FGOのキャラクターの原典について語りたい⑦

こんにちは!かぎしっぽです!
暑い時期が続いたり、雨が降る時期が続いたりと大変な日々が続くばかりです。

今回は、ドラウパディーを見事射止めた後の話となります。
彼らのもとに、とある人物達がやって来たみたいですが・・・?
(毎度のことですが、かぎしっぽなりの解釈が入っているので間違ってたらすみませんm(_ _)m💦)

・クリシュナとの出会い
大会も無事に終わり、パーンダヴァ一行に迎え入れられたドラウパディー。暖かい感情が小屋中を包み込みます。
ですが、外に誰かの気配がし、ユディシュティラが確認してみるとそこには先ほど会場にいたバララーマとクリシュナがいました。
「こんにちは。いや、ここでは初めまして、になるかな?」
「私はヤドゥ族の王、ヴァスデーヴァの息子であるクリシュナです。そして隣にいるのが私の兄のバララーマです」
最初ブラフマンに変装したまま挨拶をしようとしたパーンダヴァ達でしたが、
「大丈夫です。貴方達がパーンダヴァで、訳あってブラフマンに変装している事も承知しております」
そうクリシュナは笑いかけられ、一安心します。

「クリシュナ、貴方は何故あの広い会場で、私たちがパーンダヴァとわかったのですか?」
ユディシュティラの質問に対しクリシュナは「変装しようとも、貴方達が持つその高貴なオーラと輝きは失われませんよ」と笑って返しました。
「ここに来たのは貴方達の顔を見に来たのと、スヴァヤンヴァラのお祝いにきたのです。こうして貴方達の無事が確認できて安心しました、よくあの火事から逃れてくれました」
「そして今日、スヴァヤンヴァラで誰にも成し遂げられなかった偉業を遂げました。貴方達に出会えて本当に良かったです」
クリシュナはパーンダヴァ達の活躍に賞賛の言葉を送る一方で、忠告を残します。
「貴方達はドゥルパダという後ろ盾を手に入れることが出来ました。ですが、もうしばらくだけ身を隠して下さい。特にドリタラーシュトラとその息子達には生存を知られないようにするのです」
「貴方達が本当に世間に知られても安全と確信できた時、彼らの前姿を現すのです」
「私たちも貴方達がこれ以上怪しまれないようもう帰ります。また会いましょう」
ほんのひと時の間でしたが、パーンダヴァ達とクリシュナ達は深く濃い会話を交わしました。
「クリシュナよ、わざわざ来て下さってありがとうございました。またいつかお会いできる日を楽しみにしています」
ユディシュティラはクリシュナ達の出立に寂しそうにしますが、クリシュナは再びにっこりと微笑みました。
「ええ、また会いましょう。特にアルジュナとはね!」
そう言ってクリシュナとバララーマは帰って行きました。

アルジュナは何故クリシュナがあのようなことを言ったのか首を傾げましたが、きっと何か意味があるのだろうとユディシュティラは先ほどと打って変わって真剣な面持ちでアルジュナの肩に手を乗せました。

・あのブラフマンは何者?
さて、場面は変わってドゥルパダといえば深い悲しみに沈んでいました。
アルジュナを見つけ出してドラウパディーと結婚させるためにスヴァヤンヴァラを開いたというのに、娘を勝ち取ったのは名も知れぬ見ず知らずのブラフマンときたものですから、その落ち込みは深いものでした。

ですが、ドゥルパダは自分の娘を射止めたあのブラフマンが気になっていました。
彼からはブラフマンが持ちえない高貴なオーラと気品さ、そしてあのカルナを撤退させるほどの確かな弓の腕前を持った戦士としての風格を備えていました。

          あのブラフマンは一体何者なのか・・・

ドゥルパダは彼らの正体を見極る為に、ドゥリシュタデュムナを呼び出してあのブラフマン達の事を調べに行かせました。

父の命令で早速あのブラフマン達が身を寄せているという陶芸家の家に辿り着いたドゥリシュタデュムナは、外から家の様子を探っていました。

夕方になると、5人のブラフマン達が集めてきた施し物を持って帰って来ました。
ドゥリシュタデュムナはバレないよう慎重に家の中を覗くと、彼らが施し物を全て母親に捧げている姿が見えました。
そして彼らの母親とドラウパディーが何やら話しているのを見て聞き耳を立てます。
「食べ物を貰いにブラフマンがくるかもしれないから、まずその分を取り分けてね。残った分は半分ずつに分けるの。半分は私たちで分けて、もう半分はいつもお腹を空かしている大食らいなあの子の分よ」
その話を聞いたドラウパディーは少し面白そうにクスッと笑い、その笑みを見て母親の表情が明るくなります。そして話の中心人物であろう大柄な男は照れくさそうにしていました。
ドゥリシュタデュムナは妹がブラフマン達と仲良く話している様子を見てホッと一安心します。

