こんにちは!Pink Sugar♡です! 今回は画材布教記事の番外編(になるのかな?)と称してお送りさせていただきます。
なぜ番外編かと言いますと、「この水彩色鉛筆は ほぼ アーティスト、イラストレーター向け」であるからです
自分の身近な画材であれば興味関心を持ってくれる人がたくさんいると思うのですが、今回は少し難解な部分もあるかもしれません。ご了承ください。
では早速、インクテンスについてご紹介していきましょう
インクテンスって何?
インクテンスとは、イングランドで作られた水彩色鉛筆の事です。
水によく溶け、発色もカラーインクのように鮮やかな発色なのですが、「水で塗った部分が乾いてしまうと耐水性になる」という、不思議な画材なのです。


水彩色鉛筆は基本、塗った部分が乾いても、また水を使ったり塗ったりすれば下の色と混ざったり、白抜き(ティッシュoff)できるようになります。
ですがインクテンスは、「塗った後は乾くと耐水性」のため、水に溶かすことも他の色で溶かすことも不可能なのです
インクテンスという画材のみ、水で溶けるが乾くと耐水性になるのです
企業努力としか思えないですね、水に溶ける画材なのに乾くと溶けなくなる。だけど透明感は失われない
そしてとても発色が良く、カラーインクという画材並みに色が鮮やかなのも特徴です。

基本の使い方はほぼ普通の水彩色鉛筆と変わりません。変わるとするなら、重ね塗りをすると下の色が透けて見えるので、グリザイユ画法(先に影となる部分を塗ってから色を置く古典美術技法です)を真似たり、グリザイユ画法がお好きな方には向いているのかもしれません
グリザイユ画法を意識して塗ってみよう!
という事で、せっかくなのでグリザイユ画法でイラストを着色してみようと思い立ったので、メイキングをこのまま載せていきたいと思います。
チャレンジしていた感想としては、意外と頭使うかと思っていたけれどそんな難しいことではなく、むしろ簡単にやれてしまう技法なのでは…?と思い少し自分にも新しい可能性が開けた感じがしています。
まずは線画を用意します。今回の線画は陰になる部分を目立たせるためにさかなを使用しました。うろこに影を置いたら綺麗かなと思いましたので。

そして、影にしたい部分に色を置きます。今回はうろこの陰になる部分などにネイビーブルー(830番)を使用しました。思ったより濃い目に塗った方が迫力が出るなと思ったので、それは今度また試してみようと思います。

次に、色を置いた部分の色を水で溶かしていきます。この時、溶かし切れていない部分があると重ね塗りする際にまざったりしてしまうので、水筆できちんと溶かし、色を塗っていくのがポイントです。

完全に影の色を乾かし終わったなら、今度はメインの着彩を始めます。今回はとりあえずさかな、という考えしかなかったのですが、影色の青を置いても目立つ色を使用したかったので赤を使用しました。
光が当たる部分にはあまり色を置かないようにし、それ以外の部分は少し強めに塗ったりして色のバランスや色味の強弱をつけます。

そして塗った部分を水筆で溶かしつつ、影の部分にもきちんと重ねていきます。溶かし残しの無いよう、丁寧にやっていくと綺麗に塗れます。

その後、水の中にいるような雰囲気に仕上げるために青系の色鉛筆を粉状*にし、さかながはいた空気泡のようなものに色をつけ、ホワイトペンで泡を描いたりし、全体を丁度いいと思うところまで仕上げていって…
粒状…パウダリング技法と言います。カッターなどで軽く削り、色を乗せたい部分において、くるくると指などで色を定着させる技法です。今回は、さかなの絵の背景に使いました

お気づきでしょうか、青い色が全く赤と混ざっていないことに…!不思議なことこの上ないです。楽しい画材!
そしてお疲れさまでした。インクテンス色鉛筆というものはおそらくほぼ聞かない画材だと思いましたので、技法のことも何個か出しつつ進めていったので難解かもしれません。それでも、好きな画材を布教してみたい、その画材で絵が描きたいと思ったので、ここに一つの記事として残すことにしました。
こんな画材もあるんだな~程度でもよいので、知っていただけたら嬉しいと思いました。まだまだ至らぬ身ですがこれからも画材の記事を書いていく予定なので、どうぞお暇なときに覗きに来てやってくださると嬉しいです(*^^*)
それでは今日はこの辺りで!Pink Sugar♡でした!
