皆さんこんにちは。優しさを一番感じた春が終わり、いよいよ今月から夏が始まりましたね。夏といえば季節の中でも特に暑く、バーベキューやキャンプに於ける食事会がもっと美味しくなる季節ですね。一方で6月になると中学校では地区ごとの陸上大会が、小学校では社会科見学と宿泊学習が、そして特別支援学校では校内実習および現場実習が行われます。学校によって6月のイベントは大きく異なりますが、いずれも夏の始まりに相応しい程印象深いイベントとなる事は間違いありません。海水浴や夏祭りなど、夏ならではのプライベートも楽しみですが、そんな夏の始まりを迎えたばかりの6月は梅雨の時期です。しかし、そんなジメジメした空気を吹き飛ばす幸せ溢れるイベントがあります。それが結婚式です。
6月に結婚式が開かれる事の多いジューンブライドのシーズンですが、6月に結婚式を開くという事は、梅雨の憂鬱なジメジメ感を吹き飛ばす幸せの風が吹く事を意味します。さて、今回は6月のある日の結婚式の物語についてご紹介したいと思います。
中学校の時に出会ったA子さんとBさんは、中学入学当初は別のクラスでしたが、2年生に進級後は卒業まで同じクラスになり、共に切磋琢磨していく時間が増えました。女子バレーボール部に所属しているA子さんと男子テニス部に所属しているBさん、お二人は種目が違っても日々の体力作りに勤しんだ他、中総体でも優勝を飾る程の大活躍をしました。そして中学卒業後、お二人は別々の道を歩み始めましたが、成人式での再会を機に連絡先を交換し、再び友情を深めていくうちに、恋人関係となりました。タキシードやウエディングドレスなど、結婚式の準備を着々と進めていく中、ジューンブライドのシーズンとなった6月のある日、お二人はご家族と一部同級生達に見守られながら結婚式に臨みます。そして、サプライズという形である同級生から送られた結婚祝いの手紙を音読する事になったのです。
「A子さん、Bさん、ご結婚おめでとうございます。お二人の結婚は自分の事のように嬉しく、泣きたい程感動します。心よりお祝い申し上げます。結婚式に参加出来なかった事は大変申し訳なく思っておりますが、代わりに結婚祝いのお手紙を、結婚式に参加される他の同級生を通じてお送りさせていただきました。小学生の頃から僕を実の弟のように可愛がってくれたBさん、運動会の組体操でペアを組んだり、修学旅行では一緒に外食を過ごされましたね。中学進学後に初めてお会いしたA子さん、お互い同じクラスになったのは一度だけでしたが、様々な授業を一緒に受けていくうちにお互い友情が深まっていき、調理実習があった日は僕への誕生日プレゼントとして手作りのマドレーヌを特別支援学級の教室までお届けしてくださいましたね。そういった思い出は大人になった今でも覚えております。この先お二人がどんなに年老いても、過去から培ってきた友情は永遠に不滅ですし、この先生まれてくる子供もきっと、友情の真価を少しずつ理解していけます。共に過ごすその一分一秒が、お互い心の底から手を繋ぎながら二人三脚で未来に向かって歩いて行く立派なストーリーになるのです。お二人の末永い健康とご多幸をお祈り申し上げます。」
終始そのサプライズの手紙を泣きながら音読されたA子さんとBさん。仲間達の友情は、大人になっても、そしてこの先にどんなに年老いても一生続いていくのでした。