9月下旬から10月に秋空に風が涼しくそよぎ始めると、黄金色に色づく田んぼ
アートが広がり始め、親戚総出で稲刈りが行われる。
「はさがけ」とは?
稲を刈った後は直ぐに脱穀(いねこきとも言い茎から稲を外す作業)せず、架
干(はさぼ)しと呼ばれ稲を束ねて天日に干せるよう、木材や竹などで柱を作
り、横木を何本か掛けて作り、稲架(はさがけ・はざがけ)と呼ばれる稲を乾燥
させる作業をする。
地域の気候によってそのやり方に違いがあり、乾燥しやすい風の強い地域の杭
を地面に打ち交互に高く重ねていくやり方と乾燥しにくい風の弱い地域や湿地帯
には横木を地面と平行に架ける棒掛けというやり方が見られる。
稲を刈ると虫が捕まえやすくなり、小学生の頃は喜んでイナゴやカマキリを捕
まえたものだ。
イナゴは食料になるが、カマキリは卵が孵化してして部屋中、カマキリの子どもだらけになってしまい母親にしかられた事があった。
大きなブルーシートを常備している訳
天日干しが終わると、運動会の時期になり、新米で作ったおにぎりやいなり寿司の弁当が広いブルーシートに並ぶ。
何故か大きなブルーシートが各家庭にはあった。
農家では農作業に大きなブルーシートは欠かせない物だからだ。
雨の日は農作物が雨に当たらない様にかぶせ、晴れた日には収穫した作物を広げて天日干しにするからだ。
平成になる迄、秋の運動会は定番だったが学校側の行事が重なってしまい、学習
時間が取れなくなってしまうという事情と家庭側の受験に支障があるという事情
があり、現在では春の開催が主流になっている。
運動会の風船
子どもたちの更なる成長を願って、運動会の終わりには青空に高くゴム風船を
飛ばしていた。
1990年以降の風船はエコを意識して、環境にやさしい素材を使っている。