こんにちは。欠 × 環(カケ メグル)です。
novalueの投稿は3回目になります。
自身が性的少数派・Xジェンダーであることから、ダブルマイノリティならではのイラストとエッセイを制作しています。
この投稿では『Xジェンダー』と、私が現在罹患している『双極性障害』、引いては精神疾患をテーマに、イラストに沿って書いていこうと思います。
今回私が描いたイラストは、彼岸花と中性的な人物、そして飛行機雲です。
これらには、それぞれにある思いを込めました。
①彼岸花
彼岸花には、一般的にあまり良いイメージが持たれていません。それは花言葉に「悲しき思い出」「諦め」など、マイナスに思えるワードが入っているからかもしれません。
ですが、実は「独立」「情熱」と言ったエネルギーに満ちた言葉も付いているのです。
今回私が描いたのは、この後者の部分が強く反映しています。
②人物
中性的、つまり男性にも女性にも見えるように描いたのは、自身の性の流動性とリンクさせたからです。
ポイントは、髪が風になびいているところです。これは、これから前に向かって進んでいく背中を風が押してくれるようなイメージで描きました。
③飛行機雲
グラデーションの夕空に飛行機雲が2本クロスしています。
これには、自分が・あなたが進む道はひとつではないというメッセージを込めました。
これらを総合して、私はこの絵に『振り返れば軌跡、前を向けば未来。』という言葉を添えました。
これは、自身のセクシャルマイノリティと精神疾患の両方の苦悩を経たからこそ出てきた言葉です。
この病気になって、苦しんだ事も悲しかった事も沢山あります。もちろん後悔したことも。無理だとは分かっていても、過去に戻ってやり直したいと思ったことさえ何度もあります。
セクシャリティも同じです。皆と同じならこんなに悩まなかったのに、と。そもそも、私は私を勘違いしているだけで、この乖離のような違和感も、実は違和感じゃないんじゃないだろうか。10代〜20代特有の、敏感すぎる深い考えがもたらした一時のまやかしなのではないかと。
今でも色んな場面で悩むことは多いです。ですが私は今、少しだけこれらを飲み込んで、前を向くことが出来ています。
それは、どんなに思い悩んで曲がりくねった道だったとしても、振り返ればそれは自分にしか歩めなかった軌跡なのだと考えるようになったからです。
だから、例え過去に後悔したことがあったとしても、それを未来を諦める材料にしてほしくないと思い、『前を向けば未来』という言葉にそれを託しました。
ですが、誰もが必ずしも未来に向かって足を踏み出せるとは思っていません。決して顔を上げて進むことだけが正解とは思っていません。
ただ、苦しかった、辛かった過去を、その時の自分を現在の自分が認めてあげる。受け入れてあげる。
それが大事なのではないかと、私は思います。
第3回目の投稿、いかがだったでしょうか。
過去を想い、未来に思いを馳せることで、今を生きることへ繋がるというコンセプトを元にこのお話を書きました。
自身のことと織り交ぜてお話を書くのはとても難しいです。ですが、少しでも共感してもらえたり、何かの手助けになれたら嬉しいです。