〔1〕~〔2〕
2号と呼ばれる人物のもとにやってきた図形の二人組やっと着いたと思いきや違和感を覚えた2号が棘を投げた事によりその射線上にいた5号に当たってしまった、 また5号が『2号』と呼んでいた人物は自身を『ミオイ』と名乗り傍にいる〇に対し不信感を持ちながら近づいてきた。
ミオイ「いや本当に久々でありながら申し訳なかったよ、突然来た上にまた変な〇を連れてきたしでさ」
5号「急ぎ足だったから…でも唐突に来てしまったのはごめんなさい、あと変なのって言わないで下さいよ彼は〇の住民ですよ!」
ミオイ「えぇ…、また下層にある≪人の世界≫に送り届けるっていう話なのかい?」
5号「それもあるんですが他の要件もあって…、って何ですか!その眼と全体の淡い群青みたいな色は⁉」
ミオイ「お!やっぱりキナミから見ても変わっているのがわかるのか!」
青く染まった体に仰天している5号を目の前に、嬉々とする2号(ミオイ)の姿
どうやら反応を貰えた事で心底喜んでいるそうだ。
〔3〕~〔4〕
自身の変化に気付いてもらえたことに喜ぶミオイを視界に困惑気味な5号は続けて言葉を繋ぐ。
5号「2号さん前会った時は上層部の圧力の強い赤い▲だったのに、いつからそんなに青ざめちゃったんですか?」
ミオイ「青ざめたとか言うな、あとキナミ…私は『2号』じゃなく『ミオイ』だ自分の名前は大事にするもんだぞ。」
5号「この世界に居る以上はもう俺は『5号』ですよ、 それよりもどうしたんですかその姿…。」
ほんの少しドン引きながらも興味本位でミオイの話に質問を繋げ経緯を聞いてみる事に。
〔5〕
ミオイ「実はついこの前この世界にアップデートが訪れたらしく、自身の体の色や見た目を変えられる様になってだな…取り敢えずこれを見てほしい。聞くよりも見て貰った方が手っ取り早い。」
そう言うとミオイはホログラフ画面を開くと5号の前に移動させ見せながら話を続ける。
5号「これは…?2号さんについての情報ですか…?」
ミオイ「これは≪カスタマイズ≫…もとい≪設定画面≫だ最近アップデートしたばかりだからなのか表示されている言語はわからないがどの辺が自身に関するモノなのか何となくわかる様にはなっているようだよ。」
5号「身体や手の項目の他にもなんだか見慣れない部位の項目も幾つか確認が出来ますね…。」
〔6〕
すると設定画面を開いたミオイは≪自身の手≫の項目を選び5号に突き刺さった棘を掴むと
ミオイ「私たちみたいに手を持つ者は自ら大きさを変えられるワケだし、意外と使えるかもしれないな丁度良いところに今の状態じゃ抜けない棘が頭に刺さっていることだしね。」
5号「え、引っ張れるんですか?こんな深く刺さっちゃったやつ…。」
ミオイ「このアップデートで手の大きさが変えられるし上手く活用したら何とかなるかもしれないじゃない!」
≪自身の手≫の設定から≪ハンドサイズ≫の項目を選び
大きさを変更すると5号の傍に居た〇に話し掛け退いてもらおうとする。
〔7〕~〔8〕
ミオイ「キナミの傍に居る変なの!」
〇「!!」 ミオイ「ちょっと頭の棘をブチ抜く作業に入るから彼の傍から離れときなさい」
そう言いながら5号に刺さった棘を《グッ》と片手に持つと
ミオイ「キナミ!今から頭の棘を引っ張り取るから貴方は足場に手を置いて踏ん張っていなさい!!」
5号「えぇ!?刺傷って今栓代わりになってる棘引っこ抜いたら広がる可能性大ですよ!」
ミオイ「知るかッ!」 5号「ェ!!?」
〔9〕
可能性に構わず引っこ抜こうとするミオイに焦りつつ5号は半ば諦めつつ先程の質問を再度聞いてみる事にする。
5号「今聞く事じゃないと思うんですけど、どうして上層部の赤い▲の姿から青くなったんですか?カスタマイズの流れでスルーされちゃったからもう一回聞くんだけど…。」
ミオイ「うーん…、どうしても聞きたいのか?わざわざ紛らわす為に貴方に投げちゃった棘をついでの如く引っ張ろうとしているのに」
5号「え、ついでだっt(((ミオイ「あ、それはノーカン」
ミオイ「まぁ、長い付き合いだし…わかった話すよ、ひとまず踏ん張っててくれよ。」
先程流された質問に対しダルそうに話そうとしてくれるミオイに
若干の申し訳なさを感じながらも言われた通りに足場に手を置いて踏ん張ってみる5号だった。
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作者の後書き:次回の9話は13ページあります。
え、長いって?諦めろもう後戻り出来ねぇぞ。