お腹の贅肉

もしも私が邪悪な魔法使いなら、自分のお腹まわりのたっぷりとした贅肉をスポーツ選手や芸能人などにテレポートする。自分のお腹まわりがすっきりする様子と、日々鍛えて自分の肉体に自信を持っている人が絶望する様を見たいからだ。

「スター・ウォーズ」には、ライトサイドとダークサイドがある。天使のように純粋なアナキン・スカイウォーカーは焦りや嫉妬・執着などでどんどん余裕がなくなっていき、ダークサイドへと向かっていく。「スター・ウォーズ」のエピソード1と2と3は大体そういうことが描かれている。

私が魔法使いであろうが、ジェダイであろうが、私利私欲のために力を使い、他者を傷つける場合は悪の道に進むことになるのだ。

そういうことを考えて、お腹の贅肉への絶望感を消そうと日々生活している。自分がだらしないからこんなことになってしまったことを思い出して反省し、運動をしようと思おうとしている。

しかし、現実に向き合うのは非常につらい。自分を責め、努力しようとするのは本当に大変なことだ。

だから、ときどき、私は向き合わずに他者にこの贅肉を転嫁できないかという悪いことを考えてしまう。

スポーツ選手や芸能人は、努力をして美しい体型を保っている。そうした努力は並大抵のものではない。大変なお金もかけているだろう。

私がもしも贅肉をテレポートするならこの人選が良いと思った理由は2つある。

まず、1つ目。
こうしたスポーツ選手や芸能人はたいへんな労力とお金をかけて、意識して体型を美しくしている。だから私ごときの贅肉など、テレポートされたとてすぐさまうまく消費してしまえるのではないかという希望的観測(都合の良い考え)を私が勝手に持っていることである。

次に2つ目。
単純な話として、嫉妬と憎悪である。私は彼らの努力は脇に置いておいて、彼らが「自分の体型を自慢し(私の思い込みには違いないが)、周りにも自分の体型こそが理想的だという意識を植え付けている」と思っている。被害者意識極まれり。つまり僻んでいるのである。だから、たっぷりとした贅肉でご自慢の肉体美が崩れることで彼らが絶望する様子を見、「いい気味」だと思いたいのだと思う。

こうした自分の邪悪さを見ると、本当に魔法やフォースが使えなくて良かったなあと思う。こういう邪な考えに悪はつけこみ、入り込むのだ。変に力を持っている人たちは気を付けた方がいい。

私がお腹の贅肉に関して、日々心の中で正義と悪が戦っていることを知っている人はいないと思う。

私の中で「贅肉・ウォーズ」が放映されている間に地球は自転と公転を繰り返し、季節は巡っていく。

ちなみに「お腹・ポッチャリーと体重計の秘密」も同時放映中。確実に太っているが、現実を見たくないために体重計には乗らないという物語である。最終的に「お腹デモート」が抹茶アイス最中を食べようとしてエンディングを迎える。

どっちにしても、どうでもいい攻防が体内で行われていることをここに記しておく。

終わり

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テオ

はじめまして。テオと申します。自閉症スペクトラム障害(ASD)です。主に物語とエッセイを書きます。よろしくお願いします。

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