TRPGシステム解説 サタスペ編 その3

 今回はサタスペのキャラメイクとアフタープレイについて解説します。
 前回と前々回に渡ってサタスペの世界観やできることについて解説していますので、良ければそちらも読んでみてください。

キャラメイクについて

 サタスペの亜侠は”能力値”・”性業値”・”状態値”・”戦闘力”・”個性”・”組織”・”趣味”・”好みのタイプ”・”装備”・”アジト”・”カルマ”の11個の要素で構成されています。

  • 能力値

 キャラクターの基本的な性能を表します。

 能力値には経験によって得られるとされる”環境値”と生まれつきによって決まるとされる”天分値”の2つの分類が存在し、初期作成では環境値が高ければ天分値が低くなり、またはその逆となります。
 環境値は以下の6つがあります。

1.犯罪:隠密や物事を見破る力を表します。不意打ちや侵入などの反社会的な行為に影響します。他の能力値に比べやれることが曖昧なため、DDが判定させる能力値に困った場合に使用されることも多いです。

2.生活:財力や社会的な影響力を表します。買い物やアイテムの維持などの経済的なものに影響します。

3.恋愛:容姿や協調性を表します。ロマンスやトリコの数などの恋愛的なものに影響します。

4.教養:知識量と技術力を表します。使用言語の数やアイテムの改造など知識が必要なものに影響します。

5.戦闘:血戦で生き残るために必要な能力値です。後述する戦闘力の算出に使用します。

 天分値は以下の2つがあります。

1.肉体:筋力や素早さを表します。攻撃の回避や走ったりなど運動神経に影響します。後述する戦闘力の算出にも使用します。

2.精神:集中力や度胸を表します。カーチェイスや恐怖に耐えたりなど精神的な強度に影響します。

 初期作成では環境値に振るポイントをダイスで決め、一定の値から環境値に振った分のポイントを引いた分を天分値に振ります。そのため、環境値が高ければ天分値が低くなり、環境値が低ければ天分値が高くなります。
 能力値には公式がレベルごとに名称をつけており、これがなかなかユニークで面白いのでぜひ読んでみていただきたいです。

  • 性業値

 キャラクターの大まかな性格を表します。
 性業値に関しては前回解説しているため割愛します。興味があれば前回の記事もぜひ見てみてください。

  • 状態値

 キャラクターのその時の状態を表します。

 状態値には”肉体点”・”精神点”・”サイフ”の3つがあり、それぞれ以下に解説します。

1.肉体点:肉体的な耐久力を表し、「5点以下」になると”重傷”となり、あらゆる行為判定の判定回数が「1回減少」します。「0点以下」になると致命傷表を振る必要があり、運が悪いとそのままキャラロストとなります。

2.精神点:精神的な耐久力を表し、「5点以下」になると肉体点と同じく”重傷”となり、あらゆる行為判定の判定回数が「1回減少」します。重傷は重複するため、肉体点と精神点が「両方とも5点以下」の場合はあらゆる行為判定の判定回数が「2回減少」します。「0点以下」になると気絶して行動できなくなります。

3.サイフ:経済的な耐久力を表し、生活の値が上限となります。セッション終了時にサイフが「0点以下」になっていると生活が「1減少」し、これによって生活が「0以下」になると行き倒れてしまい、キャラロストとなります。

 主にダメージを受けると肉体点が減少し、買い物をするとサイフを消費します。では、精神点は何に使うのかというと、”気合でブースト”というルールで消費します。
 気合でブーストとは判定の際に精神点を「0点まで」任意の値を消費することで、消費した値分判定の回数を増やすことができるルールです。これによって能力値が低いために成功しにくい判定や高難易度の判定に成功しやすくなりますが、当然ながら「0点」まで消費すると行動した後にそのまま気絶することになるため、精神点は重要なリソースでありしっかりと管理していく必要があります。
 これは、本来は第1回で解説するべき内容ですが入れ忘れていたため、ここで解説させていただきました。

  • 戦闘力

 キャラクターの戦闘能力を表します。

 戦闘力には”反応力”・”攻撃力”・”破壊力”の3つがあり、それぞれ以下に解説します。

1.反応力:血戦で高い順から行動します。同値の場合はダイスを振り出目の高い順に行動します。自分の行動順であれば任意の値まで一時的に減少させることが可能です。

2.攻撃力:攻撃の命中判定で使用し、高い方が判定回数が増加するため、より大きなダメージを与えやすくなります。

3.破壊力:格闘攻撃に使用する白兵武器のダメージ修正に使用し、高い方がより大きなダメージを与えられます。

 戦闘力は能力値の戦闘と肉体から算出し、戦闘の方がより大きく影響するため、戦闘力を上げたい場合は戦闘の値を上昇させると良いです。

  • 個性

 キャラクターがどのような人物かを表します。

 個性にはいくつかの要素がありますが、データ的な意味があるのは性別と年齢のみです。
 個性の要素はすべて自由に決めることができますが、性別は特定の条件を満たさないと異性にしかロマンスを行えませんし、年齢は後述する好みのタイプによってロマンスに影響するため、適当に決めると大変なことになる場合もあるので多少は考えて決めましょう。

