【△】 12話・『あの騒動』はまだ終わっていない。

2号/ミオイ]に言われ床に置かれた鏡を拾った[5号/キナミ]は彼女の指示でその鏡を通じてその場を見渡すと連れていた〚〇〛の姿形が見えない事に気が付く…過去起きた事件を織り交ぜながら二人は〚彼〛は何者なのか語らう

そして徐々にこちらへ近づく存在は1号なのか はたまた…。

〔1〕

5号/キナミ「こ、これは一体どういう事なんだ⁉」

硬直する5号を2号は寄り添う形で口を挟む。

2号/ミオイ「あぁ、そうだな私が説明していない状況になったな…でも鏡に彼が映っていない以上 簡単な話はないよ、現実世界でも語られる事が多い話だよね。」

5号「目には見えても、鏡に映らない…」

2号「断定は出来ないけど〚彼〛は存在しないんだ、もしくはこの世界に適応していないと考えられる。」

〔2〕~〔3〕

2号「貴方は〚彼〛と出会って此処に来て鏡を通じて見るまで分からなかった、それに加えて此処に来る途中たまたま居合わせた3号は〇に対して『怪物』だと言っていたそうね?」

5号「あの場に居なかったのにどうして知っているんですか…?」

2号上層部だから…何て冗談は置いておいて私の部屋までの通路がいくら長いと言えど会話ぐらいは聞こえるわよ、あんな大声出しといて聞こえない訳ないでしょう。」

5号「棘を投げつけといて俺らが来る事わかっていたんですね、今思えば包帯を用意する時に嬉々としていた表情はあからさまに変だった。」

2号「念には念に…よ。〇がこの場所に存在する事自体あり得ない事だからね仮に姿を変えた怪物だった時を想像して、棘を咄嗟に投げて貴方の存在が本物だった時の安心感は計り知れないわ。」

〔4〕

キナミは〇に指をさしながらミオイに疑問を訴えかける。

5号「2号さんは過去の【騒動】を知っているんですよね、あの事があってから…」

2号「だから…あの事件展望台に現れて貴方が連れてきた〚彼〛が別の話だと言いたいの?」

5号「そうですよ‼同じ〇でも関連性が…」 

2号【大量発生した〇】…何度聞いても馬鹿げた事件だけど彼等がどんな風に現れたか、わかる?」

〔5〕

2人の会話に紛れて〇の後頭部に《ピッ》っと大きくヒビが入るも2人は気付いていない。

〔6〕

この世界で起きた【騒動】について詳しく話を聞きに入る。

5号「過去に起きた大騒動の時、〇がどんな風にってある種バグの様にその場に分裂したりしたんじゃないんですか?」

2号「本当にバグの様な場面だった…でも方法は違う前振れもなくパッと現れたしかもその場にではなく至る所に1人2人と場所によっては10人が固まって敷き詰められる様に出てきた、それだけならまだ皆を〇の世界に置いて管理すれば良い。」

5号「でもそれだけで終わらなかったから、今の様な体制になったんですよね…。」

〔7〕~〔8〕

2号「えぇ、あの騒動があって暫くしてから管理者を担っていた1号が不自然に割れた〇を見つけたんだ、本来〇という存在は一定の期間になると□へと言葉を使える様になる上に姿形を変える…だからこそ違和感があった1号が言うには{まるで卵の殻の様に散っていて恐る恐る中を覗くと暗い黄色をしていた}ってね。」

5号「管理者だったから見ない選択は無かったんですよね…。」

2号「そうね{頭上から欠片が降ってきたのに気づいて真上を見上げると紫色の怪物に襲われた}ってね。それに〇の身体から現れて殴り掛かってきたのを目の当たりにした以上、以前現れた〇達を見過ごす訳にはいかなくなった、今の体制になったのは未だ正体不明な『怪物』がまだこの世界に滞在してる可能性があるからよ。」

5号「その後 1号さんはどうなったんですか【器の倉庫】に捕縛したって事は1号さんがその怪物をひっ捕らえたって…。」

2号「申し訳ないけどそこまで詳しくは聞いていないわ…体制が変わった時 私は聞かされていないのあの件について無口でいる1号に対して反対の気持ちなのよ、でも貴方の話を聞いていて鏡には〚彼〛の姿は映らなくて私達は今とんでもない事をしでかしている状況にいるかもしれないから…。」

5号「そんな…じゃ、じゃあ…」

彼らの話を遮る様に扉の縁から《ピシッ》っとヒビが入り始め二人は会話が止まってしまう、その軽いヒビが入ったと思った瞬間に扉のスイッチから部屋の壁もろとも《バキッ》っと大きな亀裂が走ると地鳴りが起き始める。

2号「もう間に合わない…キナミ!その鏡を絶対に無くさないでね!こんな形で返したくなかったけれど貴方じゃないと先が変わらないわ、これから起こるのは災難の前兆よ!」

〔9〕

ヒビの入った扉は徐々に歪み崩れると《ガコォ!》と破壊され通路が露わになるとその凄まじい勢いと共に黒掛かった謎のモヤが部屋の中に少しずつと紛れ込んだ、派手に吹き飛んだ扉の破片は目の前にいた3人に降りかかるも体勢を整えて前衛に立っていた2号が弾き後ろの2人を守りきると、部屋に入り込んだ黒い靄は漂う事なく通路へ留まった。

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12話 終わり・次回(13話以降)から一部の描写に残虐性、荒い口調があります。

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RROD/HRM

自己流の挨拶で〖おはばんちは〗RROD/HRMと申します。 小学生の頃に描いていた物語をリメイクし世界観を広げて沢山のキャラと本編創作である《崩神の世界》を描きながら活動しています、大まかに登場人物と別視点での物語を描いています。 YouTubeやTwitterでも作っているので気になった方はそちらもどうぞ~ 又、こちらでは本編とは世界観の違う《さんかく》という物語を作っていく予定ですので 宜しくお願い致します。 季節や行事に沿ったイラストも稀にですが描いていこうと思っております。

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