
暗い部屋の片隅、古びた木製の机。そこにぽつんと置かれたガラス瓶の中に、高密度で鮮烈な「熱帯の海」を閉じ込めました。こだわったのは質感の描き分けです。ザラついたコルク、光を歪ませる厚いガラス、そして光を透過する瑞々しいサンゴや熱帯魚の肉体。窓から差し込む一筋の強い光が瓶を透過し、机の上に眩い光の模様(コースティクス)を焼き付け、水中のプランクトンを星屑のように輝かせます。
「触れてはいけない秘密の領域」のようなドラマ性が生まれました。静寂と圧倒的な色彩が同居する、私好みの幻想的な世界観を極限の密度で表現できた、お気に入りの一枚です。
机の上に広がる眩い光の模様は、失ってはならない生命の輝きそのものです。