  • 組織

 キャラクターが所属している組織です。

 そのキャラクターが所属しているチーム名と所属しているのならば盟約を記入します。盟約はチームとは別に入ることができるため、別にチーム内で入る盟約を統一する必要はありません。やろうと思えばチーム内全員が別々の五大盟約に所属することも可能です。ですが基本的に五大盟約はすべて敵対関係にあるため、やった場合RPがとんでもないことになると思います。
 盟約は自分で作ることもでき、チームのメンバーで作ったり、DDが許可すればNPCとも作成可能です。

  • 趣味

 キャラクターが興味を持っている分野を表します。

 趣味は合計30種類が存在し、RoCで決定します。趣味は情報収集や後述する装備で解説するおたからの使用、ロマンスに影響します。

  • 好みのタイプ

 キャラクターが恋愛対象として好きなタイプです。

 好みのタイプは雰囲気と年齢に分かれており、どちらもランダム表を振って決定します。雰囲気が最も高い能力値を参照し、年齢が”年上”・”同い年(±5歳)”・”年下”の3種類に分かれ、これらが合致している相手からのロマンス判定に対しては合致する数に比例して防御力が減少してしまい、トリコにされやすくなります。

  • 装備

 キャラクターが持っているものです。

 装備にはキャラクター本人が持っているアイテムの”通常装備”と後述するアジトに置いてある”アジト装備”が存在します。そしてこの装備の中には”おたから”という特殊効果を持つアイテムが存在し、条件を満たすことで使用できます。おたからを使用する条件は3パターンに別れておりそれぞれ以下に解説します。

1.汎用おたから:最も高い能力値に対応したおたからを使用できます。

2.趣味おたから:持っている趣味に対応したおたからを使用できます。

3.盟約おたから:使用条件はありませんが、入手するのに対応する盟約に入る必要があります。

 初期作成では1つだけ汎用か趣味おたからを選び、使用できるおたからの中からダイスを振って対応したものをもらうことができます。おたからは非常に強力であり、使いどころを間違わなければ戦局を覆す心強い味方となってくれます。

  • アジト

 キャラクターが普段寝泊まりしているエリアです。

 アジトは”住所”・”快適度”・”セキュリティ”の3つのデータから構成されており、それぞれ以下に解説します。

1.住所:アジトがオオサカのどのエリアにあるか表したものです。

2.快適度:アジトで眠ることで回復できる精神点の値です。初期値は「10」でアジト装備の数が自分の生活を「1超える」たびに「1減少」し、アジトに自分以外が泊まる場合も人数分減少します。

3.セキュリティ:アジトの安全性で、他人のアジトに侵入する際にはセキュリティの値を難易度として侵入判定を行います。

 アジト装備には快適度を上昇させるものもあるため、チームに快適度を上昇させたアジトを持つメンバーを用意して、そこにみんなで寝泊まりして他のメンバーのアジトを倉庫代わりに使うプレイも有りではあります。

  • カルマ

 キャラクターの運命や特性、他のキャラクターからどのようにみられているかを表します。

 他のシステムでいうスキルや能力であり、大きな枠組みとして「8種類」存在し、習得の際には例外を除いて習得した枠組みの中からメリットである”異能”とデメリットである”代償”をそれぞれ選びセットで習得することになります。
 枠組みとなる8種類をそれぞれ以下に解説します。

1.ベーシックカルマ:基本となるカルマであり、”リーダー”や”参謀”など「6種類」存在し、キャラメイク時のみ習得可能でチーム内での役割となります。

2.アドバンスドカルマ:成長することによって習得するカルマであり、”親分”や”泥棒”など全部で「13種類」存在し、基本的に後述するアフタープレイで習得可能で亜侠の技能や周囲からの評価を表します。

3.汎用カルマ:セッションの中で習得するカルマであり、条件を満たすかDDが好きなタイミングで習得させることで習得され、例外的に異能と代償をそれぞれ単独で習得します。

4.新人カルマ:新人の亜侠が習得するカルマであり、代償に書かれている条件を満たすと消滅する代わりにキャラメイク時に一つ新人カルマの異能を持つことができます。

5.チームカルマ:チーム全員で習得するカルマであり、全部で「8種類」存在し、条件を満たすことで結成できる特殊チームを結成することで習得できます。

6.ブースターカルマ:条件を満たすことで習得するカルマであり、全部で「8種類」存在し、それぞれ複数ある条件の中から「3つ」条件を満たした時にその場で習得します。何らかの効果により、条件が満たされなくなると未習得の状態に戻ります。

