THRILL SHOCK SUSPENSE #03
2022年12月 変わらない評価を受ける名作推理ADVを紹介 愛及屋烏
MISSING PARTS the TANTEI STORIES
Continuation from last page. 03-1 https://no-value.jp/game/34653/
個性豊かなキャラクター達
登場するキャラクター達は、どれも深く掘り下げて描かれており、過去のバックボーンも丁寧に描かれている。
新人探偵である為、場馴れこそしていないが、推理力(プレイヤー次第だが)は確かな、お人好しで人好きのする性格の主人公の『真神恭介』。地の文(テキスト)でのツッコミは中々鋭い。
父の突然の失踪を知り、海外留学から帰国。所員達に新しい移籍先を用意しながらも、自分は事務所に残り、所長代理として一人で奮闘する探偵としては素人の『鳴海京香』。
京香経由で知り合った、アンティークショップ「セクンドゥム」の店長の『月嶋成美』は、性格は我儘かつ尊大な女王様系の美人。明るい光が苦手で暗い店内にいつもいる為、吸血鬼のような印象を与える女性だ。京香の幼馴染でありながらも、どこか反りが合わず、「仲良く」喧嘩ばかり。 形見のペンダントの情報代替わりに恭介は下僕2号として、彼女の店の手伝いをする羽目に。
成美の鑑定の師匠『柏木久蔵』の家に押し掛けで居候している『白石哲平』は、人懐っこくひょうきんだが、堅気には見えない青年。悪友の様に恭介とつるみ、武力寄りのワトソン役を務める。下僕1号。
事務所の近所で恭介の行きつけのインターネットカフェ「サイバリア」のバイトの女子高生『鴨居奈々子』はいつも、とんでもない騒動を起こす。 しかし、時に事件に関して、交友関係の広さやその奇行によって、意外な進展を齎してくれる。
事件現場で知り合う『氷室裕』は県警一課に所属する中年刑事。鳴海誠司の刑事時代の後輩にあたり、その縁から京香や恭介に協力をしてくれる。
飄々としたとらえどころのない性格をしているが、事件解決の為なら警察規則も意図的に無視する狡猾な部分もある。色々と単刀直入で唐突な「……で?」での質問が口癖。
氷室の部下の若手刑事の『森川直治』は、氷室とは逆に真面目な性格の熱血漢で融通が利かない所もある。事件解決は警察の仕事と思っており、探偵という職業を好ましく思っていない。
しかし、なぜか事件現場で恭介とはち合わせになることが多く、その度に恭介と小学生レベルのいがみ合いの喧嘩が発生することがしばしばある。 下僕3号(仮)。
哲平が居候している理由、成美が光を苦手な理由など、恭介以外も何話も伏線が張られている事もある。個性的なキャラクターの謎も本作の魅力の一つである。
足を使う探偵活動
「自由時間パート」で移動していると何かしら登場人物と出会うように作られていて、各時間でどのような行動しているのか追跡するのも楽しみの一つである。
時間制限のあるコマンド選択方式を採用している為、どこに行くか誰に聞くかなどよく考えて行動しなくてはならない。
ただし、どの程度時間経過するのかはそのコマンドを実行してみないとわからない。他のコマンド総当りのゲームとは違いオリジナリティがある。
ただし、捜査を制限時間内に効率よく完了する手順を確立するために普通のコマンド総当たりのゲーム以上の手数が必要となる。
このため、このシステムのおかげでかなり難易度が高い。
1、2話はまだしも3話から一気に難易度が跳ね上がる。
情報や証言を時間までに集めないとゲームオーバー、またシナリオクリアをしても取りこぼしがあるとAランクを取れないなど厳しい部分がある。
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