左側から順に、卵焼き、真っ赤なウインナーに冷食のグラタン。乳白色の大皿に並べてお茶碗を片手に箸を進める。
高校、専門学生だった頃はお昼に欠かさずお弁当を食べていたのだけれども、満足感からか眠たくなり、社会人になってからは仕事に支障を来たすため、お弁当どころか昼食をとることさえ途中でやめてしまった。が、以後、反動からか、定番の具材が無性に恋しくなることがあって、夕飯として取り入れるようになった。
例えば冒頭で述べた卵焼きなどお弁当に入っていないと食べないものがある。
厳密に言えば、卵焼き自体は割と作るんです、が、普段のそれは、フライパンに解き卵を一気に落としてただ熱するだけの簡単なやり口で、薄っぺらく仕上げたやつ。自分の中にものさしがあり、卵焼きに関しては手間暇かけて層ができるように巻くかがお弁当に入る具材かどうかが境目になってる。食べるだけに拘らず、見た目、サイズ感も近付けて、ぼんやり納得する。