7.モンスターカルマ:NPCのみが習得しているカルマであり、通常は亜侠が習得することはできません。

8.盟約カルマ:盟約に所属することで習得するカルマであり、組織ごとの異能と代償が存在します。

 代償は基本的にデメリットですが、組み合わせ次第では異能のようにメリットを得ることや完全に踏み倒すことも可能であり、さらには一部のブースターカルマの習得条件になっていることもあるため、習得の際はしっかりと考えて習得しましょう。

アフタープレイ

 サタスペのアフタープレイでは様々な判定を行うエピローグフェイズ、カルマの習得やMVPを決めるスピークイージー、亜侠の成長を行います。

  • エピローグフェイズ

 セッション終了後に判定を行うフェイズです。

 サタスペはセッションが終了した後も気は抜けません。まず、様々な判定を行う必要があります。行う判定は”中毒”・”代償”・”その後”の3つであり、それぞれ以下に解説します。

1.中毒:セッション中に”麻薬タイプ”のアイテムを使用していた場合、その強度を難易度として精神で判定します。失敗するとそのアイテムに対して中毒となり、どんどん弱体化していくことになります。

2.代償:一部の代償はセッション終了時に効果を発揮し、様々な影響を与えてきます。

3.その後:その後表というランダム表を振り効果を適用します。ラスボスとも呼ばれており、運が悪いとこれによってキャラロストすることもあります。

 その後表はランダム表であり、結果を覆しようがないためキャラロストしたときにはどうしようもありませんが、特定の出目が出た上で条件を満たさないとキャラロストしないので、そちらを注意しておくのも効果的です。ちなみに中毒になっているとキャラロストの確率が上昇します。

  • スピークイージー

 投票によって亜侠が習得するアドバンスドカルマとMVPを決定します。

 アドバンスドカルマは自由に習得できるわけではなく参加者の投票によって習得するカルマが決定されます。セッション中のその人の行動から参加者たちで「みんなを引っ張っていたから”親分”」「アイテムの調達をしてくれていたから”闇商人”」など何のカルマがふさわしいか投票を行い、最も多かったカルマを習得することができます。
 MVPはそのセッションで最も”輝いていた”と感じたキャラクターに投票し、最も多く投票されたキャラクターが追加で経験点を得ることができるものです。この輝いていたの基準は自由であり、「面白かった」や「印象に残った」、もちろん「活躍していた」などどのような理由で選んでも問題ありません。

  • 亜侠の成長

 エピローグフェイズとスピークイージーの結果を反映します。

 亜侠にエピローグフェイズで得たものとスピークイージーで習得したカルマおよび経験点を反映させて成長させます。
 サタスペの経験点は能力の成長、アイテムとトリコの常備化に使用できます。アイテムは所有する条件を満たしていない場合はアフタープレイ終了時に消滅するため、条件を無視して持ち続けたい場合は常備化する必要があります。トリコは常備化しないと解消されるため、関係を維持したい場合は常備化する必要があります。

最後に

 サタスペのスピークイージーは大きな特徴であり、亜侠たちが思いがけない成長をしていくことがあります。そのため、欲しい異能がある場合はしっかりと意識したRPが必要になり、セッションの厚みが増していくこととなります。
 ちなみに、カルマの中で新人カルマとチームカルマとブースターカルマはサプリメントの”ロケットNo.1”で追加されるデータなので基本ルールブックだけでは習得できません。用意するのは大変かもしれませんが、あるかないかで遊びの幅が大きく変わるため、遊ぶ際にはぜひ基本ルールブックに追加してロケットNo.1だけでも入れてみることをお勧めします。

あとがき

 サタスペは私がTRPGにハマったきっかけであり、最も好きなシステムなので熱が入ってしまい、全3回と長くなってしまいました。大変かもしれませんが是非読んでいただけると幸いです。
 カルマについて解説では感じないと思いますが結構な数があります。なので、色々な組み合わせでコンボを考えたり、さらには代償すら使ってシナジーを作り出すのはかなり楽しいです。

 唐突ですが実は私は配信活動をしていまして、それについても書きたいと思ったので次回はちょっとTRPGはお休みにして”配信活動の始め方”の予定となります。

画像参照元:https://bouken.jp/product/satasupe/

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6面

ゲームをよくプレイしています。コンピューターとアナログを問わずにプレイしており、コンピューターゲームでは主にアクション・RPG・シミュレーションを好んでいます。アナログゲームではTRPGをよくプレイしており、そちらについて投稿していきたいです。

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