
「おい、冬休みの宿題が終わったんだ。さっさと始めよう。」
僕は目の前にある小さなにある宿題のプリントをすべてリュックサックに
詰め込んだ。僕が座っているソファの隣には全身が黄色の毛皮で覆われていて
キツネの様な耳、鋭い歯と紫色の眼に白い瞳の友達があぐらをかき、
左手で三つの画面ある折り畳み式のゲーム機を起動させながら右手の
エナジードリンクを僕に押し付けながらゲーム機を起動する様に急かす。
「ありがとう。ついにこのゲームをやれる時が来たんだね。」
僕は彼女からのエナジードリンクを受け取りながら彼女がもっている同じ
機種のゲーム機を取り出してゲーム機を起動させた。
「あぁ、なんせこのゲーム機はママの会社が作った初めてのゲーム機。今から
楽しみでしょうがない。」彼女は自慢げ語った。
「まぁ、ウチの一族が初めて作ったゲーム機でもあるから多少は荒っぽい部分も
あるだろう。」友達は苦笑しながら語った。「それじゃあ、最初はなにをやる?」
僕は彼女に問う。彼女は「どうせなら対戦型RPGがいいな。」と答えた。
僕はリュックサックからゲームソフトが入ったパッケージを二つ取り出して
片方を友達に渡した。「これは確か、お前が好きなゲームシリーズの・・・」
彼女は頭をかしげながら呟いた。「無印版モンスターバスケットのリメイク
だよ。モンスターを倒して仲間にして強くして進めて行くゲームだよ。
リメイクで新しく対戦が出来る様になったからやってみたかったんだ。」
僕は嬉しそうに語った。僕と彼女はパッケージからソフトを取り出して、
自分のゲーム機にいれた。「今までのシリーズだと対戦モードが使える様に
なるのはチュートリアルをすべて終わってからだったからそれまでは自分の
モンスターを育てることになりそうだね。」僕は彼女に軽くこのゲームを
解説した。「そうか・・・」彼女はどこか落胆した声で呟いた。最初から
対戦モードが使えるゲームはパーティゲームくらいなのに。一時間後、
僕達はエナジードリンクを片手にモンスターを育てつつ対戦モードが出来る様になり、彼女と10回ほど対戦した。

「お前、強すぎじゃない?」
彼女は顔をしかめながら言った。「まぁ、これでもシリーズを全部やっている
からね。このリメイク版が初代と似通ったキャラの性能でよかったよ。」
僕は自慢げに言った。「こんニャロー、シリーズファンの強みかよ。」
友達は呆れた様に言った。「まあね。」僕は自慢げに言った。
「まだやるぞ。」友達は対抗心を燃やして言った。「いいね、何回やる?」
僕は挑発的に言った。「私が満足するか、泣くまで!」友達はいつもの口癖を
少し声を荒げて言った。こうして対戦は20戦ほど続いた。お互いに時間を
忘れてただ目の前にあるゲームに熱中していた。

「色んな戦法を使っているのどうして勝てないんだよぉ・・・」彼女は
泣きながら言った。「エナドレを飲みすぎじゃない?」僕は心配そうに言った。
彼女の種族はエナジードリンクは飲むと眠くなくなるかわりに飲むとちょっとのイヤなことで泣いちゃうんだ。それはさておき、確かに君は色んな戦法を使って僕に挑んだし、実際にピンチになったことも5回はあった。だがたった一つの問題があった。「君はね、単純に慣れてないんだよ。」
僕は上から目線に言った。僕は続けて「色んな編成で色んな戦法を作ったのは悪くない。問題は君がまだモンスターバスケットをまだまだやり込んでなくて慣れてないからだよ。」と評価した。「そういうものなのか?」友達は頭を傾げた。「このままやり続ければ強くなるよ。」僕はズボンのポケットからポケット
ティッシュを取り出して友達にあげて彼女の背中をポンポンと優しく叩いてあげた。「本当か?」友達はティッシュで鼻をかみながら言った。「僕が保証するよ。」
僕は胸に右手の拳をあてながら言った。こうして僕は彼女にストーリーモードをやらせつつテクニックや裏技を教えいった。

ゲームを始めて2時間後。友達はみるみるうちに腕を上げていき、
ふたたび僕と対戦をした。「そこだ!」僕の一瞬の隙をついて、彼女は攻撃して、
友達は勝ち、僕は負けた。「やったぜ。」彼女は嬉しそうに言った。
「僕も自分の弟子が勝ってうれしいよ。」僕は冗談交じりに友達の勝利を
祝った。僕はふと門限を思い出し、壁に掛けてある時計を見た。もう時間だ、
「悪いけどもう帰らないと。」僕はゲーム機をリュックサックにしまいながら言った。
「大丈夫か?外は寒かったぞ。」友達は心配そうに言った。
「大丈夫。僕は寒さに強いから。」僕は自慢げに言った。
「しばらく送って行くぜ。」
彼女から口から意外な言葉が出て僕は少し唖然とした。

こうして友達に送ってもらい、家に到着した。「こんなに寒い中、
送ってくれてありがとう。」僕は素直にお礼を言った。
「気にすんな。あとこれをやるよ。」そう言うと彼女はポケットから
エナジードリンクをとりだした。「今日は楽しかったよ。」
友達は顔を赤くしながらニッコリ笑って言った。