てるだけでタオルが水を吸い取ってくれるような感覚。肌の上で滑らず、優しくフィットしてくれる。体を拭く動作自体が水分を預けるような、そんな感じで、これまで無意識のうちにやっていた力任せにごしごし拭くといった習慣が、急に無駄な力仕事に思えてくる。肌に負担がかからず時間も明らかに短縮されて、タオルの概念が変わった。
お風呂掃除はかけてすすぐだけの効率よく簡単に済ませられるような洗剤を選んだり、保温性の高いマグカップを使うなど、生活のどこか一部分でも意識してこだわりを持つ。
お金は娯楽にも回す。が、私の場合は一過性にすぎず、幸福感を得たいがために依存しそうになるので、日常に寄り添えるものに力を入れた方が心に優しかった。毎日何気なく触れるものに少しだけこだわると、小さな幸せが安定して続く。ごわごわのバスタオルを手放した日から、私の生活は少しだけ優しくなった気がしているし、結局、些細な選択の積み重ねが一番長く続く幸せを作るのではないかと、そんなことを、ふと、湯上りのタオルを手にしながら思う。
