女王の仕事も楽じゃない

おはようございます。アンドルです。最近暖かくなってきたと思えば、急に寒くなったりと忙しい天気模様ですが私も忙しいです。そう、春といえば様々な生物が忙しく活動する季節です。その中でももっとも親しみ深いあの昆虫。アリについて取り上げていこうと思います。今回紹介するアリの名前はクロヤマアリです。

 クロヤマアリとは日本全土に広く分布するアリで、春先から秋ごろにかけて活動します。大きな群れを作りそれは一種の社会性が成り立っており、ミツバチと同じく女王を中心とした真社会性とよばれるもので序列が決まっており女王アリ、オスアリ、幼虫、働きアリとなっています。主な主食は昆虫の死骸や植物の花粉、アブラムシの蜜に人間の食べ物など様々な物を食べますが、これらは成虫が食べるものではなく幼虫や女王アリに与えるために働きアリが巣に持ち帰ります。とはいえ働きアリも何も食べなければすぐに力尽きてしまうので、幼虫から分泌される甘い液体を摂取してエネルギーにします。また働きアリはすべてメス個体であり、オスの個体は巣の外に出ずに働きアリから餌をもらって何もしません。ではオスアリの役割は何かというと新女王アリとの交尾です。クロヤマアリだけではありませんが、日本に住むアリは春の気温が高く無風の時に羽をもった新女王アリとオスアリが空に飛び立ち空中で結婚飛行と呼ばれる交尾を行います。この交尾が成功するとオスアリは役割を終えて、巣に残っている個体は巣から追い出されてしまい野垂れ死にします。また、交尾に成功したオスも行為の完了の瞬間に即死します。

 交尾に成功した女王アリは地上に降りると、自分で羽をもぎ取ると住み心地の良い場所を探してその場所を巣にします。よく選ばれる場所は、ある程度湿気のある石の下やサラサラな砂地などを選びます。一度定着したら産卵を始め、初めて卵や幼虫の世話をします。最初の働きアリが卵、幼虫、サナギ、成虫と成長していきますが、この間女王アリは飲まず食わずに子供の世話に注力します。こうして第一世代の働きアリが成虫になったら徐々に女王アリは卵を生むことに専念して自分は働きアリに世話をしてもらうようになります。

 こうして、たくさんのアリが女王によって生みだされますが、やはり働くための個体は寿命が短く、一週間ほどで寿命を迎えます。また、天敵も多く有名なアリジゴクや、タテハチョウ幼虫の仲間に巣の中に寄生されたり、サムライアリとよばれるアリに襲撃されサナギや幼虫を強奪されたりと様々な天敵も存在しています。このようななかせっせと働いているアリたちの根性には感心するものがあります。オスアリはある意味地獄のような役割なのでちょっとかわいそうかもしれません。今回はここまで。ご愛読ありがとうございました。

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アンドル

初めまして虫とゲームと特撮が好きなアンドルというものです! 私は主に虫や、練習中のイラスト等を投稿しようと活動していきます! 虫といえば苦手な人も多いと思いますが、その点はマイルドな表現かつデフォルメしたイラストで投稿させていただこうと考えているので安心して見てみてください!自分の知らない世界を知ることは良い刺激になるので是非ともよろしくお願いします! 以上アンドルでした!今後ともよろしくお願いします!

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