THRILL SHOCK SUSPENSE #01
2022年11月 変わらない評価を受ける名作推理ADVを紹介 愛及屋烏
クロス探偵物語1 ~前編~/~後編~
前述
推理ADVという一大ジャンル。
日本では1983年の『ポートピア連続殺人事件』から幾星霜。
名作と呼ばれるゲームはFCやPS1のソフトであろうとも未だに上位を譲らない。
そんな中でも実際にプレイしてみて、おススメしたい作品を紹介したい。
自叙
探偵物でも未だに五本の指に入る傑作。推理ADVに嵌っていた時期に購入した作品。
SSから移植された、PS版は前後編の発売スタイルだが、速攻で買いそろえた。
正直、2の発売を未だに諦められない。
概要
『クロス探偵物語』はワークジャムが開発し、デジタル・トウキョー、プランプランから発売されたセガサターン用ゲームソフト。
『もつれた7つのラビリンス』とサブタイトルがつき後にプレイステーション用ゲームソフト『クロス探偵物語』として再発売され、その際に副題は削除された。
企画・脚本・監督は『ゼロヨンチャンプ』の神長豊氏。 キャラクターデザインを同じく『ゼロヨンチャンプ』の玉置一平氏が務めた。 主題歌「大都会交響楽」を務めたのはピチカート・ファイヴ。
謳い文句は「今世紀最高にして究極!推理アドベンチャーゲーム大革命、今ここに勃発!!」
マッハシークと呼ばれる独自の高速データ読み込み技術を使用しており、データロードの時間が短縮されているのが特徴。これによりゲーム中の読み込み時間は皆無に等しい。
全7話のオムニバス形式。
基本はオーソドックスなコマンド選択&ポインタ形式のアドベンチャーゲームで、シナリオによってサウンドノベル調(4話)になったり3Dダンジョン風(6話)になったりする。
「本格推理アドベンチャー」と名乗るだけあり、テンポや情報の提示タイミングを含め、概ね良質であり、作品自体の評価は高かったが、伏線が未消化のまま終了することについて不満を持たれた。
続編は発表されながらも発売されていない。
移植による変更
- 主人公の音声はSS版では収録されておらずテキストのみであったが、PS版では新たに声優(CV.草尾毅)の収録による音声がついた。
- 第1話の依頼人の声がプロの声優のものに再収録され、重要な視点の画像など多くのグラフィックが追加された。
- 第6話のステージ・部屋の仕掛けが大幅に変更・追加され、第1~5話の進め方で第6話の制限時間が変わる仕様が無くなった。また、タイマーの下に体力ゲージが表示され、分かりやすくなった。
- SS版に収録されていた「せがた三四郎」関連の部分を全削除。グラビア本は代わりに「サッチー」のページになった。
- 新規オープニングムービーの追加。リアルタイム処理の為完成度の低かったオープニングが、大幅にクオリティアップした。
- 特典ディスクの存在。サウンドノベル調の4話をドラマCD化して付属した。
あらすじ
主人公・黒須剣は、母親を早くに亡くし、警察官の父親と2人暮らしをしていたが、その父も小学生の時に交通事故で帰らぬ人となっていた。
数年後、高校を卒業した剣は亡き父の墓参りに訪れた際、美樹夏子と名乗る女性に出会う。
そこで彼女の口から父親の死は、交通事故のように見せかけた殺人であった、と示唆される。
実は剣自身も父に残された保険金が2億と大金であった事と当時の父の部下の言葉から、密かに父の死に疑問を抱いていた。
剣は父の死の謎を抱えつつも、自分なりに父の正義を守る意思を継ぎ探偵になる為に、名探偵と噂高い冴木達彦に弟子入りしようと冴木探偵事務所を訪れる。
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