ですが、ここでふと「(ん?いつも『お腹を空かしている』『大喰らい』なあの子?)」と2つのキーワードに何か引っかかりを覚えたドゥリシュタデュムナは、もうしばらく彼らの様子を見ることにしました。

そして日が沈み、母親とドラウパディーが眠りにつくと、ドゥリシュタデュムナは彼ら5人が何やら小さい声で話し込んでいるのを見て、話の内容を聞こうと更に家に近づいて慎重に聞き耳を立てます。
すると彼らから戦争の話、武器やアストラの話など、とてもブラフマンがするような会話とは思えない単語が次々と出てきます。
ドゥリシュタデュムナは彼らがブラフマンではないと確信し、そしてある一つの可能性に至り、すぐさま王宮へ戻りました。

「父上、悲しまないで下さい!彼らはブラフマンではありません!」
「あの者たちは恐らくですが、あの火事で亡くなったパーンダヴァかもしれません!」
ドゥリシュタデュムナの報告に目を見開き驚きます。
「彼らの会話はクシャトリヤの英雄だけしか知らない話題ばかりでした。彼らがクシャトリヤであれば、今日の出来事に全てが納得出来るのです」
「そして彼らの会話の中に『いつもお腹を空かしている大喰らいのあの子』や『棍棒なら負けない』という話を聞きました。木の根っこごとに引っこ抜いて戦った大柄の男は、きっと私の親友であるビーマに違いありません!」
「もし彼がビーマなら、あの弓使いはアルジュナに違いないです!リシの予言通りにアルジュナは妹を、ドラウパディーを勝ち取ったのです!」
「パーンダヴァは何とかあの火事から見事に逃げおおせ、ブラフマンに変装して今日まで生きていたのです!どこかでスヴァヤンヴァラの開催を聞いて、運命通りにパンチャーラへやってきたのです!」
この報告を聞いたドゥルパダは先程と打って変わって大喜びし、心の中には希望の炎が燃え上がります。
直ぐに陶芸家の家に遣いを送って、高価な服や贈り物を届けさせて結婚式の招待状と、結婚の準備の為に母親と一緒に王宮に来てほしいと伝えました。

・ドゥルパダ王へ結婚報告「私達五人が貴女の娘と結婚する事になりました!」「どゆこと⁉」
ドゥルパダから呼び出されたパーンドゥ達は王宮に到着し、熱烈な歓迎を受けました。
「皆様、ようこそいらっしゃいました。さぁ、どうぞお座りください」
ドゥルパダは軽く挨拶を済ませ、彼らに高価な生地に覆われた座席に案内します。
その間にドゥルパダは彼らの一挙一動を見逃しませんでした。 
彼らは壮麗な歓迎を受けても驚きもせず、むしろ慣れているといった雰囲気でした。
更に彼らのことを観察しようとドゥルパダは王宮の中を案内をする事にしました。案内をしている中で、彼らは唯一武器が保管されているホールを通った時だけ立ち止まりました。まるでその場所に武器がある事を覚えるように。
彼らがキラリと光る目つきを武器に向けているのをドゥルパダは見逃しませんでした。そして、彼らの戦士特有の歩き方に確信を与えました。

確信を得たドゥルパダは話しを切り出します。
「先のスヴァヤンヴァラでの貴方達の活躍は見事でした」
「是非とも娘との結婚を祝いたいと思っていますが、私は貴方達が勇敢であること以外何もわからないのです」
「既に人払いは済ませており、ここには私と息子しかいません。貴方達の素性をどうか教えていただけませんか?」
それを聞いたユディシュティラはとうとう正体を明かす時が来たのだと思いました。
ユディシュティラはスッと前に歩み出てドゥルパダに真実を告げます。
「ドゥルパダ王よ、先に貴方を騙していた事への非礼を詫びさせていただきます。実はここにいる全員ブラフマンではなく、クシャトリヤなのです」
「私たちはクル一族であるパーンドゥの息子であり、私は五兄弟の長男ユディシュティラです」
「こちらにいるのが次男のビーマ、あちらにいるのがマードリーの息子で双子の弟であるナクラとサハデーヴァ。そして私たちの母親のクンティーです」
「最後に此処にいるのが見事にドラウパディーを射止め、貴方の娘を勝ち取った三男のアルジュナでございます」
それを聞いた瞬間、ドゥルパダは何も言えない程の喜びを見せました。
あまりの喜びにドゥルパダは声を詰まらせて、涙が頬から零れ落ちる程に歓喜が止まりません。
ドゥリシュタデュムナは亡くなったと思っていた親友のビーマの所へいき、再会の抱擁を交わします。

