1月を振り返って…。

もうすぐ1月も終わりますね。皆さん、1月はいかがお過ごしでしたか?1月といえば、お年玉やお正月遊び、初詣もそうですが、お正月や成人式が印象に残りましたね。それらのお祝い事から2020年が始まりましたが、「おせち」というお正月を象徴する料理を食べた事はありますか?1年の後半になると、コンビニやスーパーといったお店にておせちの予約がスタートします。中にはキャラクターにちなんだおせち料理のセット(豪華特典付き)も取り扱っております。

御節料理(おせちりょうり)とは、節会や節句に作られる料理で、節日のうち最も重要なのが正月である事から、正月料理を指すようになりました。単におせちとも言います。

さて、ここからおせちの由来についてご紹介いたします。「おせち」「御節供(おせちく、おせつく)」や「節会(せちえ)」の略であり、中国から伝わった五節供の行事に由来します。原型は弥生時代に出来ていましたが、奈良時代には朝廷内で節会として行われ、そこで供される供御を節供と言いました。なお、現在のような料理ではなく、高盛りになったご飯などであったとされます。この五節会の儀を、一般庶民がならって御節供を行うようになったと考えられています。元々は最も重要とされる人日の節句の正月料理を指すようになり、正月料理は江戸時代の武家作法が中心となって形作られたと言われています。江戸時代、関西では「蓬菜飾り」、江戸では「食積(くいつみ)」、九州の佐賀・長崎などでは「蓬菜台・手懸け盛り」と称し、歳神様に三方などでめでたい食べ物などを床の間に飾り、また年始の挨拶に訪れた客にも振舞ったり、家族も食べたりしました。

おせちには縁起の良い食材が数多くあります。例えば、黒豆は黒く日焼けする程達者(マメ)に働けるようにと邪気を払い、長寿と健康(無病息災)を願います。数の子は卵の数が多く、ニシンは「二親」に通じ、五穀豊穣と子孫繁栄を願ったものです。紅白かまぼこは形状が初日の出に似る事から用いられ、赤色は魔除け、白色は清浄を意味しており、紅白の色は縁起が良いとされます。伊達巻の「伊達」は、華やかさや派手さを表す言葉で、華やかな卵焼きという意味で伊達巻という名前が付き、伊達政宗が魚のすり身に卵を混ぜて焼いた物を好んで食べたなどの諸説があり、巻物(書物)に似た形から文化・学問・教養を持つ事を願う縁起物です。梅花にんじん(人参)の梅は花が咲くと必ず実を結ぶ事から縁起物とされており、ニンジンの赤色は寿を表すともいわれています。海老の焼き物は長寿を祈願した縁起物で(ひげが長く腰が曲がっている様子に由来)、海老は脱皮する事から生命の更新を意味するもの、または脱皮を繰り返していく事から出世を願うものとされます。また海老の朱色が晴れやかである事から用いられるという説があります。田作り(ごまめ)は、カタクチイワシを田の肥料としたところ俵もの米が収穫出来たとのいわれに由来しております。「ごまめ」は「五万米」であり、「田作り」の名と共に五穀豊穣を願ったものです。たたきごぼう(酢ゴボウ)は瑞鳥(豊年の象徴)を表したもので、豊作と息災を願ったものであり、黒色には邪を払うという意味を持ちます。また、ごぼうは地中に深く根を張る事から用いられる他、別名「開きごぼう」ともいわれ、「運が開く」という意味も持っています。かち栗は「勝ち」に通じる事に由来し、栗金団の「金団」とは金色の団子という意味で金銀財宝を意味しており、金運を願った物ですが、栗を用いるようになったのは明治時代以降とされます。お多福豆はソラマメの一種を甘く煮たもので、文字通り、福が多からん事を祈願しました。鰤の焼き物は出世を祈願し、出世魚である事にあやかったものですが、地域によっては鮭の塩引きがご用意されます。鯛の焼き物は「めでたい」の語呂合わせからです。鰻の焼き物は鰻登りにあやかって出世を祈願し、紅白なますは祝い事に用いる紅白の水引にあやかり、平安と平和を願う縁起物です。ちょろぎは「長老木」「先代呂木」「長老喜」「長呂貴」といっためでたい漢字を当て、長寿を願います。酢蓮(すばす)の材料である蓮根は「将来の見通しがきく」という意味の縁起かつぎなのです。菊花かぶは長寿を願う縁起物で、武家社会では、かぶは頭に通じる事から頭(かしら)を目指すようにという縁起の良い食べ物として広まったともいわれています。昆布巻き(こぶまき)は「喜ぶ」の語呂合わせです。また、昆布は「ひろめ」或いは「えびすめ」とも称され、「ひろめ」は末広がりである昆布の形状に由来します。また、「昆布」に「小生」の字をあて子孫繁栄を願ったものともいわれ、昆布巻きは伊達巻と同じく巻物(書物)に似た形から、文化・学問を象徴する意味を持ちます。陣笠椎茸は武家社会の名残で、神様へのお供えとして珍重されていた椎茸は、元気、壮健への願いが込められています。楯豆腐も陣笠椎茸と同じく武家社会の名残で、家が守られるようにと祈りを込めたものです。手綱こんにゃくも陣笠椎茸や楯豆腐と同じく武家社会の名残で、心を引き締め、心を養うという事を意味します。結び目が円満、良縁に通じる事から縁を結ぶという縁起を担いで用いられています。芽出しくわいは最初に大きな芽が一本出る事から「めでたい」にかけたもので、芽が出る事から出世を祈願したものです。また、黄色に着色する事で財を表しお金や豊かさを祈願し、古くは平仮名の「か」を「くわ」と表したので、くわい=かい=快から、一年を快く過ごせるように食べられるという説があります。花蓮根は先述のように、穴が多数ある蓮根は「将来の見通しがきく」という意味の縁起かつぎであり、この孔が空いている事から将来が見通せるようにとの意味の他、花蓮根には花の後に実を結ぶようにとの意味があります。矢羽根蓮根は破魔矢の矢羽根に見立てたもので、八ツ頭(里芋)は親イモが大きい事に因んで頭(かしら)になる事を願うものです。また、里芋は親芋に子芋が沢山育つ事から子宝を願ったものとされます。たけのこは成長が早いので子供がすくすく育つように願い、天に向かって伸びるので立身出世を願いました。成長する様子を家の繁栄に例えたなど様々な説があります。金柑は財宝としての「金冠」を意味しております。

おせちを食べた方もそうでない方も、今年も素敵な1年を縁起良く過ごせますように…。

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Ω・D・BUILD

東北出身の期待の新人。主にパソコンのペイントアプリで制作しておりますが、たまに手描きで描く事もございます。趣味はイラスト、お絵描き、漫画鑑賞、テレビゲーム、アプリゲーム。憧れの漫画家およびイラストレーターはゆでたまご先生、鳥山明先生、尾田栄一郎先生、荒木飛呂彦先生、あかつきひなさんです。よろしくお願いします。

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