まだ、男は『少年マンガ』で、
女は『少女マンガ』とキッチリ別れていた頃の話だ。
【少年マンガしかなかった】
私の家には、少年マンガしかなかった。
私の家では、父しか『マンガ』を読まなかったので、
『ジャンプ』に『コロコロコミック』しか、
家にはなかった。
母は、「女の子だから・・」と言って、
『少女マンガ』を買ってくるような人ではなかった。
【小学校で初めて知る世の中】
小学校に入って、初めて、
女の子は『少年マンガ』を読まない事を知った。
小学校に行くようになって、やっと、
回し読みで、少女マンガを読むようになった。
その頃の私は、少女マンガの何が面白いのか?
理解出来なくなっていた。
無駄に白い画面。ところどころに咲く花。
枠線無視のコマ割り。
内容は『恋愛』ばかり。
何が面白いのか?さっぱりわからなかった。
小学5年生頃のこと、
少年マンガの絵を、学校で描いてたりしたら、ある時、
「女なのに、なんで男のマンガ読むの?」
と言われた。
【中学生になっての変化】
中学生になり、白泉社の『花とゆめ』系の
マンガは、やっと面白く感じることができた。
その頃の友達に、同人誌に詳しい人がいて、
私は、少女マンガではなく、
『ウィングス』や『ファンロード』などの
いわゆる『オタク系』の
マンガや雑誌を読むようになっていた。
【高校での出会い】
高校生の頃に、知り合った知人に、
とても線の細いマンガを描く人がいた。
少女マンガの、ある先生を参考にしていると
聞いて、目から鱗が落ちた。
それから、少女マンガを読み込んで、
(といっても白泉社系)
白い画面や、可愛いチェックのスクリーントーン
などを使うようになった。
【2022年現在のマンガ事情】
今は、女でジャンプを読んでいても、
なんとも言われない時代になっている。
あの当時の葛藤はなんだったのだろうか?
と思うことも、しばしばある。