ようやく気が落ち着き出した頃にドゥルパダは話し始めます。
「この喜びをどう表現して良いかわかりません!一体あの火事からどうやって脱出したのですか?そしてこれまでどうしていたのか、どうか話していただけますか?」
ユディシュティラはこれまでの冒険譚を聞かせました。
ドゥルパダは満面な笑みを浮かべながら大きく頷き、彼らの冒険譚を聞き入ります。
「そうでしたか、貴方達は本当に大変な旅路を歩んできたのですね・・・。ですが、貴方達が今こうして無事に生きていることが只々嬉しいばかりです」
「スヴァヤンヴァラで勝利してくれた事。そしてあの時、私を助けてくれた事にとても感謝しています。貴方達の勇敢な活躍がなければ、私は今ここにいなかったでしょう。この先、パンチャーラ王国は貴方達の味方であり続けます」
「それでは早速ですが、アルジュナとドラウパディーの結婚を進めましょう!」
結婚の準備を始めようと意気込んだドゥルパダでしたが、ユディシュティラは彼の発言に首を横に振ります。
「いえ・・・私がパーンダヴァの長男なので、私が最初に結婚しなければいけません」
「おお、そうですか!貴方のような聡明な人を息子として持つ事はとても名誉なこと、貴方と娘が結婚する事に私は大歓迎です!」
「はい、私もです。ところでドゥルパダ王よ、どうか私の提案に驚かずに来てください」
ユディシュティラは真剣な面持ちで話し始めた為、ドゥルパダもつい畏まってユディシュティラの話に耳を傾けます。
「実は私でなく、『私達』が貴方の娘と結婚するのです。ドラウパディーは、私達五兄弟の妻となるのです」
「・・・はい?」
5人と結婚する事になったと聞いたドゥルパダはビックリ仰天!あまりのことに混乱してしまいます。
「すみません、いま私は貴方の申し入れに混乱しています。すごく混乱しています」
「えー・・・確認させて下さい。私の娘のドラウパディーは、貴方達の?5人の?妻?になる?ってことで合っていますか?」
ユディシュティラを含めた兄弟全員が頷きます。
「待って下さい!男性が複数の女性を結婚するのはともかく、女性が複数の男性と結婚するなど・・・その、ダルマに反してはいないだろうか?」
「このダルマは古くから守られている伝統なので、そんな伝統に反する行為は許されないと思うのですが・・・」
困惑するドゥルパダにユディシュティラは説きました。
「ドゥルパダ王よ、貴方の言いたいことはわかります。ですが、私達は何でも分け合って生きてきました。ですから妻も分け合うのは当然だと思うのです」
「私達の母親でありグルでもあるクンティーも許したのです、私はいついかなる時でも年長者の意見を重んじています。決してダルマに反することはしておりません」
ユディシュティラの言い分に「なるほどね!」と納得・・・する筈もなく「お前は何を言っているんだ」とか「私も年長者だから私の意見も聞いて!」とか色んな言葉が浮かび上がりますが、そんなことは流石に言えず困ってしまうドゥルパダ。
(親友の兄の言い分を聞いているドゥリシュタデュムナの心境はいかに・・・)

ユディシュティラ達の突飛な提案に頭を抱えるドゥルパダでしたが、そんな彼の前に何とタイミング良くヴャーサがやってきたのです。
知啓の源でありダルマそのものである彼なら、この難しい議論を解決してくれると彼を王宮に迎え入れます。
「おぉ、ヴャーサ殿よ!よくいらっしゃいました!今まさに混迷を極めた難問を抱えておりましてな。どうか私の話を聞いて下さい」
ドゥルパダはヴャーサに席を勧め、自分が抱えている問題を伝えます。
「私は娘とパーンダヴァが結婚するのに反対するつもりはありません。ですが、一人の女性が複数の男性と結婚するなど・・・到底受け入れることが出来ないのです」
どうしたらいいのか悩んでいるドゥルパダは、ヴャーサに良い案がないか尋ねました。
「ドゥルパダ王。私はまさにパーンドゥ達の結婚についてお話がしたくて此処へ参りました」
「確かに貴方の言うことは間違っていません。一人の女性が複数の夫を持つなど考えられませんし、一般的ではないでしょう」
「ですが、ドゥルパダ王よ。私が此処へ来たのは、貴方に『ある話』をお聞かせしたかったのです」
そしてヴャーサは、彼にこんな話を聞かせ始めました。

