さて、秋も深まりつつある今日この頃皆様どのようにお過ごしでしょうか?私は、この時期でも生物観察に外に足を運んでいますが、今回は秋を代表する昆虫であるエンマコオロギについて紹介したいと思います。
エンマコオロギは、主に夏の終わりごろから成虫がみられるようになり、夜行性で、昼間は茂みや資材の中などに身を潜め夜になると本格的に活動します。彼らの成長サイクルは日本の気候に適したものとなっており、卵から成虫になるまでの過程を梅雨入り前からから夏ごろまで、卵、幼虫、成虫と成長します。以前記載したキアゲハのように、さなぎにならない昆虫の生態サイクルは、不完全変態と呼ばれています。
またエンマコオロギは、コオロギの中でも顔がかなりいかついです。
エンマコオロギの食性は雑食であり植物はもちろんほかの昆虫や小動物の死骸を主な食料とします。そして名前のエンマの通りとても強く、なんと3センチほどの大きさながら、本来食べられてしまうカマキリを逆に食べてしまうこともあるほどです。この驚異的な食性と性格から餌が少ないと共食いまでしてしまうこともあります。
最後にコオロギといえば「コロコロコロコロ」といった鳴き声が特徴といえるでしょう。この鳴き声は当然口を使ったものではなく、羽を使い高速でこすり合わせることでこの音色を奏でます。この声はオスのみが使い自分の縄張りの主張や同族に対する威嚇、そしてメスへの求婚のために使用されます。
いかかだったでしょうか?今回取り上げたエンマコオロギは非常になじみ深い昆虫といえますが、知らないことも多いと思います。今後とも、様々な生き物に関して記事を作っていきたいので、今後ともよろしくお願いいたします。