アニメオタクのなり始め

この記事を申請した日は(特定防止のために日付は伏せるが)私が人生で最も愛したアニメの放送開始日だという。もう観ることもないだろうが、なんとも感慨深い…というわけで、今回はアニメオタクとしての自分に関する話である。

私の記憶が正しければ、小学三年生まではあまりアニメを観ない子供であった。正確には定番中の定番しかちゃんと観ないような状態だったと思う。

小学四年生の頃にとある漫画原作作品にハマって以降は興味がある作品であればある程度観るようになった。今考えると随分遅い目覚めだったと思う。オタクではない子供がアニメから抜け始める頃に私はアニメを観始めたわけだから皮肉なものである。…とはいえ最近は成人してから観始める方もいるからさほど珍しい話ではないかもしれない。

現代に例えれば、「推しの子」を家族に見せられていた小学生女子が急にマイナー作品を嗜むようになった感じだろうか。流行りものをなんとなく親に見せられていた環境から一気に自発的なオタクになったわけだ。

小学生後半の時点で自主的に社会からドロップアウトしたため、いわゆるオタクディスに関しては実はあまり遭遇したことがないことと、親がオタク文化に寛容という条件が揃い、私は今に至りオタクである。現在においてもオタクではない親から話題を振られることがしばしばある。

最近は体力がないせいか、ながら視聴で観切れる分だけ観るという緩いオタクであるが、二次創作のオタクとしては継続的に行った二次創作の元ネタが全てアニメということで、なんだかんだで媒体としては思い入れが深い。

ケーブルテレビ環境が中学生の頃から自宅にあり、動画サブスクリプションも10年位前から使うようになったからか、90年代の作品に無駄に詳しくなってしまったという。現在の二次創作ジャンルも90年代の作品ということで、セル画作画を好むオタクになってしまったわけである。80年代・10年代以降の作品も好むけれども、逆に言えば70年代以前・00年代の作品の知識はあまりなかったりする。絵柄的な好みが大きいかもしれないが…。

自分はアニメの何が好きなんだろうか、と考える。現在小説主体にインプットを行っていることを考えると、「小説などでは理解しにくい内容をある程度かみ砕いてくれる」ことではないかと思う。動画や音声が加わることにより作品に差はあれど、分かりやすくなるということは大きい。私はここ数年でアニメからいくつもの海外文学を読むようになった。(その逆も結構あるけど…)

自分は二次創作を描く人間であるため、コミュニケーションツールとしても機能しているなと思う。よっぽど知名度が低い作品でなければインターネット上で検索すれば必ずと言っていいほど同志は見つかる。私はそこから交流の仕方を学んでいったし、自分の障害が判明した時もファン活動を楽しみ続けるためにどう「擬態」すればいいかある程度考えられるようにもなった。
そう考えるようになって以来、一時期どうしてこういう趣味を持っているか悩んでいたことについても、ある程度答えが出たような気がした。人生のメリットにはなり得ないかと悩んでいたが、趣味を持つこと自体にメリットがなくとも、趣味を円滑に続けるための努力で何かしら得られるものはあったなと思った。

今後もアニメ視聴も、周辺の趣味も飽きるまで続けようかとは思っている。

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bio

お絵描きと個人サイトいじり大好き。インターネット老人会会員。読書好きでちょこっとアニメを観たりします。

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