THRILL SHOCK SUSPENSE #05
2023年1月 変わらない評価を受ける名作推理ADVを紹介 愛及屋烏
一柳和の受難シリーズ
雨格子の館 一柳和、最初の受難
奈落の城 一柳和、2度目の受難
氷の墓標 一柳和、3度目の受難
前述
推理ADVという一大ジャンル。
日本では1983年の『ポートピア連続殺人事件』から幾星霜。
名作と呼ばれるゲームはFCやPS1のソフトであろうとも未だに上位を譲らない。
そんな中でも実際にプレイしてみて、おススメしたい作品を紹介したい。
自叙
「閉まっちゃう和さん」「アグレッシブ怖がり」「犯人涙目」等のパワーワードを産み出した犯人妨害系推理ADVの怪作シリーズ。
フラグ状況の複雑化による、続編でのシナリオの管理・システム周りの粗がクソゲーオブザイヤーに選出されるレベルで目立つが、独自の路線を確立した功績は大きい。
ミッシングパーツでの一部の成功要素を抽出、更に推し進めた貪欲な姿勢を評価したい。
概要・1
『雨格子の館』は、2007年3月8日に日本一ソフトウェアから発売された、 推理アドベンチャーゲーム。
2008年3月6日発売の廉価版は同時発売の続編『奈落の城 一柳和、2度目の受難』に合わせて『雨格子の館 一柳和、最初の受難』とタイトルが変更されており、『奈落の城』の体験版が収録されている。
本作は従来の推理アドベンチャーと同様、「真犯人を特定し告発する」事を主たる目的とするが、本作では更に「殺人の際に行われる『見立て』を事前に看破して殺人を阻止」する事で「より多くの人物を生き残らせる」事をもゲームの目的とする。
また「本来、殺される筈だった登場人物が生き残る」事によっても、 細かくシナリオが分岐していき、本作を特徴付ける事に成功している。
本作のシナリオを担当しているのは過去に紹介した『ミッシングパーツ』と同じ西ノ宮勇希。その為、『ミッシングパーツ』のパロディがゲーム内の随所にあり、「赤いカメオ」や「如月百合子」「不思議ビバレーツ」等、当該作品で覚えのある単語がゲーム中で使われている。
あらすじ・1
ごく平凡だが不幸・不運の類に見舞われやすい大学生 一柳和。
彼は、夏休み中のバイト先が火事で全焼するという不運に見舞われ、
帰宅がてら山道をドライブしていた所、大雨に遭って道に迷ってしまう。
和は山中に洋館を見つけ、雨宿りを頼もうと洋館の入り口を探していたが――
庭にある井戸の傍で死体らしきものを発見した瞬間、 和は何者かによって昏倒させられてしまう…。
次に和が目を覚ますとそこは洋館の中。 そこには「帽子屋」と名乗る覆面脚本家が手掛けた新作の映画撮影の為に俳優達が集められていた。
互いを台本の「役名」で呼び合う8人の役者達。
話題作を連発している「帽子屋」の新作の為、 和の事を”9人目の俳優”だと勘違いし、裏庭の死体の話も信用しない。
昏倒時の怪我もあり、厚意で一夜の宿を借りる事となった和だったが、 先程、庭で見た筈の死体は跡形もなく消えていた。
和の困惑を余所にその夜、立て続けに不可解な出来事が起こる。
温室に置かれた猫の置物と「復讐」の文字。 何者かにパンクさせられた車。謎の水音。
悪戯にしては度が過ぎていると、俳優達は次第に不穏な空気に包まれていく。
そして翌朝、役者の一人が死体となって発見された……。
死体は何かを暗示するような、奇妙な姿勢と装飾が施されていた。
――『見立て殺人』?
さらに、土砂崩れによって館は外界から孤立してしまう。
疑心暗鬼に陥り、互いに接触を避け始める俳優達。
自分を守ることで精一杯な彼らは能動的に犯人を捜す余裕もない。
第一の殺人の夜、館唯一の2人部屋を使っていた事から和と同室となり、 唯一互いのアリバイを証明し合う事が出来る間柄となる、着流しの青年・日織。
殺人の見立てにおいて、ただ一人の例外である彼は、他の俳優達から警戒されてしまう。
故に次の殺人を阻止できるのは、唯一の部外者であり、犯人の「復讐」に無関係な和だけ。
「予告」と「見立て殺人」の謎を解き、殺人を未然に防ぎ、 真犯人を指摘する事が出来るのか?
タイムリミットは7日間。
「それを過ぎちまったら犯人は――もう、誰も逃してはくれないでしょう」
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