THRILL SHOCK SUSPENSE #04
2023年1月 変わらない評価を受ける名作推理ADVを紹介 愛及屋烏
Return of the Obra Dinn
オブラ・ディン号の帰港
Continuation from last page. 04-2 https://no-value.jp/game/34910/
独特だが、シンプルで奥深いゲームシステム
まず、残留思念を探すことによって物語が進む。
①現実で残留思念を見つける(懐中時計を取り出す)
↓
②死亡時の状況を確認する
しばらくたつと画面から抜けられる。
↓
③ドアが開くまで残留思念を見つける。
残留思念の中で残留思念を見つけた場合、 魂が移動するような演出になるので追いかける。
↓
②、③をドアが開くまで繰り返す。
↓
④ドアが開くと現実に戻る。
ドアから出ると、新たに行けるところが増える。
残留思念の場所
残留思念は手記の丸で囲まれた文章の場所にある。
手記の成否手記の成否
手記の人物と安否が正しいかどうかは
「3人分の正しい情報が集まったか」で決まります。
3人の正確な情報が集まった時は情報が確定する演出があります。
(髑髏マークの周りに縦線が三本入り、記入情報が清書される)
モノクロの世界の手がかり
オブラ・ディンのゲーム画面には無駄な情報がほとんどありません。
会話のテキストや人物の見た目だけでなく、スケッチ、名簿、そして用語集も。用語集はゲームの説明書としての用語集ではなく、職業から身元を特定するための情報です。
部屋の内外、上の甲板、下の甲板、船の外、上空、人物の見た目、頭のてっぺんからつま先まで、誰が何を持って何をしているか、とにかく全てを見るということを意識する必要があります。
人物特定のススメ
まずは会話から人物の情報を探るのが手っ取り早いですが、 それ以降が難しくなるので、出来るところから埋めていくので構いません。
頻繁に登場する人物に覚えやすい様に独自の渾名を付けたり、気になった情報は自分でメモする事が推奨される。
また船内のハンモックの番号と名簿の番号が一致しているため、まずはそこから名前を割り出す事ができます。
人物に集中(ZL)して人物の周りが白くなった後にXボタンを押すとその人物の書記にショートカットすることができます。
前後する調査と特定の順番
ある残留思念の中に登場する人物を、その思念内の情報で特定できるとは限りません。いくつもある残留思念のうちのどれかで推測が可能になるということが多いです。そのため、答えを知っている場合を除き、登場した順に安否情報を特定していくということはできません。
冷静に考えると一発で確定可能な人々
死因判定とは別に個人特定において、初手の段階で確実な人間が何人か居る。
例えば、乗員No.17『操舵手』の『フィンリー・ドルトン』は船上裁判の場面において、操舵輪を握っている人物だと一発で判断が可能である。
乗員No.18『画家』の『エドワード・スプラット』は、各場面の絵を描いた本人なので残留思念を調べると絵に刻印されたE.S.のイニシャルと紐づけされる。
他にも女性の乗員は船長の妻のアビゲイル・ホスカット・ウィッテレル、妙齢のエミリー・ジャクソン、ジェーン・バード嬢の三人しかいないので特定は容易。
最後にそもそも、日誌『オブラディン号の帰港』を主人公に送って来た、船医のヘンリー・エバンズの生存と所在はゲーム冒頭の時点で確定している。
後述
ゴシックホラーやモンスターパニックの要素がありながら、主人公の存在は徹頭徹尾、安全圏にあり、その身命が脅かされる事は無い。
それでありながら、確かな恐怖の中でプレイヤーは孤独な調査と途方も無い推理の旅に出る。劇中では数時間程度だが、実際には何日も脳をくたくたにする様な濃密な推理体験を味わえる事だろう。
END.