クトゥルフ神話には神話生物がたくさんいます。それゆえにあまりシナリオで見かけないマイナーな神話生物やその便利さがゆえ多数のシナリオに顔を出す神話生物もいます。
今回はそんな多数のシナリオに顔を出す便利屋な神話生物についての記事です。
あまり原作に触れていません。基本TRPG設定です。
↓↓↓クトゥルフ神話TRPG公式サイトよりアイキャッチ画像概要↓↓↓
illust:脳痛男
ニャルラトホテプ
外なる神にあたる、シナリオ上じゃ専ら黒幕として活動していることの多い邪神様。
表記揺れが激しくナイアルラトテップだったりニャルラトテップだったりナイアーラソテップなど様々な翻訳がなされています。
見た目は無定形の肉塊に顔のない円錐形の頭部。そこから触腕、鍵爪、手等が生えている。
ただし、これはあくまで一つの姿、ニャルラトホテプは千の貌を持つ神と言われるほど多数の化身を抱えています。おまけに地球上に複数存在している。例え化身同士に矛盾が存在していても例外ではないです。
化身の中には人間と見分けのつかない姿もいます。そのほか化身の中には、自然現象、概念、書物、ロボット等も存在し、それぞれ頭の良し悪し、性格の違いもあります。化身同士の殺し合いが発生したり、中には自分がニャルラトホテプであることを認識していない化身も存在しています。
また、外なる神の中で唯一人格を持っているとされています。そんななんでもありなニャル様は創造主の盲目白痴であるアザトースに仕え、代行者として、さまざな化身の姿を取りその意向に沿ったことをします(神々の啓示を人々に伝えたりなど)。ただし、当のニャルラトホテプはアザトースですら嘲笑っているとされています。
基本ニャル様は、殺戮や破壊より人々を陥れたり狂気を与えることを好んでいます。このこともありニャル様に関わった者は大抵破滅することが多いです。
ドリームランドの大いなるものの保護者をですが、覚醒の世界に手を伸ばそうとする大いなるものを心底軽蔑しておりあまりに目に余った行為をするものには…。
そんなニャル様ですが彼(?)を崇拝している者は多く、教団も複数あります。ニャル様を崇拝している教団はその名を一つの化身にしている所が多いです。主な教団に
暗黒のファラオ団、星の智慧派、膨らんだ女教団等があります。
個人的にニャル様の化身はチクタクマンが一番好きです。化身紹介もいずれしたい…。(化身たちは情報が足りなさすぎるのでTRPGにおいての設定を掻い摘む形になりそう)ニャル様はそのトリックスターなところや人間を弄ぶ要素がかなり使いやすいので多数のシナリオに黒幕として登場することが多いです。特に毒入りスープのようなシナリオには高確率で関わっています。(なお毒入りスープそのものには関わっていなかったり…)
なお逆に設定が便利すぎて使いづらいとする人やニャルが黒幕のシナリオはなんか…と疎まれたりすることもあったり…
ニャル様は化身がいっぱいなので化身によってまちまちですが見た目で説明した姿のニャル様(名前は闇に棲みつくもの、または夜に吠えるもの)を視認したときのSAN減少量は1D10 /1D100になります。運が悪ければそのまま永久発狂からのロストに…。
狩り立てる恐怖
忌まわしき狩人ともいいます。上級の奉仕種族です。
コウモリのような雨傘のような翼をもった蛇、あるいは芋虫のような見た目をしています。体をねじったりくねったりで絶え間なく姿を変形させています。巨大な鍵爪をもっています。狩り立てる恐怖の体の長さの平均は12mあります。歪んだ頭は大きく耳障りな声を発して会話をします。
狩り立てる恐怖はある種の神格(主にニャルラトホテプ)のために猟犬としての役割を活動しています。狩り立てる恐怖自身、非常に知性が高く更に血肉を求めて行動しています。意思疎通を図ることは可能ですが、血肉を求めて行動するため余程の対価がなければ交渉の余地はないでしょう。
どんな者でも狩り立てる恐怖を召喚することもできますが、召喚するためには自分の身代わりとなる生贄を用意しておく必要があります。
狩り立てる恐怖は強い光、日光に弱く、これらの光から逃げ出したり浴び続けると灰になったりします。
狩り立てる恐怖はあまり元小説群には登場しないので情報が少ないのですが複数の神話生物に仕えている、おまけにニャル様にもというところでシナリオに登場することがそこそこ多い神話生物です。
かの有名な毒入りスープにも登場しています。
装甲が9、STRの平均値が29~30、SIZの平均値が41~42、もあることから基本は逃げ安定の神話生物で探索者を怖がらせる神話生物として使いやすいです。弱点が光なので狩り立てる恐怖はDEXが高くなりやすいですが、逃げやすいのもポイントです。
狩り立てる恐怖を視認したときのSAN減少量は0/1D10です。
食屍鬼(グール)
下級の独立種族です。
戦闘シナリオでの登場が多いです。
二足歩行ですが、前屈みで犬のようなポーズをとっています。ヒヅメ状に割れた足、犬に似た顔、かぎ爪を備えており、皮膚はゴムのような弾力があります。
腐肉が好物で、墓を暴いて屍肉をあさることもあります。人間以外にも、ガグやガーストなど別種族の死体もグールにとっては食料。
特にガグの大きな死体は、グールにとっては一年分の食料になります。
死体を食べますが彼らは理性的な者が多く通常は人間を襲うことはありません。友好的な人間や盟約を結んだ人間を相手にすれば、友として一緒に苦難に立ち向かってくれたり、守ってくれたりすることもあります。人の言葉を話す個体も多いです。
人間と接触し取引を持ちかけることもあります。
ですがグールの文化になじみすぎた人間は、グールに変異してしまうことがあります。また、ニャルラトホテプを信仰しているグールは自らの欲望を満たすため殺しも誘拐もするのでかなり危険です。
グールは時折人間と交配し子供を作ります。また、グールは人間の赤ん坊と自分たちの赤子を入れ替える所謂チェンジリングをすることがあります。グールに育てられた赤ん坊は屍肉を食べて育ち、やがてグールに成長します。
夜鬼(ナイトゴーント)と良好的な関係を気付いていますがそれ以外の神話生物とは信仰している、死体捕食以外であまりほかの神話生物と関わりを持っていません。信仰している神格は先述したニャルラトホテプとモルディギアン、ニョグダ等がいます。(いずれ紹介したいと…)
覚醒の世界(クトゥルフ神話における現実世界)とドリームランドどちらにも生息しており、独自の言語、文化を持ち生活しています。覚醒の世界では墓地の地下トンネルや地下鉄に住んでいる事が多いです。トンネルを通じて我々の世界とドリームランドを行き来しています。どちらの世界でも人間や他の神話生物の死体を主食としているので、墓場の近辺が主な居住地です。
グールを視認した時のSAN減少量は0/1D6になります。
あとがき
これを読んでクトゥルフ神話に興味を持っていただけたら幸いです。
狩り立てる恐怖はほんと原作情報が少なくほぼTRPGで保管された設定になってます。マイナー目の神話生物はそうなると思います。ニャル様の化身もTRPG設定での紹介が主になりそう。
やっぱりニャル様の万能感がすごい。個人的にニャル様は黒幕というより関わってはいるけどくらいの立ち位置が好きです。