・ヴャーサのインド昔話『五人のインドラ神』
昔々あるところに、天界の王であるインドラという神がいました。
インドラ神は、自らの強さと地位に溺れ「宇宙で自分が一番偉大な存在である」と自惚れるようになり、傲慢な態度を振る舞っていました。

ある日、彼がガンジス河を歩いていると、畔に一人の若く美しい女性が泣いているのを見つけました。
彼女の流す涙は水に落ちると全て「金色の蓮の花」に変わり、川に流れて行きます。
不思議に思ったインドラ神は、「貴女は誰だ?」とか「なぜ泣いているのか?」と女性に尋ねます。
ですが、彼女は何も答えずただ一言「私について来て下さい」と言うだけでした。

インドラ神は彼女の言葉に従って後をついていくと、とある山の山頂に辿り着きます。

そこにはみすぼらしい姿をした若い青年がサイコロ遊びに興じていました。
青年はインドラ神がやってきているにも関わらず、サイコロ遊びを続けます。
インドラ神は自分が世界の主であるというプライドから「私は世界の王であるぞ、神々の王である私を無視するとは何事だ!」と青年に向かって傲慢に言い放ちます。
ですがその青年はインドラ神の言葉を無視し、サイコロ遊びをやめようとしませんでした。
青年の態度に腹を立てたインドラ神は怒りを爆発させてヴァジュラ1を取り出して、青年に向かって攻撃しようとしました。
ですがその瞬間、青年が鋭く一瞥するとインドラ神は金縛りにあったようにその場から一歩も体が動かなくなってしまったのです。

その青年の正体は、インド神話の三大神の一柱であるシヴァ神2だったのです。
正体を現したシヴァ神に、自分の愚かさに気づいたインドラ神は彼の圧倒的な威圧感に恐怖し、ひれ伏して許しを請います。
そしてシヴァ神はインドラ神を洞窟の奥に連れていき、「そこにある洞窟の岩をどけて中を確認してみろ」と命じます。
インドラ神はまだ痺れの残る身体で必死に岩を退かします。

すると何ということでしょうか!
洞窟の奥には自分と全く同じ姿をした4人のインドラ神が閉じ込められていたのです。
ここに閉じ込められているインドラ神達は、過去に今のインドラ神と同様に傲慢な態度をとった事でシヴァ神の怒りを買い、失脚して洞窟に幽閉された『前世のインドラ神』達だったのです。

シヴァ神は現在のインドラ神を含めた5人に対し、傲慢な罪を償うための罰を言い渡します。
「お前たちはこれから神としての記憶と力、そして天界の身分を奪われ、地上の世界で人間として生まれ変わらなければならない」
「そして大地の重荷となっているこの悪魔達と戦い、地上で増えすぎた悪を討ち滅ぼすという過酷な運命をお前たちに課す」
「この試練を乗り越え、多くの悪き者を滅ぼした後に、再び天界の私の元に戻って天界のインドラとしての資格を取り戻しなさい」
そしてインドラ神達は地上に下りますが、下りる前にシヴァ神に一つの願いを申し出ます。
「人間に生まれ変わるなら、高貴な王族として生まれ、高潔な神々の力を宿した子供として生まれたい」
シヴァ神はこの願いを聞き入れ、5人のインドラ神を地上へ転生させました。
(これから罰を受ける身なのに、すごい図々しい願いをしますよね)
(その願いを聞き入れるシヴァ神も中々懐が深いですが)

こうして5人のインドラ神は「正義と法の神・ダルマ神」「風の神・ヴァーユ神」「雷霆神・インドラ神」「医術の神・アシュヴィン双神」の力を受け継いで人間として転生を果たしました。

さて、ここで話は変わり、一つ疑問があります。
「最初に出てきて泣いていた女性は一体何者?」ということです。

川辺で泣いていた女性は、美と愛を司る女神・シュリー3でした。
彼女は「彼らが地上に行くのなら、私も人間として生まれ変わります」と申し出ます。
シヴァ神はその願いを受け入れ、そして彼らが地上に下りた際に寂しくないように「彼ら5人の共通の妻として地上に転生させる」事を約束しました。

・パーンダヴァ、めでたく結婚!
ヴャーサの話はここで終わります。

「私は天界で起きた秘密を知っています。けれど、私にそれを全て話すことは許されておりません」
「ですが、ドゥルパダ王よ。この5人のインドラ神が誰の生まれ変わりなのか、そして女神シュリーが誰の生まれ変わったのか、聡明な貴方ならもうお分かりでしょう?」
「今回の事は全て、シヴァ神によって定められていたことなのです。貴女の娘がこの五人と結婚する事はダルマに反する事はありません、ご安心なさい」

それを聞いたドゥルパダはヴャーサの話に納得するしかありませんでした。
それにヴャーサがこの結婚は神聖で合法なものであると保証したので、ドラウパディーが5人の英雄を同時に夫とするという普通では有り得ない結婚を認めました。

この結婚によってパンチャーラ王国という強力な後ろ盾を得ることができたパーンダヴァは、ドリタラーシュトラと息子達に対する恐れから解放される事になりました。
国中がパーンダヴァとドラウパディーとの結婚を祝い、彼らは王宮で幸せな日々を過ごしました。

※補足
「5人のインドラ神」の話を少しだけ解説させていただきます。
この5人のインドラ神が人間として転生した姿がパーンダヴァ五兄弟で、共に転生を誓った女神シュリーの転生体がドラウパディーです。
五兄弟は母親たちが神々を召喚し、それぞれの神様の力を授かって生まれた子供ですが、その魂の根源は「5人のインドラ神」のエネルギーが宿っており、「王権の象徴としてのインドラ神の分身」という一つの神格が5人に分かれて現世に転生したと説明されます。

地上での名前前世地上での名目上の父神
ユディシュティラ過去のインドラ正義と法の神・ダルマ神
ビーマ過去のインドラ風の神・ヴァーユ神
アルジュナ現世のインドラ雷霆神・インドラ神
ナクラ過去のインドラ医術の神・アシュヴィン双神
サハデーヴァ過去のインドラ医術の神・アシュヴィン双神

そしてアルジュナは、この事件を引き起こした「5人目の現インドラ神」の本人にあたるので、現インドラ神のエネルギーを最も色濃く受け継いだ息子(分身)となります。
また、川辺で泣いていた女性は女神シュリーとされていますが、怒りと嫉妬の女神・シャチー4とされていたり、彼女達の為に涙を流した女神の化身だったりと、翻訳者によって変わります。

インド神話の世界では、宇宙は創造と破壊を繰り返しており、その周期ごとに世界が新しくなり、その度に新たな神様が誕生し代替わりを繰り返しています。
つまり『インドラ』とは世界の周期(ユガ)ごとに交代する「天界の王」としての役職名に過ぎなかったのです。
この話は、いかに偉い神様であってもその存在は『永遠』のものではなく、不敬な態度をとってしまえば地位を追われる一つの存在に過ぎないという戒めでもあり、例え神様であっても、傲慢に陥ればその報いを受ける事になるという教訓も含まれています。
実際に5人のインドラ神の転生体であるパーンダヴァは、カウラヴァ側に命を狙われて苦難な旅路を歩みましたが、それらはすべて「天界からの傲慢な罪を贖うための試練」だったというこの物語自体の壮大な伏線にもなっています。

また、敵対するカウラヴァ百兄弟は「悪魔の生まれ変わり」に対して、パーンダヴァは「神々の生まれ変わり」という大戦争の悪と善の構図を強調する人の姿を借りた神々と悪魔の代理戦争という役割を果たしています。

今回はここまで!次回はカウラヴァ陣営の話になります。
死んだと思っていたパーンダヴァが生きていることを知ったドゥリーヨダナ達。
彼らは一体どういう行動を起こすのでしょうか・・・

それでは次回まで( ・ω・)/~~~~

※脚注

  1. インドラ神の武器である雷をかたどった武器。仏教では法具の「金剛杵」を指します。「恐ろし気な形の武器」としか語られていませんが、現在は先端が槍や三叉に分かれた武器として定着しています。 ↩︎
  2. ブラフマー神、ヴィシュヌ神とともにヒンドゥー教三大神でインド神話で重要な神の中の1柱と数えられており、宇宙の「破壊と再生」を司る神とされています。 ↩︎
  3. ヒンドゥー教の最高神の一人であるヴィシュヌ神の妻であり、幸運と豊穣を司る女神・ラクシュミーの別名。仏教では吉祥天の名で取り入れられています。 ↩︎
  4. アスラ王の娘であり、インドラ神の妻にあたる女神です。 ↩︎

※参考
https://ameblo.jp/indiastory-chieka/theme-10104959642.html
https://note.com/shantilifehiro/m/mf49ce1d60851

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かぎしっぽ

アニメ、マンガ、ゲームが好きです。特にマンガはジャンプ系が好きです。 絵を描くのも好きなので一次創作も出来たらなと思います。

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